今回は、H25年8月の晃生お盆特別興行を、観劇レポート「晃生パラダイス」(その13)にて掲載します。

 

 8月頭の晃生公演の話からする。

香盤は次の通り。 ①黒井ひとみ(若松)、②栗鳥巣(フリー)、4日目からは井吹天音(フリー)、③向日梨なつ(東洋)、④北川れん(道劇)、⑤翔田真央(道劇)〔敬称略〕。

 この週はなんと晃生メンバーがいない。それなのにわざわざ大阪まで足を伸ばした私のお目当ては、東洋の新人、向日梨なつさん。彼女のレポートは別にまとめている。

 この週は晃生メンバーがいなかったせいか、客寄せのせいか、ゲリラ・イベントと称したサービスがフィナーレ時に頻繁に行われた。私は招待券が当たった。黒井ひとみさんとのジャンケンのお蔭。他にも、アイスを配ったり等のサービスが嬉しかった。

 

 ただ、この週は私にとってアクシデントが重なった。

最初のアクシデントは遠征初日の3日(土)に発生。私は、いつものように深夜バスで来て、朝一番に席取り完了。開演までの時間をいつも通りマン喫で手紙の準備をしていた。そして、12時の開演ギリギリに場内に入る。トップの黒井ひとみさんが踊り始めたところ。私はキープしていた正面センター席に座ろうとした。・・だが、そこには別の客が座っている。えっ!と思ったが、私は静かに彼の後ろの席に座った。最初はその人が勝手に私のカバンをどけて座ったのかと思ったが、近くに私のカバンが見当たらない。ステージの途中で彼に声をかけるのも失礼と思い、一旦ひとみさんのステージが終わったところで、その客に声をかけた。「すみません。ここに私のカバンが置いてませんでしたか?」すると、その客は悪びれずに「従業員さんが片付けましたよ。開演時に居ない人の荷物は片付けるようになったらしいですよ。」と答えた。私のカバンは投光室の前に置いてあった。せっかく朝一番に席取りをしたのにぃ~と思うも、そんなふうにシステムが変わったことは知らなかったので泣き寝入りするしかなかった。お蔭で、お目当ての新人さんのステージをかぶりで観れない。その日はけっこう客入りがよく、しかもカブリ席の客は帰らない。三回目ステージで漸く正面席が空き、どうにかかぶりで観劇できたものの、一日ショックが尾を引いた。

客の箴言によりママさんが指示したものと聞いたが、こういうシステム変更は劇場内の張り紙や劇場ブログのストリップ掲示板に事前にアナウンスしてほしいもの。せっかく遠くから遠征してきているのに楽しみを無残に消されてしまうのは悲しい。翌週も私と同じ目に遭った客がいて、荷物が無くなっているのに目を白黒させていた。(ちなみに彼はパンダのかぶりものを着けていた。笑)

 

 次のアクシデントは、翌週土曜日8/10楽日に起こる。楽日が楽しい日でなくなった。

 私は翌週10日(土)の楽日前日の夜行バスを予約していた。ところが予約をとるのが遅れ、いつもの三列シートが採れず、辛うじて四列シートの青春エコ切符を予約した。ちょうど盆休みの初日だからね。なにしろ9連休の大型連休としている会社も多い。

そんな中、大変な交通渋滞に巻き込まれた。なんと深夜バスが三時間半も遅れた。これでは高速の意味がない。この時点で、今日は一回目からかぶり席で楽しむ夢が崩れ去った。私はガッカリした。ストリップの神様が、かぶりで楽しむことを認めてくれなかったのか・・・と恨めしく思う。

当日の深夜バスは四列シートなので寝ずらいし、日が高くなると猛暑で暑苦しい。身体中が汗っぽく不快感漂う。いつもなら八時前に大阪駅に着くはずが、11時過ぎに到着。そこから急いで近鉄布施駅に向かう。開演の12時頃に着いたものの、お腹は減るし、なによりも汗が不快・不潔で、ひとっ風呂浴びないでは、踊り子さんに会いに行けない。すぐに駅前のサウナ「湯―トピア」でさっぱりした後、劇場に向かった。そのため一回目ステージを棒に振る。

