晃生の踊り子・来夢(らいむ)さんについて、「夏涼しく、冬暖かく」と題して語ります。

 

 

H28(2016)年8月1日(月)、待ちに待った大阪晃生ショー劇場の興行が始まった。今週はアイドル好きには最高の香盤。今や最もお客を呼べる人気者になった石原さゆみさんと晃生期待の新星・来夢さんがそろった。私にとって夢の共演になった。

今週の香盤は次の通り。①8/1-5さつき楓(晃生)、8/6-10真由美(DX東寺)、②来夢 (晃生)、③石原さゆみ(晃生)、④桃色組〔敬称略〕。プロの踊り子が四回、素人が合間に三回というプロと素人のコラボ。素人とストリップでは客層が全く違うので、他の劇場では素人大会だけの公演にするのが普通。こういう混成パターンは晃生のみ。

このパターンは前回4月結のときに経験済みで、むしろ私としては楽しみやすい。プロの踊り子のみ観劇し、桃色組のときは休憩したり、一階の晃生のスナックふくろうで呑んでいた。ただロビー(通路)がうだるように暑いため、いつものように執筆作業は進まなかったのが残念。

 

初日から遠征したが大阪では連日37℃を超える暑さが続いた。ずっと外を歩いていたら熱中症で倒れてしまう。こんなときは劇場にいるのが正解。ストリップこそ最高の避暑地。私はストリップに出会えたお陰で、ずっと快適な夏を過ごせている。(笑)

劇場の中ではクーラーが大活躍。晃生では左右二台の天井クーラーから冷風が客席に吹き下ろす。そのため、左右の席の客はむしろ寒すぎる。半袖では身体にきついので、クーラーに弱い人やお年寄りは上着を持ってきている方が多い。

こんな暑い中、汗だくになって踊っている踊り子さんはホント大変だろうなと察する。炎天下から劇場に入ると、地獄から天国に来たようで、つくづく有り難く思っちゃう。

 

さて、今週の来夢さんの出しものは、二作目を1,3,4回目、デビュー作を2回目と二個出し。この時期は殆どの踊り子さんが夏の演目をやっているが、来夢さんは新人なので持ち駒が二個しかない。どちらの作品も赤い衣装で夏向きではないが、涼しい場内で観ているので問題はない。来年は夏の演目を準備したいね。

前回のレポートでデビュー作について話したので、今回は二作目を紹介する。

この作品は、6月中に初披露し、7月頭と今回とで三週連続で拝見している。

なんと言っても、最初の衣装の華やかさが目を引く。ショッキング・ピンク柄に、銀の孔雀が縫い込まれている。今にも銀の孔雀が飛び立ちそうな迫力。この衣装は晃生のママさんの目利きらしい。たしかに来夢さんには赤がよく似合う。

小粋に帽子をもって登場し、軽やかに舞い踊る。一曲はIn The Mood(Gienn Milier)、そして二曲目は懐かしいカーペンターズの「プリーズ・ミスター・ポストマン」。今週は上演時間の関係からか二曲目がカットされていた。

次に、白い清楚な衣装に着替える。洋楽が続く。3.Why Would I Ever(Sam Watters) 4.Flashight(Jesie J) 5.Promise Land and cozi(piece of Heaven) 6.I Like it(Silly) 7.Shake 1t off(Taylor Swife)

しっとりとベッドショーを演ずる。ベッドの時間が長いのが嬉しい。匂い立つ色香に酔いしれる。来夢ワールドにどっぷり浸る。観る度にどんどん上達しているね。

 

