ひき続き、渋谷期待の新星・花形美由さんのレポート「はにかみ娘との恋の駆け引き」(その2)をまとめました。デビュー週の最後までしっかりメモリアルしておきたくなりました。
デビュー週八日目、とうとう私は新人の美由さんと心が触れ合えた。その感動は先のレポートで述べた。
週前半にもっとまめに通えば良かったなぁなんて今更ながら頭を過ったが、それよりも大切なのは残りの二日間。美由さんの側に居て一緒に記念すべきデビュー週ラストを飾ってあげたい!と心に決めた。
九日目ちょうどいいタイミングで東京出張が入った。夕方二時間弱だけ東京駅で用事があったので、その前後は渋谷の劇場にいれた。朝一で劇場に入り、一回目ステージを盆前センター席で観劇。踊り子さんには、前日のうちに、明日は朝一から来る!と話しておいたので、約束通りね!と喜んでくれた。
私は、美由さんに書き上げたばかりのレポートを渡す。「ラブレターを書いてきたよ♡」と手渡したら「楽しみ! じっくり読ませて頂きますね!」と微笑んでくれた。
二回目ステージは仕事で外出し、三回目が始まる頃に戻ってきた。すると、一回目に私が座っていた盆前センター席がそのまま空いていたので、そこに座る。両隣の人も朝から同じ。なんか可笑しいね。引き続き一番いい席で観れて笑いが止まらない。
本日の私の二回目、美由さんにとっての三回目ステージが始まる。私は美由さんの側に居て、ずっと見守っているだけで幸せな気持ちになれた。私のラブレターをしっかり読んでくれたようだ。「私のこと、こんなに思って下さっていたなんてありがとうございます。お手紙大切にしますね。」私も嬉しくてたまらない。疑似恋愛でもなんでもいい。こんなチャーミングな娘と楽しい文通ができただけで私は最高にハッピー♡
美由さんのポラ裏の字がどんどん小さくなってきて、たくさん書いてくれるようになる。「なるべくたくさん書けるように前より少し細めのペンにしたんですよ♪」すごく嬉しかった。もっともっと書きたいという気持ちが伝わってきた。「けっこう時間がなくてお返事がおろそかになってしまう時もあって申し訳ないです。」いやいや、その気持ちだけで私は十分幸せになります。
そして、次の四回目ステージのポラタイムに、私の手紙に対する長くて丁寧なお返事を頂く。天に昇りたくなるほどの感動☆ この中で、今回ご一緒の二人のお姐さんの周年イベント(愛野いづみさんの4周年、六花ましろさんの2周年)に感激し泣いてしまったこと、そして踊り子を続けるか迷っていたけど、その感動のお蔭で一年は続けたいと決心したことが切々と述べられていた。私は、ストリップの父として美由さんを支えてあげられることがすごく嬉しかった。
その翌日の楽日。
私は会社から急いで渋谷に向かう。劇場に入ったら、親しい従業員さんが「太郎さん、良かったね♪ 実は、美由ちゃん、今日の一回目と二回目は欠場したんですよ。でも三回目から出演できますよ。」と教えてくれた。私は驚いた。おそらく10日間の疲れなんだろうな。
私が3回目に入ってくるのを知っていたので、私のために無理したのかなぁ。私はそのことを仲良しの六花ましろちゃんに話した。「そうかしらー」とましろちゃんは笑っていた。太郎さんはめでたい人だわ!と思っているんだろうなー。でも、そう思いたいもん♡
実際、三回目ステージの美由さんはなんとなく元気がない感じ。初めての10日間、相当に身体も心も疲れているんだろうなぁ~。最後の気力を振り絞って、楽日を乗り切りたいという気持ちがひしひしと伝わってくる。私は盆周りで「もう少しだから頑張れ!」と祈るような心持ちで見守っていた。
楽日ではあるが客入りがよくない。もとから渋谷道劇は楽日はポラ・サインがないせいか客入りが悪い。そのせいか最近はポラ・サインしてくれる子が多くなったけど。
ともあれ、3回目ステージまで巻き巻きだったので、4回目が始まるまで待ち時間がある。私は予定通り、花屋に向かう。渋谷で花を買ったことがなかったので、けっこう花屋を探すのに苦労した。駅前の東急の中に見つけた。劇場に戻ったら4回目のトップが既に始まっていた。
さて、いよいよ四番手の美由さんのデビュー週楽日ラスト・ステージが始まる。
美由さんの表情には、疲れというより10日間を乗り切ったという達成感が漲っていた。そしてベッドに入ると気持ちがクライマックスになり涙が溢れ流れ落ちた。久しぶりに拝見した新人さんの感動的な涙だった。私までもらい泣き。そして心が洗われる気分になった。観客は惜しみない拍手を贈った。美由さんはその拍手に更に感動の涙を誘われていた。
ポラタイムでお花をあげたのは私一人だけ。笑顔で受け取った美由さんはうるっと来ていた。花屋を探して、お花をプレゼントできて本当に良かった。
「太郎さんのお蔭様で10日間楽しむことができました。本当にありがとうございました。これからも頑張ります☆」
久しぶりの、新人さんとの楽しい10日間だった。素敵なストリップの妖精との出会いにストリップの神に感謝するのみ。
次に翌月の盆興行に出演が決まり、私は首を長~く、鼻の下も長~くして再会を待ち望んでいる。
平成25年7月10日 渋谷道頓堀にて