東洋の踊り子・荒木まいさんについて、演目「恋するうさぎちゃん」を話題に語ります。今回はシリーズ「ピンクに染まっちゃう」(その10)になります。

 

 

 大阪東洋ショー公演のH29年7月後半(7/16-31)に予定されていたロック所属の速水ライリさんが体調不良のため急遽20日で途中降盤。代演は7/22から矢沢ようこさんで、初日7/21のみ7月中からの引き続きで荒木まいさんがトリとなった。まいちゃんファンの私としては嬉しかった。ただ穴埋めの場合はサインがないのが残念ではあるが・・。

H29年7月結の初日の香盤は次の通り。①青山ゆい(東洋)、②篠原ゆきの(ロック)、③春野いちじく(TS)、④小宮山せりな(東洋)、⑤荒木まい(東洋)〔敬称略〕。

 

今回嬉しかったのは、その一日、演目「恋するうさぎちゃん」であったこと。この演目は今年のお正月に初出しされたが、私としてはなかなか観る機会がなくて、4/16にミカドで一度拝見したのみ。すごく気に入り、是非レポートしたかったので拝見する機会を窺っていた。この日、しっかり拝見したのでレポートさせて頂く。

 

ピンクのかわいい衣装で現れる。うさぎをイメージしている。だふっとした衣装で、長い袖、長いスカート。頭にうさぎちゃんの耳が立っているのがたまらなくかわいい。

白いブーツを履いて、楽しく踊る。大きなニンジンが登場する。

次に、ピンクのキラキラした軽装に着替える。ここで初の男性ボーカルの曲がかかる。お気に入りの曲でハイテンションで踊るまいちゃん。

最後にピンクのベビードールっぽい衣装に着替える。うさぎの耳が垂れたフードで頭を包み込む。

そのまま盆に移動し、ベッドショーへ。大きなニンジンに跨ったりして戯れる。私もニンジンなりたーい♪

 

今回の演目はピンクだらけで、まいまいレポートのシリーズ名「ピンクに染まっちゃう」にピッタリの演目である。まさしく正統派アイドルの王道まっしぐら!

そういえば、以前まいさんから「男性歌手の曲を使ってはダメというのがアイドル小屋の宿命」という暗黙のルールを聞いて驚いた。でもデビューから二年経ち、先生にお願いして今回の演目二曲目で念願の一曲を入れられたらしい。本当に良かったねー♪

 

平成29年7月                              大阪東洋にて

 

 

 

恋するうさぎちゃんの喜怒哀楽』 

~荒木まいさん(東洋所属)の演目「恋するうさぎちゃん」「Emotion」を記念して~

 

 

 かわいいうさぎちゃんがお年頃になり恋をしました。

 

 最初のお相手は‘喜びのうさぎ’でした。

 別名ニコニコうさぎと呼ばれるように、彼は、いつもニコニコしていました。ニコニコしていれば上手に人生を送れるものと考えていました。

 うさぎちゃんが話すといつもニコニコしながら話を聞いてくれます。

 デートをしていてもいつもニコニコしています。

 ニンジンはうさぎちゃんにとって大好物。彼は‘喜びのニンジン’をぶら下げていました。うさぎちゃんは最初のうちは大きくなったり小さくなったりするニンジンを面白がりました。しかし、そのニンジンは自分勝手に喜んでいるだけでした。

 うさぎちゃんは最初は彼のニコニコが心地よいものでしたが次第につまらなく感じるようになってきました。

 

 次に出会ったのは‘怒りのうさぎ’でした。

 別名プンプンうさぎと呼ばれるように、彼は、なぜかいつもプンプン怒っていました。自分の周りの人に対しても、いや、この世の全てのものに対して怒って生きていました。怒ることが彼のパワーの源でした。

最初のうちは、うさぎちゃんは彼に近づきがたいと感じました。ところが、彼はとても男前のうさぎでした。喜びのうさぎに飽き飽きしていたうさぎちゃんにとって、怒りのうさぎはとても刺激的な存在でした。

 なによりも、彼のぶら下げている‘怒りのニンジン’がすごいのです。怒り狂ったように激しくうさぎちゃんを喜ばせました。

 しかし、そんな‘怒りのうさぎ’と付き合っていくのはやはり大変でした。一時の恋の相手としてはいいのかもしれませんが、とても一生お付き合いはできません。

 

 その次に出会ったのが‘哀しみのうさぎ’でした。

 別名シクシクうさぎと呼ばれるように、彼はいつも世の中を悲観していました。哲学的な思想をもち一種仙人のような生き方をしていました。

うさぎちゃんは彼の憂いの眼差しに魅力を感じました。怒りのうさぎを相手するのに疲れていたうさぎちゃんにとって、哀しみのうさぎには癒しを感じました。なによりも知識と知恵の豊富な哀しみのうさぎの話を聞くのが好きでした。

しかし、彼は高齢のためか、ぶら下げているニンジンは‘哀しみのニンジン’でした。それを見ていたら、うさぎちゃんの恋心も萎(しぼ)んでいきました。いつしか彼から離れていきました。

 

最後に出会ったのが‘楽しいうさぎ’でした。

別名ルンルンうさぎと呼ばれるように、彼はいつもルンルン楽しく生きていました。

彼は仕事を楽しくやっていました。世の中には仕事を一生懸命にやる人はたくさんいますが、彼のように楽しくやる人はなかなかいません。彼はまさに寝食を忘れて仕事をしていました。だから彼の仕事ぶりには誰も叶いませんでした。周りの人は彼のことを高く評価し、彼はとても尊敬されていました。

何事につけ、彼は自分自身も楽しみましたが、周りの人も楽しくさせようとしました。

 だから、うさぎちゃんは彼と一緒にいるだけで楽しくなりました。

彼は‘楽しいニンジン’をぶら下げていました。彼のニンジンはうさぎちゃんを歓ばせました。うさぎちゃんにとって、こんなに楽しいことはありません。

 うさぎちゃんは漸く運命の人に出会ったと思い喜びました。

 

 そんなうさぎちゃんに対して、楽しいうさぎは言いました。「うさぎちゃん、僕のことをおぼえていないかな。僕は前にお付き合いしていた‘喜びのうさぎ’だよ。」

 うさぎちゃんは驚きました。なんと楽しいうさぎは成長した‘喜びのうさぎ’だったのです。喜びのうさぎはこれまで自分だけがニコニコ喜んでいればいいと考えていましたが、大切なことは相手を喜ばせることだと気付きました。そのきっかけはうさぎちゃんとの失恋でした。大切なものを失うことで大切なことに気付いたのでした。相手を楽しませれば回りまわって自分も楽しくなれることを知ったのでした。それからの彼は生き方を変え、まるで別人のようになったのでした。

 うさぎちゃんは、出会いは巡り巡ることを知りました。世の中は広いようで意外に狭いものですね。

 彼のお陰で、うさぎちゃんは楽しく恋をして、楽しい家族をつくり、楽しい人生を送ることができました。ルンルン♪

 めでたしめでたし・・・ 

 

                                      おしまい