今回は、H28年9月頭の晃生ショー劇場の羽音芽美さん七周年作「シャボン玉」について観劇レポートします。

 

 

今週は羽音芽美さんの七周年ということで万難を排して大阪晃生に向かった。

久しぶりに羽音芽美さんのステージを拝見することになる。4月結のミカド以来なので、なんと五ヶ月ぶりになる。

 

今週の香盤は次の通り。①多岐川美帆(道劇)、②左野しおん(道後)、③井吹天音(フリー)、④浜崎るり(晃生)、⑤羽音芽美(晃生)〔敬称略〕。

先月8月末の渋谷道劇で多岐川美帆さんの八周年イベントがあり、そのレポートを仕上げていたので、今回の晃生で渡すことができた。美帆さんが喜んでくれて嬉しかった。イベント幹事の栗島さんも二日目・三日目と来ていてお会いすることができた。彼にもイベントのレポートを読んでもらった。

今週の晃生のお目当ては羽音芽美さん(以下、愛称のメイミンと呼ばせてもらうね)の七周年。改めて、メイミンは多岐川美帆さんの一年遅れでデビューしたんだね。もっと年次が離れているかと思っていたが意外に近い。今や、お二人ともストリップ界を支えるベテランに成長したねぇ。

 

まずは芽美さんの体調について話したい。

久しぶりに再会するにあたり、体調はいいのか、痩せていないかが一番気がかりだった。体調のすぐれない芽美さんは、ステージに乗る頻度を月一回ペースに減らし、最近はオフは実家の高知県で静養しているという噂を聞いていた。

公演二日目に、久しぶりにステージを拝見して、その心配が吹き飛んだ。いつもの元気な笑顔、なによりも身体が以前のキレイなヌードに戻っていた。まだデビュー当時のような健康美あふれる体型までは戻っていないかもしれないが、昨年のH27年1月に復帰してから見る度に痩せていくメイミンを見るに見かねない状態だったことを考えれば、メイミン本当によく頑張ったなー。嬉しくて嬉しくて涙が出そうになる。

最近、私はある踊り子さんから飲み過ぎを注意され「健康あってのストリップ」だよとコメントされたばかりだが、踊り子さん自身もまさに「健康あってのストリップ」だとつくづく思う。

 

さて、七周年作「シャボン玉」について紹介しよう。

舞台に、二本の雪洞(ぼんぼり)のようなスタンドライトが置かれている。三つの大きな光る球が螺旋状に設置。光る球は白というか薄緑っぽい色で直径10㎝超あるね。行灯(あんどん)のような雰囲気で淡い光を発している。

これが何に見えるか、これが今回の演目のポイントになる。初日に見た常連さんが「これはハロウィンのカボチャか!?」と言った人がいてずっこけたらしい。そういう私も光るクラゲに見えて後で語る童話に影響した(笑)。もちろん、これはシャボン玉に見立てている。「光る球は、なんとかオーロラという生地で作ったんだけど、シャボン玉に見えなかったかな~」これが手作りの特注品というのが凄い!

メイミンがすてきな水色のドレスで登場。いつもながら衣装の華やかさに驚かされる。ドレスというより着物だね。スカート部はドレスのように割れているが、衣装全体としては長い袖があり、帯で締めているからね。

色彩が爽やかな水色。絵柄が斬新。ふつうの均等な水玉模様と違い、下の方の白い球が大きく、上に行くにつれ小さくなっている。白い泡がふわぁ~と涌き上がる感じのデザイン。

また、ピンクの帯が華やか。背中の方で大きなリボンになっている。

そして、着物の色に合わせて、水色と白とピンクの髪飾り。

次の衣装が、これまた斬新な白いドレス。

胸元にはシャボン玉をイメージした白くて薄い丸状の布を何枚も重ねている。首と袖と手首の部分に白い輪を付け、その三つを白くて薄い布地でふわぁ~っと結ぶ。スカート部は、縦長の白くて薄い布地をたくさん垂らす。長さがまちまちなのがいい。

