東洋所属の荒木まいさんの新作「あっ!らっきーいんわんだーらんど」について語ります。今回は荒木まいレポの「ピンクに染まっちゃう」シリーズ(その11)になります。
今年の8月は、東日本では雨が続いているが、西日本では暑い暑い夏が続いている。
H29年8月中の大阪東洋ショーお盆興行を観劇する。
今週の香盤は次の通り。①渚あおい(東洋)、②榎本らん(東洋)、③荒木まい(東洋)、④あすかみみ(ロック)、⑤せいの彩葉(ロック) 〔敬称略〕。
まいさんの新作は、今週が初出し。今回の演目名は「あっ!らっきーいんわんだーらんど」。タイトル名が示す通り、童話「不思議の国のアリス」をモチーフにしている。
作品を拝見して、すぐに私も童話「不思議の国のアリス」を読み直した。
イギリスの数学者であり作家でもあるルイス・キャロル(1832.1.27-1898.1.14)は1865年に『不思議な国のアリス』を出版し人気を博した。この作品は、童話を従来の教訓物語から開放し、言語遊戯、論理学、夢(精神分析)などの要素を取り込み全く新しい童話の世界を切り開いたものとして、イギリス文学史上特筆すべき作品とされ、後世の童話に大きな影響を与えた。(この作品には多くの駄洒落、ナンセンス、パロディ、風刺などが散りばめられており、もちろん親父ギャグ好きの私の創作童話にも影響しているよん(笑))
『不思議な国のアリス』は、主人公のアリスが、白うさぎを追って、うさぎ穴に落ち、そこから人間の言語をしゃべる動物や人間のようなトランプの札の住むファンタジーの世界を冒険する物語である。
まいさんの作品では、童話に登場するキャラクターが次々と登場する構成になっている。と合わせて、まいさんの前々作である「恋するうさぎちゃん」の続編的な位置づけになっている点が面白い。後でまいさんに確認したところ、「恋するうさぎちゃん」のうさぎちゃんは実は不思議な国のうさぎちゃんだったという関連性、そこで冒頭は前作の終わりから始まっていることを教えてもらった。来月は二作品連続でやるとのことで見比べてみたい。
さて早速、内容を紹介する。
最初に、白うさぎが登場。衣装は「恋するうさぎちゃん」のベッド着で使用していたもの。ベビードール風のピンクの衣装で、うさぎの耳が縫い付けられたフード付き。フードを頭にかぶって、時計をもって駆け回る。舞台の上に「恋するうさぎちゃん」で使った大きなニンジンが置いてある。
次に、主人公のアリスが登場。アリス定番の青色の服であるが、まいアリスの方がとてもオシャレな感じ。上下セパレートで、上着は青い服ではあるが袖の部分は白と青のブロック模様になっていて、白い首輪に黒いリボンを垂らし、さらに白い胸元にも黒いリボンを垂らし二層にしている。膝丈のスカート部も青色が基調だが裾は白と青のブロック模様。そして赤い線が一本入った白いエプロンを付ける。頭には大きなブルーのリボンを付け、そのリボンの下にトランプ模様の布がぶら下がっている。すらりとした脚に白いストッキングと黒いハイヒールを履く。軽快に楽しく踊る。なんと振付に私の萌え萌えシェイクが織り込まれているではないか!まいちゃんから「気づいた?」と聞かれ感激する私。
この曲の終わりに、アリスがおもむろに舞台の上に置いてある布で覆った物体に近づく。その布を取ったら猫らしきものが・・・そう、童話の中で存在感あるキャラクターの「チェシャ猫」です。常ににやにや笑いを浮かべている猫である。
すぐに暗転して、まいさんがチェシャ猫になって登場。
まるでピンクのぬいぐるみのような衣装にまとめている。頭に大きな赤い耳、胸部とスカート部はセパレート衣装で赤いハート模様が点在。赤とピンクの縞模様の手かせと大きな尻尾。白いストッキングと黒いハイヒールを履いて軽快に踊る。
最後がクライマックス。舞台の上にたくさんの簾が垂れ下がり、その中から「ハートの女王」が厳かに登場。頭には金の王冠をかぶり赤と黒のバラの花飾りを付ける。赤と黒が四つに区分されたマントを羽織る。とても斬新なデザインで、振付により赤と黒の部分が巧みに変化し様々な形の衣装に表現される。マントには沢山のトランプ模様が張り付けられている。
黒いハイヒールを履いて華麗に舞い、そのままベッドショーへ。
我々は、まい女王の美しくも気品あるヌードにひたすら傅(かしず)く。
ハートの女王は、物語の中では極度のかんしゃく持ちとして描かれており、些細なことで激昂して口癖のように「首をはねろ!」という台詞を頻発する。我々ファンもまい女王のご機嫌を損なって首をはねられないように粗相のない言動をとらなくてはいけない。(笑)
ベッドショーが終わって、ラストにまた白うさぎが登場する。最初のときの衣装で大きなニンジンを抱えて盆に移動しポーズをとる。拍手喝采。
いつも思うのだが、まいさんの作品は時間とお金をかけて丁寧に作り上げている。衣装もかなり凝っている。童話「不思議の国のアリス」をよく勉強して、そのメルヘン世界をアイドル荒木まいワールドに昇華させている。作品の料理の仕方にとても感心させられたよ。
私は今回の演目にもピンクピンクに染まっちゃいました♡
平成29年8月19日 大阪東洋にて