こうしたアクシデントが重なったわけだが、それでも、この週は、新人の向日梨なつさんのお蔭で、思い出深い週になった。だから、8/3,4.10の三日間、全く悔いはない。

 前置きが長くなった。

 

  さて、8月11日(日)、お盆特別興行の初日に私は大阪晃生ショーに居た。この週はどこの劇場もいい香盤をそろえているが、私としては一番に青山はるかさんに会いたかった。特別興行の香盤は次の通り。①萌(晃生)、②神崎雪乃(晃生)、③七海セーラ(晃生)、④中條美華(東洋)、⑤青山はるか(晃生)〔敬称略〕。

 東洋の中條美華さん以外は晃生メンバーで固めている。

 元々、吉田蓮さんが出演予定だったのだが、急遽七海セーラさんに変更になった。吉田蓮さんとは随分ご無沙汰しており、今回お会いするのを凄く楽しみにしていたので残念だった。吉田蓮さんは今回の公演だけでなく、その前週の8月頭のワラビミニも急遽メンバーから外れた。実は、この週は晃生の羽音芽美さんと吉田蓮さんがのるなら初めてワラビミニに行ってもいいかなと密かに予定していた。7月に西川口を初観劇したので次はワラビミニかなと考えていた。劇場もどんどん無くなってきているので、閉館になる前に一度は行っておきたい劇場がいくつかある。ともかくも、蓮さんが飛んで、私の初ワラビミニは消えた。

 吉田蓮さんの香盤が消えたこともあって、私はもしかしたら吉田蓮さんが踊り子を引退するのではないかと不安になった。同じことを心配する吉田蓮さんファンもいた。そこで、先週ミカドに出演していたRinさんに確認してみた。「蓮ちゃんのこと心配してくれてありがとう。蓮ちゃんはちょっと事情があるだけだから大丈夫ですよ。」

 このときに吉田蓮さんの演目「キャンディキャンディ」に合わせて創作した童話『キャンディの願い』をRinさんに読んでもらったら「蓮ちゃんのキャラクターの童話ステキですね。蓮ちゃんぽいです。太郎さんは本当に踊り子さんの特徴をよく見てますね。」とコメントをもらった。この感想は、今回はるかさんの新作に対する童話創作にすごく励みになった。

 

 さて、トップの萌(もえる)さん。新人さんなので楽しみにしていた。手紙も準備して。

 ところが、萌さんは新人どころか、かなりのベテラン。着物の出し物はかなり年季が入っている内容。少し年配だが間違いなく美人である。ポラを買ってみようと思いきや、ポラはやらないとのこと。前に、他の劇場で踊り子をやっていて、いろいろ事情があってポラはやらない前提で晃生から再デビューしたようだ。ともあれ、新人を期待した私としては完全に肩透かしを食った感じ。

 

 七海セーラさんとは先週、渋谷道劇でお会いしたばかり。

 二年目に入り、別人のように綺麗になった。ストリッパーの顔として本物になってきた。渋谷道劇に応援に行ったとき、ある客が「セーラさんは整形したの?」と私に聞いてきた。私は笑ってすぐに否定した。それだけセーラさんが綺麗になった証拠だ。そのことを今回セーラさんに手紙で書いたら「整形!!?(笑) そんなお金があったらもっと違うことやりますよ! 否定して下さってありがとう。」てな感じだった。

 

 中條美華さんとは二か月半ぶり。晃生でお会いするのは初めて。もしかしたら初のりかと聞いたら「晃生は何回ものったことあるよー」。特に最近は東洋が閉館中につき、東洋の踊り子さんは頻繁にのっている。つい最近の六月にものったようだ。

