神坂ひなのさん(TS所属)の、大阪東洋ショー劇場のH31(2019)年3月結における公演模様を、新作「時をかける想い」を題材に、「歴史は未来につながる」という題名で語りたい。
H31年3月結の大阪東洋ショー劇場に二日目に顔を出す。
今週の香盤は次の通り。①上野綾(東洋)、②前田のの(ロック)、③武藤つぐみ(ロック)、④神坂ひなの(TS)、⑤水元ゆうな(東洋) 〔敬称略〕。
神坂ひなのさんが東洋に乗るのは昨年9月中以来、約半年ぶり。私的には今年1月結のミカド以来なので約二か月ぶり。早く会えて嬉しい限り。また来月結の大和でも会えるのが更に嬉しい。神坂ひなのさんは私にとって今一番会いたい踊り子さんである。
今回の東洋で新作を披露。三作目になる。1月結のミカドが一周年だったので、今回の新作がひなのさんの実質1周年作という位置づけかな。そのせいか、かなり思い入れのあるいい作品に仕上がっている。
初日に来ていたスト仲間から新作の情報が送られてきた。演目名と選曲から、過去へのタイムスリップものであることを事前に知ることができたので、一回ステージを観ただけで、作品の内容とひなのさんの想いが伝わってきた。一回観ただけの観劇レポートですが、すぐに感想を渡したくなりました。深堀りできてませんが、速報ベースということで受け取って下さい。
まずは、作品模様を見ていこう。
最初に、和物をイメージした衣装で登場。
髪は後ろにひとつ結びし、結び目に衣装に合わせた水色の髪飾りを付ける。
衣装は肩を水平に張らせ、水色をベースにしたラフな感じ。右肩半身やスカート部を中心にところどころ紫色が織り交ざる。腹部に大きな水色のリボン。スカートは短く、布がギサギザ状に重なる。手首にも布を巻く。
青色の中に白い渦巻きが描かれた和傘を持ち、白いロングブーツを履いて、音楽に合わせて軽快に踊る。
一曲目は、GARNiDELiAの「響喜乱舞」。今回の衣装や振付は、この踊っちゃってみた動画「響喜乱舞」のイメージを反映している。作詞:メイリア、作曲:toku。
GARNiDELiA(ガルニデリア)は、日本の音楽ユニット。略称は「ガルニデ」。 ユニット名の由来は「Le Palais Garnier de Maria」(フランス語でメイリアの歌劇場の意味)と、tokuの生まれた年に発見された同名の小惑星「コーデリア」(Cordelia)からのアナグラム。ライブタイトルの「stellacage」には「星を閉じこめた箱」という意味がこめられている。海外でのライブ活動も積極的に行っており、踊っちゃってみた動画「極楽浄土」などのヒットから中華圏での人気を拡大している。
MARiA(メイリア)。Vocal。主に作詞、コーラスアレンジ、衣装デザインを担当。一部の楽曲においては、作曲も行っている。 水橋 舞(みずはし まい、1992年1月31日 - 現在27歳)は、日本の女性歌手。 茨城県出身。音楽ユニットGARNiDELiAのボーカリスト。以前はボーカルグループChix Chicksのメンバーとして活動。個人としての所属事務所はニューカム(ソニー・ミュージックアーティスツ傘下)であった。身長152cm。血液型はB型。愛称はみずまい。
toku(とく) 。Keyboards。主に作曲、編曲、プログラミングを担当。作詞を手掛けることもある。阿部 尚徳(あべ よしのり、1978年3月5日 - 現在41歳)は、日本のミュージシャン、作曲家、編曲家、キーボーディスト、マニピュレーター。 東京都出身。別名はとく、toku、とくPなど。他の名義に あべよしのり、Yoshinoli“TOKU”ABE、阿部“beatica”尚徳、阿部“TOKU”阿部尚徳、pliom などがある。ニコニコ動画にてVOCALOIDを用いたオリジナル楽曲を発表している他、千秋、アンジェラ・アキ、竹仲絵里、LiSA、原田ひとみなどの楽曲を手掛けている。また、音楽制作ユニットへっどほんトーキョーと活動休止中のバンドbeaticaの中心メンバーでもあり、現在はGARNiDELiAのメンバーとして活動している。
