H24年8月中の大阪晃生ショー観劇を、晃生パラダイス(その7)としてメモリアルしておく。

 

8月11日(土)に大阪東洋のお盆特別興行を観るために大阪に遠征した。朝早く劇場に着いていい席を確保して一日楽しもうと考えていた。今回の興行はなんと豪華8人香盤で最高のメンバーが揃っていた。

ところが、ところが、大変なことが起こる。今回から観劇システムが変わる。ステージ1回毎に、かぶりで観た客は、後ろの席に移動させられた。多くの観客をかぶりで楽しんでもらおうとの劇場側の配慮なのだろうが、1日いい席で楽しもうと早朝から並んだ客はたまらない。私は一気にテンションが落ち、劇場を出た。

さて、どうしようか。迷わずに晃生に行こうと決意。いいメンバーなのは知っていた。

今週の香盤は次の通り。①羽音芽美(晃生)、②七海セーラ(晃生)、③吉田蓮(晃生)、④あすか苺(晃生)、⑤目黒あいら(晃生)〔敬称略〕。

羽音芽美さんと目黒あいらさんという晃生の二枚看板をそろえ、更に今年の新人さんを三人並べる。申し分ない最高のメンバーだ。私は、また機嫌を良くして観劇した。

8月20日(月)の楽日も、同じように東洋を一回観劇後、晃生にはしごした。

 

一番新しい新人の、七海セーラさん。だいぶ落ち着いたステージになってきた。気持ちに余裕がでてきたんだね。前回、悩める新人さんの気持ちを手紙に書いてくれたので、そのお返事を持参した。セーラさんとは心のコミュニケーションをさせてもらえそうで嬉しい。

背の高いセーラさんは、きっと次にのるTSの狭さに驚くだろう。でも、狭いからこそ、TSはセーラ色に染められる。TSでセーラさんの色香をたっぷり味わいたいなと楽しみ。

吉田蓮さんとは先月7月結の池袋ミカドに一度だけ応援に行った。そのときも私のことを覚えてくれていたのですごく嬉しかった。彼女も見るたびに垢抜けして踊り子の顔になってきており、どんどん魅力的になっている。今回の出し物は、夏にピッタリの入浴もの。「バスルームから愛を込めて」の曲にのって魅了してくれた。以前、先輩のなたねさんも入浴ものをやっていたので、最初引き継いだのかと思ったけど、これは違うね。

今度9月頭に、私のホームTSに、蓮さんとセーラさんがのってくれるのが楽しみ。

あすか苺さんも、蓮さんとセーラさんの後、TSにのる予定。また、青山はるかさんとなたねさんが来週8月結にのる。

私がTSのリクエスト用紙に書いたせいか、晃生の新人さんがどんどんTSに出演してくれる。TSを通じて、ますます晃生の踊り子さんとの距離が縮まっていく気がしている。

 

さて、今回の公演で特筆したいことがある。

今回の晃生観劇は私にすごい副産物をもたらした。何かというと、一度に三つの童話のインスピレーションを与えてもらったこと。

実は、私はここ二年程なかなか童話が書けないでいた。私は童話作家ではないので、ステージを観ながら自分の中に飛び込んできたネタをつかまえて文章に落とし込んでいるだけ。踊り子さんにプレゼントすると皆さん本当に喜んでくれるし、私自身、自己表現のひとつして、自分の創造物が形にできると快感が走る。この満足感を求めて、いっぱい書きたいとは思っているが、残念ながら童話は書こうと思ってポンポン書けるものではない。

そんな状態の中、私はここ最近、晃生パラダイスのお蔭で信じられないほど童話を量産している。私の童心がよほど晃生にマッチしているのだろう。

 

インスピレーションを与えてくれたひとつが目黒あいらさんの新作。

ステージに現れた瞬間、今回はフラメンコで来たかぁ~!という感じ。フラメンコは、踊り好きの方は一度は挑戦してみたい演目のひとつ。とうとうあいらさんもフラメンコに挑戦したか。私は踊りを観るのが好きなので、あいらさんのように踊りの上手い方が新しいダンスに取り組んでくれると心から拍手を送りたくなる。