 東洋の顔馴染ファンがたくさん応援に来てくれていた。ナイス・ステージだった。

 仲良しの美華さんがいてくれて今回は楽しかったよ。

 

 正直、特別興行とはいえ、私としては特別とは思えない内容。先週、せっかく当たった無料招待券が、特別興行だからと今週使えないのが残念。今月末迄という期限付きの無料招待券だから私的には使えない。そのため顔見知りの方にあげた。

 他の劇場も観たいので、ここに二日間いるかどうか、気持ちが揺れた。

 私の関心は青山はるかさん一点に集中した。そして、彼女はその期待を見事に応えてくれた。喜んで予定通り2日間いる決心がついた。はるかさんについては別にレポートする。

 

 初日4回目ラストが早目に終わって、23時頃に劇場を出た。

外は蒸せかえるような熱帯夜。歩いているだけで汗が噴き出る。私は昨夜に引き続き「湯―トピア」に泊まるため重い荷物を持って歩いた。途中、吉野家があったので夜食で腹ごしらえ。鰻丼の二枚盛りにした。鰻丼が来る前にビールを一本飲んだ。暑いので中ビンくらいは一気に飲み干す。すぐにサウナに入ると思えば流れ出る汗は気にならない。もう一本注文する。

 ビールを飲みながら私の頭の中は、はるかさんの新作に対する童話のストーリーでくるくる回転した。アルコール以上に、なんといっても先程のハルくじら効果が効いている。

 ふと不思議な感慨が襲ってきた。大好きな踊り子さんを追いかけて、いま大阪の下町で一人酒を飲んでいる。そして物語の構想を練ったり、ポエムの言葉探しをする。まるで自由な放浪詩人みたい。憧れの山頭火になった気分かな。普通のサラリーマンでは味わえない気分をストリップを通して味わっている。

 そう云えば、今回のはるかさんの新作「天女」のスターティング曲は「NEVER ENDIG STORY」。はるかさんのポラ・コメントに「前に書いた終わりない物語を覚えているかな? たろうNEVER ENDIG STRIP」とあった。図星である。まさしく私はストリップ物語を書き続ける放浪するファンタジー吟遊詩人か。

 そして、最近の私は自分でも信じられないほどの勢いでストリップ童話を量産している。しかもクオリティが高くなってきたと自負している。そのきっかけを作ってくれたのは晃生の踊り子さんたち。彼女たちが私の真価を目覚めさせ磨き上げてくれている。私は彼女たちの期待に応えたい。ファンタジー吟遊詩人として必ず芽が出ると自分を信じたい。

 

 

 二日目、一回目ポラ時に、一日で書き上げた『ひまわりと虹色天女』を渡す。「ひまわりと虹色天女、キレイな話だね。」とのコメントにホッとする。

そして、はるかさんの三回目のポラ時。私は「お疲れ様!今回はこれで帰るね。」と声をかける。すると「童話の続き、期待してるわよ」と返ってきた。私は丸一日はるかさんのために童話創作に没頭して作品を作り上げた。大好きなはるかさんのことを考えながらの楽しい作業ではあったが、とりあえずはこれで一種の解放感を覚えていた。ところがはるかさんは解放なんて許してくれない。ずっと私のことを考えていてちょうだい。そのための宿題よっ!てな感じに受け止めた。ははは、思い過ぎかな(重い杉をよいっしょ!と担ぐ)

 

 私は三回目で心置きなく劇場を後にした。同じようにハルくじら目当ての客が帰りだした。顔見知りの客と挨拶する。

 21時に大阪駅高速バス乗り場に到着。早いバスに乗り換えできないか聞いてみたが、当日は全て満席で変更はできなかった。私は待合室でこのレポートを執筆しながら出発時間を待っている。

 三日間の晃生観劇、最高の夏休みスタートに大満足している。

 

平成25年8月                           大阪晃生にて