ここで一旦暗転。
音楽が変わり、着替える。
髪飾りを取り、上下セパレートの黒い軽装。黒をベース色にしているが上着は赤・金が、スカート部には金・水鳥・青が混ざる。白いロングブーツを履いて、黒い刀を振り回し、ノリのいい音楽に合わせ軽快に踊る。
2曲目は、和楽器バンドの「細雪」。2018年11月14日発売。「細雪」はアルバムリリース後に、川栄李奈の初主演映画「恋のしずく」の主題歌、京都を舞台にしたTVアニメ「京都寺町三条のホームズ」のテーマソング、そして世界の国際映画祭へ出品されたショートフィルム「遠い時間、月の明かり」の主題歌に決定したことが次々と発表された話題の楽曲。
3曲目は「薄桜鬼 幕末無双録オリジナルサントラ」から、金子憲次のサントラ曲「仇討ち」。刀をいったん盆の上に置き、舞台で舞い、再び盆から刀を持ち帰り舞台に戻り、刀の演武を決める。赤いスポットライトが舞台に照らされる。血塗られた戦のイメージか。
また、音楽が変わり着替える。
水色の襦袢姿。ピンクの帯が前に長く垂れる。着物の左襟には銀色の花びら。とても貴品ある着物だ。
4曲目は、インスト曲「JIN-仁- Main Title」。「TBS系日曜劇場「JIN-仁-」オリジナル・サウンドトラック」いいメロディだ。作曲は高見優(たかみ ゆう、1977年6月16日 – 現在41歳)は、日本の作曲家、作詞家。東京都出身。 多くのアーティストへの作曲編曲を手がける。
刀を持ったまま、裸足で、ベッドショーへ。
ベッド曲は、松任谷由実の「残火」。渋い名曲である。2016年9月22日公開 松竹・日活配給「真田十勇士」主題歌。2016年11月2日発売 松任谷由実 38th ALBUM「宇宙図書館」収録曲。
近くに来たのでアクセサリーを目で追う。純金の先に宝石の付いているイヤリングが輝く。薄くなったヘア(生やしている途中かな?)がたまらなくそそってくる♡
さて、観劇レポートを書くにあたり、タイトル名にもなっている「時をかける想いとは何か」が焦点になる。このテーマに切り込んでいくにあたり、タイムスリップものとしての今回の作品の特徴を細かく見ていきたい。
一般にタイムスリップものは、Ⅰ.現代から過去へ、Ⅱ.現代から未来へ、Ⅲ.過去から現代へ、Ⅳ.未来から現代へ、というストーリーに分かれると思います。
私の少ない知識で思い浮かぶのは次の通り。筒井康隆の小説『時をかける少女』は、時間を跳躍する不思議な能力を持つことになった少女が、未来から来た青年との出逢いなど、さまざまな経験を重ねていく物語であり、ⅡとⅣが基本パターン。スピルバーグ監督の映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(Back to the Future)はPart1がⅠ、Part2がⅡだった。今回の選曲の中にある村上もとかの漫画「JIN-仁-」や森本梢子の少女漫画『アシガール』、角川映画『戦国自衛隊』は、典型的なⅠのパターンになる。どれを題材にするかでステージの雰囲気は一変するだろうね。
ということで、今回のひなのさんの作品は「現代から過去へ」の範疇となる。
では、どの時代へのタイムスリップか。選曲を眺めると、「薄桜鬼 幕末無双録」と「JIN-仁-」は幕末、「真田十勇士」は戦国時代が想定される。ステージの衣装などの模様からは、『アシガール』の戦国イメージが一番ヒットするような気がした。
