小町れのさんに引き続き、渋谷道頓堀劇場でデビューして一目で気に入ったのにすぐ辞めてしまった新人さんを特集します。

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今回は、渋谷道劇の新人、可愛実梨(かわいみのり)さんのデビューを「H26期待の新星」と題してレポートします。

 

 

H26(2014)年3月11日(火)、待ちに待った新人がデビューした。私がホームとして通っているTS系、東洋系、道劇系の劇場から今年に入って初めての新人デビューとなる。これだけ新人デビューが無いのは、2020年の東京オリンピックのせいかなと心配になる。新人がデビューしないストリップというのは本当に魅力が半減してしまう。

 

渋谷道劇から昨年デビューした花形美由さんの引退ショックがいまだに引きずっている。H25年7月にデビューし、あれだれ劇場が大切に育てていたのに、H25暮れの初めての関西系劇場の出演で、トリをつとめた大阪晃生ショー公演ショックが大きく、H26正月公演を飛んでしまった。大阪に遠征し晃生で会ったときは「H26年も頑張る」と言ってくれたのに・・・。もっと支えてあげればよかったとストリップの父としては後悔し切れない想いだ。この追憶を払拭する薬は、新しい新人さんとの出会いしかない。

そして、H26年3月、ついに渋谷道劇期待の大型新人、可愛実梨さんのデビューを迎えた。

 

さっそく、初日に会いに行く。

優しそうで、ふっくらしたほっぺがチャームポイントの、とてもかわいらしい新人さん。一目で気に入る。見るからに新人さんらしい雰囲気を醸していて、ストリップの父を自認する私としては心が震えるものがあった。

最初に、白いドレスで登場。踊りはおそらく初めてなんだろう。必死に踊っているが、ときたま動きが止まり、振りを間違えるたびに苦笑いしている。客席に視線を送る余裕は全くなく、ひたすら踊りに専念している状態。ただ、うまく踊れなくて落ち込む感じではなく、自分でうまく踊れない自分のことを笑い飛ばしている感じなのが救われる。私は新人さんには踊りを全く期待していない。むしろ、うまく踊れないで頑張っている姿がかわいくてたまらない。盆周りの近い場所で、新人さんのドキドキしている気持ちを一緒に共有している。これが新人好きの私にはたまらない。これだけ新人らしい初々しさを感じられる子も珍しい。先ほど話した花形美由さんのはにかむ面影に通じるなぁ・・・

赤いドレスに着替えて、ベッドショーが始まる。

色白で、バストも、ヒップも、とてもきれいなヌード。恥ずかしそうに、懸命に演ずる姿に、私はそそられた。

 

私は彼女に会いたくて連日通い始めた。

会社帰りなので三番手の彼女のステージは四回目しか観れなかったが、毎日のように通ってくる私に対して、だんだん興味をもってくれたようだ。私が差し入れする手紙にも関心を示してくれた。ポラのコメントが会話になり、すごく楽しかった。私は毎日デートする気分で通うことができた。

ステージではまだ自分ことで精一杯という感じだが、ときおり私と視線が合うと笑顔を見せてくれた。この笑顔だけで私は天国にのぼれた。「太郎さんの笑顔がステキ♪ 私も笑顔になります!」

ポラタイムではエロポラを撮るたびに「恥ずかしい」を連発していた。近づいて撮ろうとする客に「近い!近い!」と言う。でも客に嫌な思いをさせないように一生懸命に対応。そんなけな気な姿にポラファンは喜んでいた。四回目のポラはそこそこ売れていたが、平日の二回目ステージあたりでは売上ゼロのときもあったと渋谷常連が教えてくれた。売れない淋しさを思うと胸がきゅんとする。いろんな思いを抱えながら、この十日間を過ごしたことだろう。

 

