晃生所属の踊り子・望月きららさんについて「ストリップ界を席巻する晃生の元気ガール」という題名で語ります。

 

 

 H29年9月中の池袋ミカドに顔を出した。

今週のメンバーは次の通り。①箱館エリィ(TS)、②神崎雪乃(晃生)、③先島ひより(TS)、④RIKA(蕨ミニ)、⑤望月きらら(晃生)、⑥春野いちじく(TS)〔敬称略〕。

 

今週の望月きららさんは三個出し。演目「プリプリメドレー」「CASINO」「2周年作」。

プリンセス プリンセスの大ヒット曲「Diamonds」に乗ってオレンジの衣装で飛び跳ねる演目「プリプリメドレー」。バニーガールに扮してサイコロを転がす演目「CASINO」。豪華絢爛な青い衣装で中国舞踊を荘厳に舞い踊る「2周年作」。其々てんこ盛りな内容の作品で、説明し出したら止まらないのでこれは別の機会とし、今回は望月きららという類まれな踊り子の魅力を私なりに語りたい。

 

一言でいうと、望月きららさんは人の心の中に飛び込んでいく天才である。

現在のストリップ界で最も人気のある踊り子の一人である。彼女はH27(2015)年3月1日に大阪晃生ショー劇場でデビュー、まだ二年半の芸歴であるが今や東西を問わず老若男女を問わず人気の幅を広めている。まさしく晃生が生んだファン開拓ブルドーザーである。

私はストリップ界では顔が広い方だと思うが、会う人会う人が「あれ!いつの間に望月きららさんのファンになったの?」と驚かされる。しかも非常に応援熱心な方が多い。デビュー当時は特におじいちゃんに気に入られて可愛い孫のような存在になっていた。今や彼女の人気はおじいちゃんに止まらない。なんと女性ファンも多い。そうそう、女性というと、踊り子仲間同士でも最も人気がある一人。先輩のお姐さんに可愛がられ、後輩の踊り子さんにも慕われる。私が応援していた石原さゆみさんは踊り子仲間が少なかったが最後にはきららさんが一番の仲良しになっていたのも、私としては驚きだった。

何が彼女をこれだけの人気者にしたのか?

ストリッパーとして、ぴちぴちと若くて弾けるヌードを持ち、がんがん迫ってくる。これにはたまらない☆ エッチなおじさん方もきららちゃんのスケベパワーにたじたじ。すぐ白旗をあげる。(笑) でもこれが病みつきになって離れられなくなっている。

ステージの素晴らしさも最高。もともとダンススクールに通っていて鍛えた踊りのベースがある。しかも貪欲に新しい演目にチャレンジする前向きの姿勢がいい。

いろいろ褒めたい点があるが、何よりも彼女の性格が圧倒的に秀でているのがポイント。

そのひとつは底抜けの明るさにある。彼女は誰に対しても遠慮なく胸の中に飛び込んでいく勇気が備わっている。

ストリップというのは女に縁がない根暗な男性のたまり場。みんな女性の扱いには慣れていない。そこに上手に客に絡んでいき心を満たしてくれるわけだから誰しも喜ばないはずがない。男たちの鬱屈した淋しさを彼女の明るさが吹き飛ばしてくれる。おじいちゃんだけでなく淋しい男性たち皆がコロッと行く。そのため、かまってちゃん達が全国から彼女の下に大集合する。

ただ明るいというのは鬱陶しくもなるものだが、彼女の場合は明るさに繊細な優しさが含まれている。私が石原さゆみさんで皆勤しているときに、一緒に乗っていたきららさんから皆勤賞をもらったことがあった。自分のことを目当てに通ったわけではないから、そこまでする必要がないのだが、彼女はさらりと気を遣う。だから今回「私のレポートも書いてね」「太郎さんのレポート楽しみ。家宝にする♡」なんて甘えられたら私自身が嬉しくなる。相手を気持ち良くさせる甘え上手こそ人の心に飛び込む極意だね。また、踊り子さん同士の周年祝いや誕生日祝いなどもまめにスタンド花を出していて、いつも感心させられる。そういう心細やかな気配りが最大の魅力である。

先ほど、演目も三個出しと言ったが、いつもお客さんを飽きさせないように努力しているのが分かる。持ち駒が多く、幅広い演目に挑戦している。

私の萌え萌えシェイクを一躍流行らせたのも彼女。一人一人の客の特徴をよく見極めて把握している。ふつう他の踊り子の客であると分かったら相手をしないものだが、きららさんの場合は誰がどの踊り子の客であろうが構わない。そうすることが結果として、他のお姐さんからこぼれてきた客を拾う効果も生んでいる。

ある意味、きららさんは非常に利口で頭の回転が速いのだと感ずる。客一人一人の特徴を捉える上手さ、頭の回転の速さ、機転が利く頭の良さに加え、ユニークな明るさで迫っていく。これこそが客の心の隙間に入る天才の証。

 

あまりにも人気が過熱し過ぎて本人も大変そうだ。連投も体力的に疲れるし、気を遣うのも精神的に疲れるはず。ファンのおじいちゃんの中には心配して「早くお嫁に行きな!」と言ってくれる人がいる。自分の孫をストリップ客の相手なんかさせないで自分の青春を謳歌させてあげたいと思うのだろう。

しかし、もはや今のストリップ界は彼女を抜きにして成り立たない。東京オリンピックを三年後に控えてシュリンク状態のストリップ界であるが、きららパワーでストリップ界を盛り返したいと考えているのは私だけではないだろう。これからも頑張ってもらいたい。

 

 

平成29年9月                            池袋ミカド劇場にて