『アシガール』は、森本梢子による日本の少女漫画。戦国時代を舞台にしたラブコメディ。『Cocohana』(集英社)にて2012年1月号より連載。 NHK総合テレビの「土曜時代ドラマ」枠でテレビドラマ化され、2017年9月23日から12月16日まで放送されて人気となる。私もこのドラマを観て知った。
速く走ることだけが取り柄の女子高生がひょんなことから戦国時代にタイムスリップ。そこで一目惚れした若君を守り、戦国時代そのものを揺るがしていくというSFファンタジー×ラブコメという斬新なストーリー。
一目惚れした若君・忠清を守りぬこうと、足軽となって野を駆けめぐる主人公の姿が清々しい。一方、歴史上では戦死することになっている若君を、歴史を捻じ曲げてでも助けようとする。この彼女のまっすぐな気持ちが伝わってくる。
しかし、タイムトラベルものでは「歴史を変えることは許されない」という鉄則がある。
漫画「JIN-仁-」でも、西暦2000年の現代から幕末の日本へタイムスリップした脳外科医・南方仁が、過去の人間の運命や歴史を変えていることを自覚しつつも、人々を救うため、現代から持ち込んだ知識と幕末の人々の協力により、近代医療を実現していく。
1985年のアメリカ映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(Back to the Future)では、若き母のロレインは未来の息子マーティに恋をする。このままでは父と母が結婚せずマーティが生まれなかったことになってしまい、マーティの存在が消滅してしまうことになる。それを回避し、父と母を結びつけるために息子が奮闘する。
こうした「歴史を変えてはいけない」という鉄則に苦悶する主人公の姿がタイムスリップもののメルクマールなのだ。
改めて、ひなのさんの「時をかける想いとは何か」を問い直したい。
漫画「アシガール」のように、時代を超えた人に恋をした場合には、たとえ歴史を歪めようがどうしても助けたいと思うのか。いや、歴史を変えないために悲しい運命(さだめ)に身を委ねるのか。
映画「真田十勇士」の主題歌『残火』を歌ったユーミン本人が、この曲について「たとえその相手がもうこの世には居なかったとしても、強く追い求める気持ち」ってサラッと語ってたのが印象的でした。“いつか君に会いたい”っていう歌詞のフレーズひとつに込められた切実さが、今回のひなのさんの「時をかける想い」なのかなと感じる。
平成31年3月 大阪東洋ショーにて
『時の妖精ヒナッチ』
~神坂ひなのさん(TS所属)の新作「時をかける想い」を記念して~
時間の隙間から、かわいらしい妖精ヒナノが顔を出しました。
ヒナッチは、好奇心旺盛で、いつも楽しいことはないかと大きな瞳をキラキラ輝かせていました。また、心優しく、ピュアな妖精でした。
ヒナッチは時の妖精で、時間の間を自由に行き来することができます。瞬間移動やタイム・トラベルが得意です。
ある日のこと、ヒナッチは一輪の花が目にとまりました。
「なんてキレイなのかしら。私も花のようになりたいわ。」と、心を奪われました。
ヒナッチは、知っている魔女にお願いして、花になる方法を教えてもらいました。
「何かを得るためには、それに見合う大きな犠牲を払う必要があります。あなたは時の妖精ではなくなります。いいのですね?」と魔女は念を押しました。
ヒナッチは、花のように綺麗になれればそれでいいと安易に考えていました。
実際に花になってみると、きれいに花が咲くのはほんのひとときだけ。花を咲かせるための準備期間が延々と続きます。春になって芽が出て、夏に葉が茂り、光合成で養分をたくさん蓄えることによって、ようやく秋に花が咲きました。ヒナッチが一番耐えられなかったのは長い冬でした。ただじっと寒さに耐えることに我慢ができなくなってしまいました。
「こんなことだったら、時の妖精でいたかったわぁ~」と泣きじゃくりました。