私は結果的にこの週七日間通った。

今週の香盤を紹介しておこう。① 綾瀬ナナ(道後)、②華月蓮 (札幌ニューカジノ)、③可愛実梨(渋谷道劇)、④山口あゆみ (DX東寺) 、⑤美樹うらら(林企画)or渚あおい(東洋) 、⑥榎本らん(東洋)〔敬称略〕。ちなみに、香盤予定に入っていた伊吹千夏さん(東洋)が先週の東洋公演で首を痛めたらしく欠場。先週は立花さやさんの引退興行で大入りだったし、なにより連投が続いていたからね。そのため、前半は美樹うららさん、後半は同じ東洋メンバーの渚あおいさんが穴埋めに入る。五人香盤の日も二日ほどあった。

  この週は、仲良くしている踊り子さんが多かったのですごく楽しい週だった。

 

 楽日、デビュー週記念にお花をプレゼントしてあげようと思い、四回目トップの綾瀬ナナさんが終わって、すぐに渋谷駅前の東急デパートに走った。近場の花屋はそこしか知らない。(従業員や常連に聞いても近場に花屋はないようだ)

 ところが運悪く、当日、東急が閉まっていた。ショック★ どうしようもなく、とぼとぼ劇場に戻る。

 デビュー週のラスト・ステージ。ベッドショーあたりから、実梨さんの瞳に涙が浮かぶ。不安、自信のなさ、恥ずかしさ、応援してもらう喜び、また十日間を乗り切った達成感・・・いろんな想いが頭をよぎることだろう。私もこの十日間を振り返りジーンと胸に迫るものがあった。それにしても、この十日間はあっという間だったなぁ。

 ポラでは最初に並び、用意していた手紙を渡す。実梨さんは涙ぐんでいたので、返す返すもお花を贈ることができないのが残念でならなかった。一緒に感動したかったよー。当日、スト仲間の長谷川さんが来ていて、横の座席にいたので、お花を買えなかった話をすると「そうだね。ポラの時にお花を渡していたら、彼女、絶対に泣いていたね。残念だったね。」と同情してくれた。

この十日間を通じて彼女目当てで通い続けたのは私だけだったので、お花をあげた人はいなかった。それでも渋谷常連さん始め、けっこうな数のポラが売れ、彼女は丁寧に応対していた。彼女の接し方はとても好感を覚えるから、必ずファンが増えると思う。

 

 最初のうちは、自信がなかったのだろうか「この仕事を続けられるかどうか分からない」と話していた。私は週半ばの土日を留守にしたが、前日の金曜日に「次は週明けの月曜日に来るからね」と話したら「それまで続けられるかしら」なんてこぼすので心配になったり・・。

 私は彼女に是非踊り子を続けてほしくて、たくさん励ました。彼女の良いところを見つけては褒めた。「お手紙に書いてくださるアドバイス、すごく勉強になります。ただ実行するのが出来ないです。なかなかリラックスして踊れなくて、焦ります・・・少しずつでも、笑顔で舞台に立てたらいいな。そうなれるように頑張ります。」私のアドバイスを頭で分かっても、すぐには身体がついていかないだろう。私のアドバイスは理想論なので、すぐにできるとは期待していないよ。それでも「お手紙のポラのお話、すごく参考にさせていただいて自分のペースで焦らず頑張っていこうと思いました。」「今自分ができるダンスなどを精一杯頑張ります。あたたかく見守って頂けると嬉しいです♪」そういう姿勢が大切。そして実際ステージに慣れるとともに段々よくなってきた。たとえば最初のうちオープンは恥ずかしげにさっとやってすぐに袖に引っ込んでいたが、私からの手紙のアドバイスが利いたのか、丁寧に見せてくれるようになった。私は嬉しくなって褒めた。「少しは進歩していると言ってもらえて、ホッとします。」実梨さんとのそんなやりとりが新人好きの私には楽しかった。

 そして、次の出演が来月4中の渋谷道劇に決まり、これからも続ける気になってくれた。楽日にポラも預かってくれる。「次の渋谷でこのポラを返しますね」

 ファンとして応援する!必ずこの子を支える!私は強く心に誓った。

 

 

平成26年3月                         渋谷道頓堀劇場にて