私はステージを観ながら、来夢さんが私を惹きつける魅力をなんと表現していいのか、キーワードをずっと模索していた。

なかなか一言で表現できない。思いつくまま書いてみる。

まず「可愛さと美しさの共存」というフレーズが浮かぶ。

来夢さんは、かわいくもあり、美しくもある。前に、来夢さんは、少女のような可愛さと大人の女性がもつ色香の両方を兼ね備えていると表現したことがある。視覚障害のある常連客のHさんが「来夢ちゃんはペコちゃんのようにかわいい」と話していたが、まさに来夢さんには美少女の可愛さがあり、アイドル好きのファンに受ける。一方、来夢さんにはベテラン好みのファンが喜ぶところの大人の女性のもつ色香も強く感じる。高級クラブのホステスのような上品さが漂う。大人の会話もできる。こういう二面性をもっている女性はなかなかいない。

また「清楚と淫靡」というフレーズが浮かぶ。彼女自身の外見が清楚であるからこそ、その淫靡なエロスは客の心を波打たせる。清楚と淫靡というパラドックスが、エロスの世界で融合する。我々ストリップファンは来夢さんのエロスの魅力にメロメロになる。

こうした魅力は、最初は25歳という年齢が大きく影響しており、少女から大人の女性に変化していく端境期のせいなのかなと感じた。ところが何度もステージを観ていて、来夢さんは何歳になっても年相応の可愛さを維持していくタイプと思えてきた。手紙でのコミュニケーションを通じて、彼女の心の面に触れさせてもらってそう感じた。彼女はとても「人の心を大切にする」方である。私の長い手紙なんか読み流していいのだが、時間をかけて丁寧に返事を書いてくれる。私が心をもって語りかけると必ず心で返してくる。私は彼女の心に触れて歓喜した。こんなにかわいい女性と楽しく話せるのだから嬉しくないはずがない。また、私が提供する知識に対して、すごく素直に感応してくるのをみて、知識への謙虚な態度や向上心が垣間見れた。こうした素直で賢い女性はいつまでも可愛さを維持できる。女優の吉永小百合さんが高齢になっても、永遠の可愛さをもっているのは素直で賢いからだと私は勝手に思っているが、来夢さんにも同じものを感じる。

われわれ男性は勝手なもので、女性に対して、可愛さと美しさの両方を求めたがる。日中は淑女の気品をもっていてほしいが、夜には娼婦のようになってほしい等。(昔そんな歌があったね笑)

そんなのは男性側の勝手な願望であり、夢なのかもしれない。でも来夢さんは名前の通り、その夢を叶えさせてくれる存在なんだなぁ~。もちろんステージの上だけの夢でいいんだ。そう思わせてくれるだけで我々ストリップ・ファンは幸せになれる。

 

勝手なことばかり言って、すみません。炎天下の中、劇場で涼みながら、暑さを忘れて、来夢さんを表現する適切な言葉を探していた。

そんなとき、ある来夢ファンの一人が「来夢さんって感情の起伏がなくってすごく接しやすいよね。いつも明るく笑顔で接してくれるから嬉しいよね。」と話してくれた。

一瞬、来夢さんを見ていて、涼しい風が吹き抜けた。彼女の明るい笑顔や涼しげな眼差しを観ていたら、ふと「夏涼しく、冬暖かい」というフレーズが浮かんだ。

たしかに夏は暑いもので冬は寒いものなんだけど、ステージを観ているだけで「夏涼しく、冬暖かく」なれるというのは素晴らしいこと。更に言えば、「夏涼しく、冬暖かい」と感じられる方は素敵だなぁと思った。なんか冷暖房を兼ねているクーラーみたいでおかしな表現かな(笑)。

人柄のいい方というのは、「夏涼しく、冬暖かく」相手に接しているのかもしれないね。相手を心地よい気分にさせられるからこそ、人が自然と寄り添ってくる。そんな人になりたいものだ。

来夢さんに接していると(ポラでの文通も含めて)、「夏涼しく、冬暖かく」人に接しているのがよく分かる。だから、来夢さんのステージを観ていると「夏涼しく、冬暖かく」感じられるのだと思う。ファンは自ずと集まってくるよ。

素敵なストリップの天使に出会えたことをストリップの神様に感謝するのみである。

 

 

平成28年8月                               大阪晃生にて