最初に、衣装の華やかさに目を奪われる。フラメンコらしく、袖の広がった白いシャツの上に、黒いコルセット状のベスト。スカートは真っ赤で、黒い水玉模様とバラの絵柄が浮かぶ。髪を寄せ、左側に茶色の大きな花の髪飾り。

最初に両手にカスタネットを持って、フラメンコの独特な動きが始まる。スカートの裾をつまみ、振りながら、フラメンコ独特のタップを鳴らす。硬いステージの上はもちろんのこと、さすがに凝っているなと思ったのが、盆の上にも、四角い硬い踏み板を敷き、客の目の前でタップを披露する。これは凄く迫力があり、客の感覚が完全に靴音に吸い込まれる。

あいらさんのもつ色香がフラメンコの魅惑的な動きに交わりオーラを放つ。

次に、宙吊りショーが始まる。フラメンコと宙吊りの関係は何かな?と気になる。後で、あいらさんに教えてもらったのだが、フラメンコは奴隷の踊りだったんだ。宙吊りは奴隷を暗示していたのだ。

赤いスポットライトを浴び、妖しい雰囲気が漂う。

宙吊りポーズを決める。流石と云える貫禄である。ウエストにコルセットを巻いているものの、彼女のウエストには縄目の跡が残っている。

観ていて、無性に、この演目に自分なりのストーリーを付けたくなった。ポラのとき「創作意欲がかきたてられたので、ひとつ、童話にしてみたくなったよ」とあいらさんに話したら「是非お願い!」と目が輝いた。

2回目のステージを観ながら、ひとつのストーリーが浮かび『弟に捧げるフラメンコ』という童話にしてみた。

 周年作「時」に引き続き、2作連続で童話にさせてもらった。こういうことはこれまでなかったので、改めてあいらワールドの凄さに敬服したい。私にとって、童話やポエムなど自分の中から何かを引き出してくれるステージはやっぱ最高なんだね。あいらさんのステージを拝見できることを心から感謝したい。

また、あいらさん自身、私のようにステージをしっかり観て理解してくれるファンを心から喜んでいる。私とあいらさんは同じ自己表現という舞台の上で共鳴し合っている。こういう踊り子とファンの関係は最高だね。

 

ところで、初日8/11にフラメンコの新作を拝見し『弟に捧げるフラメンコ』を書いて、楽日8/20に渡したわけだが、8/20にもうひとつ別の出し物にまたインスピレーションを与えられた。あいらさんのウエディング姿に見とれた。雪のように白いウエディング・ドレス、それならば本当に雪でウエディング・ドレスを作ったらどうなるかという発想が浮かんだ。

そんなことを考えながら、引き続きトップの羽音芽美さんのステージが始まった。

彼女の今回の作品は、以前拝見しているが、お花の眼帯をしているところが印象的な、まさに花だらけの衣装。ここから、またインスピレーションが湧く。合わせて鳥の羽音まで聞こえた。こうやってもうひとつの童話『ウエディング・ドレス』につながっていった。この童話は、目黒あいらさんと羽音芽美さんという晃生の看板娘二人からの贈り物である。

 

更に、もうひとつが新人のあすか苺さん。今回のステージは新作。ディズニーもの。

ディズニー音楽が流れた瞬間から私の心はときめいた。

衣装がステキ。最初は緑の衣装でダンス。ティンカーベルがイメージとして浮かんだ。次は白いドレスで踊る。今度はシンデレラが浮かんだ。最後は黄色い衣装でベッドに入っていく。黄色からは「美女と野獣」のベルが浮かぶ。苺さんからのポラ・コメントで、前二つが正解であった。

心ウキウキしていたら童話のネタが飛び込んできた。ディズニーに登場するお姫様たちを美人コンテストしたら面白いかも。その発想から童話「ネバーランドの美人コンテスト」が出来上がった。

明るく楽しめる童話が二つ続けてできあがって私は歓喜した。

 

晃生ショー劇場は、私にとって、まさに童話の玉手箱と化している。

 

 

平成24年8月                             大阪晃生にて