それぞれの白い薄い布地には、銀色のポチがちりばめられている。シャボン玉をイメージした、とても素晴らしいデザインである。

スカート部を脱いで、光る球を二個持って、ベッドショーへ。そのベッド入りの曲に、シャボン玉の歌詞が出てくる。この時点で、今回の演目が「シャボン玉」であることが窺い知れる。とても味のある歌詞で童話制作に引用させてもらった。

 

七周年作を拝見して、改めて、メイミンの作品は「衣装こそが命」なんだと感心させられた。デザイン力が素晴らしい。すべてオーダーメイドだから衣装代に60万円もかかり二年ローンにした!と漏らしていたほど(笑)。

ストリッパー芽美は、自由なデザイン力を駆使し納得いくまで衣装に凝ることで存在しているんだなと思い知る。

 

シャボン玉というのは、石鹸で作った空気中の泡。美しくもあるが、簡単に弾けて消えてしまう儚さをもつ。

誰もが知っている有名な「シャボン玉」という唱歌がある。1923(大正12年)に発表された野口雨情作詞、中山晋平作曲の童謡である。

 

 シャボン玉飛んだ

 屋根まで飛んだ

 屋根まで飛んで

 こわれて消えた

 

 シャボン玉消えた

 飛ばずに消えた

 産まれてすぐに

 飛ばずに消えた

 

 風、風、吹くな

 シャボン玉飛ばそ

 

 歌詞には子供たちがシャボン玉で遊んでいる様子が描かれているが、実はこれは夭折した子供への鎮魂歌である。雨情は長女みどりを生後七日目にして亡くした。当時は乳幼児が亡くなるのは珍しくはなかったが、雨情は長女の死を後々まで悔やんでいたらしい。

 そして、ある日、村の少女たちがシャボン玉で遊んでいる様子を見て、みどりも生きていたら、この子たちと一緒に遊んでいたろうと思って作った詩と言われている。

 

私は、メイミンの作品を見ながら、シャボン玉のもつ儚さ(虚無感)を感じ取っていた。

メイミン自身は体調も良くなり、衣装の水色やピンクの色彩のように気持ちが晴れてきているのかなと思う。本来は明るいイメージで作られた作品なのだろうが、私には「シャボン玉のもつ儚さ」が強く印象に残った。そのため、本作品について「メイミンは命を掛けてステージを演じている」と感じ取った。

私の脳裏には、メイミンseaの時のような重々しいイメージがあり、暗い海の底で発生した泡がシャボン玉になるストーリーが駆け巡った。途中でクラゲも登場(笑)。元気になったメイミンから勇気をもらい、シャボン玉に夢と愛を入れて、童話「シャボン玉が舞う踊り子」をすぐに書き上げた。

大阪晃生に遠征してきて、メイミンの七周年作を拝見し、本当によかったよ。生きる勇気をもらった気分。ありがとうね。

 

平成28年9月                            大阪晃生にて

 

【感想コメント】

□. レポート・・すごく嬉しい・・・感動しました。太郎ちゃんはちゃんと私自身を見ているね。レポートの内容のままの気持ちです。復帰してから出した作品は「海」と「オルゴール」、そして今回の「しゃぼんだま」。どれも、はかなくて気持ちを込めてゆっくり舞う踊りです。バキバキ踊るのが好きな人には物足りないとは思うけど、今の私にはこれが限界なのです。

□. (ステージを観た翌日に童話を渡す。レポートはその翌日に渡した。)

え?! 一日でお話つくったの?! びっくりしたー!!

