今回は「ストリップの戦友 黒崎優」という題名で、優さんのことを語らせてもらいます。
ロックの踊り子さんになかなか会えないこともあるが、タイミングが合うと立て続けに会えるときがある。木村彩さんとは私が一年三ヵ月ぶりに京都DX東寺で一度会ったきりだったが、最近、また一年五か月ぶりに二月頭の若松で再会。若松で四日間、二月結の仙台ロックで二日間、今週三月頭のDX歌舞伎で三日間とたくさん会うことができた。
黒崎優さんとも、ほぼ一年ぶりに彩さんと一緒の二月頭の若松で四日間会えたと思ったら、今週三月頭の仙台ロックで二日間会えた。
優さんはロック館以外によくのるので運よくたびたびお会いできている。優さんには会う度に元気を与えてもらっている。優さんは、まさに‘私のストリップの戦友’だと私は感じている。ストリップを通して沢山の喜怒哀楽を共に過ごしている実感がある。H17年10月1日という私の仙台単身赴任スタート日にデビューし、その初日に新宿ニューアートで初対面している。その翌週が仙台ロックということもあって、私はすぐに仲良くさせてもらった。あれから八年目になるんだね。優さんが踊り子を続ける限り、私はファンとして応援させてもらう。優さんが引退する時は、私は必ず涙する。優さんは私にとってそういう大切な存在になっている。
さて、最近の黒崎優さんのステージについて語らしてもらう。
もともと可憐なアイドルとしてデビューしたはずだが、いつの頃からかロックのバラドルに変身した。突然、ポラタイムに変なおじさん等の恰好をしてきて笑いを誘う。もう、それが彼女の地として定着した。そして、それはステージの演目としても取り上げられるようになる。
先月の若松で拝見した‘応援団’の出し物は典型例。つっぱり風の学ラン姿で登場。眼を付けて煙草を吸ったり、応援団として大きな旗を振ったり。場面が変わり、今度はチアガールの姿で登場。最初の男装のイメージが強いため、その反動で、女の子の姿が滅茶苦茶かわいい♡
楽しいステージに優さんらしさが凝縮していた。
前に、大和でステージを拝見したとき、優さんがこけしを使ったベッドショーをやっていて驚いたことがあった。ロックや東洋の踊り子さんはアイドル系なので、こけしを使ったりするのは原則として禁じられているはず。それをあえてやっているところに、優さんにはロックを超えたパフォーマンス系の血があるのだと感じた。パフォーマンス系の京はるなさんと大の仲良しで、実際に一緒にショーを企画している。二人はどこか顔も似ている。(笑)
今回話したいのは、若松で二個出ししていた、もうひとつの作品‘龍馬伝’である。
たしかH23年9月に大和で拝見したときに、H23年度のNHK大河ドラマ‘江’を演じていた。‘龍馬伝’は同じくH22年度のNHK大河ドラマ。この作品は前年に作ったのかな。私が初めて龍馬伝を観たのは‘江’の後だった。それにしてもNHK大河ドラマ・シリーズを連続で演じるなんて凄いね。
優さんの‘龍馬伝’を初めて観たときに、ちょうどその少し前に晃生の羽音芽美さんも龍馬伝を演目にしていた。芽美さんは高知県出身なので龍馬が好きなのは当然。私自身、龍馬を心から敬愛する一人。私の中で土佐の女と言えば、龍馬の姉・坂本乙女をイメージする。小さい頃に泣き虫だった龍馬を強い男にしたのは龍馬のお姉さんだった。芽美さんに坂本乙女のイメージをダブらせ、私はますます芽美さんのファンになっていった。
優さんは長崎出身。龍馬にとって長崎は第二の故郷だから、優さんが龍馬に憧れるのも当然だね。龍馬を巡る土佐女と長崎女の競演と考えると興味深い。
優さんの作品は、動きが少なく、雰囲気で客を惹きつけようとしている。うまく演じないとしらけてしまうため、演ずるのが難しい作品でもある。しかし、龍馬に対する憧れと愛情だねぇ~優さん、とてもいい味を出している♪
若松では一緒にのっていた友坂麗さんが友情出演として、優さんとの太刀さばきを披露してくれたね。すごく良かった♪ けっこう練習したのかな?
この作品のバックには、ステージいっぱいに、龍馬が妻・お龍に宛てた手紙をしたためた白い幕(スクリーン)を立てている。妻を愛でる精一杯の想いが文面に溢れている。英語のI Love youの解説なんか心に沁みる。この後に龍馬が暗殺されてしまうことを考えると、この夫婦の悲恋ドラマに胸をしめつけられる。
このレポートを「ストリップの戦友」と題したのは、志半ばで死んでいった龍馬への哀悼の意を含め、龍馬も優さんもみんな同じ仲間だと強く感じるからなんです。
若松で一緒にのっていたロック後輩の沢村れいかさんが手紙の中でこんなことを言っていたよ。「さっき優姐さんのステージをお勉強したよ。れいかは歴史が大好きなのでもう‘龍馬伝’感動しちゃいました。れいかもいつかあんな壮大なステージできる日が来るのでしょうか・・泣。れいかはまだまだですね。。。ストーリー物あこがれです。」
優さんも8年目のベテランになり、後輩からも目標となる憧れの存在になりました。
優さんと一緒にデビューした吉原ゆかりさん(ゆかりん)がH20年1月に引退した時に、その引退週に毎日のように通って応援していた優さんの姿が忘れられません。優さんとゆかりんとは同期であり、親友であり、そして良きライバルでもありました。私はあの時に、ゆかりんの分を含めて優さんを応援しようと心に誓いました。
今、踊り子として立派に成長し、みんなに愛される優さんを見て感無量になります。これからも必ず応援するからね。これまで通り仲良くして下さいね。
平成25年3月 仙台ロックにて