ヒナッチの様子を、時の神様がじっと見守っていました。神様は時間の隙間から、まるでペンライトの光のように花を照らしました。そしてヒナッチに近づき言いました。
「花には命という有限の時間がある。だから花は美しいんだ。そして、美しくなるために努力をしている。その努力が花の輝きなのだ。その努力を嫌がっていたら、本当の美しさなんて得られない。」
「これでよく分かったろ。自分にないものを安易に望んではいけません。あなたにはあなたの役目があります。まずは、それをしっかり果たすことを考えなさい。」
時の神様は、ヒナッチを元の妖精に戻してくれました。
ヒナッチには、人間のもつ時間を管理するという仕事がありました。
ヒナッチの目には、一人一人の人間に無数の時間の輪が付いているのが見えました。手にも足にも、身体中に、無数の時間の輪が掛けられているのです。そして、首輪のひとつには大きな札が付いていて、その人の生きるべき時代が明記されていました。
ヒナッチは、一人一人の人間にしっかり時間の輪が付いていることを確認して回りました。
二人の恋人が街角にいました。ところが、二人は時間を間違えて会えないまま。そこでヒナッチは、二人の時間の輪をそっと合わせてあげました。喜ぶ二人の笑顔を見てヒナッチも幸せになりました。
田舎にいる親が危篤状態になり、今から飛行機に乗ろうとしている方がいました。ところが暴風雨が近づいていて飛行機が飛ぶかどうか分かりません。ヒナッチは暴風雨の来る時間を少し遅らせました。お蔭で、親の死に目に会うことができました。二人の顔を見ながらヒナッチは心が暖まりました。
また、あるサラリーマンを見たら、時間の輪が多過ぎて絡まっていました。「今週中にノルマを達成しないと首になってしまうよ」「お客さんのところに持っていく資料がまだ出来ない。どうしよう」など多くの時間の輪がかかっています。このままでは彼はノイローゼになってしまいます。ヒナッチは、時間の輪を整理しきれいに並び替え、急がなくて大切でないものは外してあげました。すると彼は急に元気が出ました。ヒナッチもそれを見て元気になりました。
ある日、一人の男の子がヒナッチの目に止まりました。
彼には普通の人より極端に時間の輪が少なかったので気になりました。その男の子は白血病に罹っていて残された時間が少なかったのでした。
ヒナッチは、その子が可哀想になり、残された時間だけでも時間の拘束から解放してあげようと思い、時間の輪を外してあげました。
男の子は、時間のタガが外れたのを喜び、時間の空間を飛び回りました。時に昔の時代に遡り、時に未来の時代を楽しみました。
ところが、急に男の子がいなくなったことを、彼のご両親が心配しました。
時間の輪は、見えない蔓によって、他の人の時間の輪につながっているのです。勝手に外すことは、その時代の人間関係や秩序を壊してしまうことになるのです。ヒナッチは、そんな大切なことを忘れていました。
時の神様が現れ、ヒナッチに対して、男の子の時間の輪を勝手に外したことを厳しい口調で叱りました。ヒナッチは自分の非に気づき、急いで男の子を連れ戻そうとしました。
ところが、男の子は既に、タイム・トラベルの操作ミスから時間の歪みに落ちて、時間の海の藻屑になっていました。時間は時に人間に優しく微笑みますが、扱いをひとつ間違うと牙をむいて人間に襲いかかります。人間にとって最も重要で取扱い注意なもの、それが時間なのです。ヒナッチは深く反省しました。
こんな失敗もありますが、ヒナッチはみんなから愛されてます。
今日は、時間の輪というストレスから緊急避難してきたおじさん達がストリップ劇場に集まっています。茶目っ気たっぷりなヒナノは、劇場に舞い降りました。そこでヌードになっておじさん達にたっぷりサービスしました。
おじさん達は時間を忘れて、ヒナッチと楽しい時間を過ごしました。
おしまい