そして私の気持ちとシンクロしてて二度読みしちゃいました!! 本当にありがとう~。

 

 

 

 

シャボン玉が舞う踊り子』  

~羽音芽美さん(晃生所属)の演目「シャボン玉」を記念して~

 

 

 深い深い暗黒の海底に小さな泡(あぶく)が発生した。泡は地球の息づかい。

 泡は自然と上へ上へとのぼっていく。

 

 途中で、妖しい光を発する深海魚と会う。

 深海魚は、泡に対して「上に行ったら明るい世界があるんだよ」と話してくれた。

 泡はうれしくなった。泡は早く明るい世界に行きたいと思った。

「深海魚さんはどうして上に行かないの?」と泡は尋ねた。

「僕は上には行きたくない。怖いものがたくさんあると聞いている。僕には自分に光があるからここでいいんだ。」

 

 ようやく光が届くところに行くと、光を包み込むようにしてふわふわと浮かぶ物体を見つけた。クラゲだった。

「クラゲさんは、とてもきれいだね。もっと上に行くと、もっとキラキラと輝くんじゃないの?」と泡は尋ねた。

「これ以上、上の世界に行くと、ぼくには光が強すぎるんだ。ここで十分なんだ。それに上の世界は敵も多いしね。

 泡くんも、海の上に出たら、はじけたり、吹き飛ばされたりして消えてしまうよ。」

 泡はそれを聞いて困ってしまった。このまま海面に向かって進んでいっていいのか迷う。

 それでも明るい世界に出たかった。

 

 海面に近づくと、そこにはたくさんの生き物がいた。

 海藻類、珊瑚、そして多くの魚たち。たくさんの生き物たちが息づかいをし、泡の仲間たちもたくさんいた。「泡くん、海底からよく来たね。ぼくらと一緒に遊ぼう!」と声をかけられる。

「みんなは、海の外に出たくないの?」と泡は尋ねる。

「ここで生きていけるから、海の外に出る必要はないよ。海の外はきっと怖い世界だよ。そんな冒険をするのは止めな。ぼくらと一緒にここに居なよ。」と話される。

 それでも、泡の気持ちは抑えきれなかった。

 

海の神様が泡の様子をずっと見ていた。そして、泡の夢を叶えてあげることにした。お陰で、泡は勢いよく海の上に飛び出した。海の底から来たたくさんの仲間たちも行動を共にした。

 泡はお腹いっぱいにおいしい空気を吸った。しかし、大きくなって破裂しては大変!

 ところが、海の神様は空の神様に泡のことをお願いしていた。

 バトンタッチした空の神様は、優しく太陽の光を送った。すると、泡は太陽の光を反射して七色に光った。

 そして泡はシャボン玉になった。 

次に、空の神様は風を送った。シャボン玉たちは風に乗り海辺を走った。

途中でたくさんの仲間たちが消えていった。このままでは全てが乾いてはじけてしまう。

 

 一人の少女が南国土佐の海辺で寝そべっていた。

 シャボン玉は彼女の身体にくっ付き、そのまま身体の中に入っていった。少女はそのことに気づかなかった。

 少女は成長し、踊り子になった。名前をメイミンと言う。

 

 メイミンのステージはいつも明るく七色に輝いていた。

 お客さんの中には、失恋したり、人間関係で苦しんだり、仕事で疲れきってたり、中には失業したり、病気したりと、ストレスをため込んで暗い気持ちになっている人がたくさんいた。メイミンはそういう人たちに元気を与えた。それは自分が暗い海の底から這い上がってきた勇気と自信が漲っていたから、そのエナジーがみんなを癒やしているのだった。だから、たくさんのファンがメイミンの魅力から離れられない。

 メイミンのステージでは、ある面白い現象が起きた。

 彼女がステージでベッドショーをすると、たくさんの細かい泡を吹いた。泡は大きなシャボン玉になって、盆の周りを舞う。シャボン玉はお客の愛でどんどん膨らんだ。

 シャボン玉は夢と愛をのせ、そこには幸せが舞っていた。

 メイミンは人気者になり、たくさんのファンから愛された。

 

                                    おしまい