私のブログで、安田志穂さんの記事の再生回数が多いのにびっくり。特集してみますね。

 

 

 

 ロックの安田志穂さんについて「ストリップの求道者 安田志穂」という題名で語りたい。

 

 

H25年3月頭の仙台ロックで、志穂さんのステージを観ながら、胸が熱くなるものがあった。

その週は二個出し。ひとつは、中国拳法を演ずる‘カンフーLet's’。もうひとつは、女性ロック・ギタリストの生き様を描くストーリー物‘レジェンド’。

「‘カンフーLet's’は、天からのパワーを授かった子がカンフーの達人へと成長していくストーリーです。‘レジェンド’は、失敗ばかりのメイドが働いていたお家を追い出されて、夢に向かって進み出し、伝説のロッカーになるサクセスストーリーでした。」 レジェンドでは、夢を挫折しかけて、煙草を吸う‘やさぐれた姿’を演じているところに、ぐっと胸をしめつけら、すごくいい演技だと感じた。

私はこのステージを観ながら、ストリップというのは単に踊って脱ぐというのではなく、もっと奥の深いものであることを見せつけられた感じがした。彼女はまさにストリップの求道者だ。

志穂さんのステージは、踊りにしても、演出にしても、一味違う。ファンの人から、志穂さんは踊りの勉強に渡米したという話を聞いたことがあるが、今回の‘レジェンド’のステージを観ながらこれこそ渡米の産物ではないかと納得させられた。

 

翌々週3月結の若松劇場で再会。ロック出禁だとなかなか会えないが、会いだすとタイミングよく会えるね。

若松ではなんと三個出し。「今回は‘カンフーLet's’と‘南国パラダイス’と‘白い祈り’の三作品を出しています。」ロック出禁でしばらく志穂さんのステージが観れなかったので、今回たくさんの演目が観れて本当に幸せ♡

‘南国パラダイス’はたしかDX東寺で拝見していた。この作品を観ていると、有名な仏画家ポール・ゴーギャン(ポスト印象派)のタヒチの絵を観ている気分になる。「この作品(南国パラダイス)は2011年に作った作品なんです。あの頃はお金をかけないようにすることを心がけていたので。100均でそろえたグッズで作りました★二年ぶりにやりました。ドキドキ」とのコメントに、ひとつひとつの作品にいろんな想いが詰まっているんだなぁと改めて感じる。

 彼女のステージの特徴は、ひとつひとつの作品にまさに自身の想いを込めて丁寧に作り上げていること。おそらく、その時々の心模様が強く反映しているのだろう。成長の過程で、それが斬新性・奇抜性として表される。だから飽きがこない。三個出しすると、いろんな志穂さんが楽しめて最高に嬉しい♡

 

志穂さんはステージが素晴らしいだけでなく、ファンに対する心遣いもいい。彼女に接すると、その丁寧な対応を通して貴品ある性格にすぐにファンになってしまう。

私は、志穂さんのステージが好きで志穂ワールドに心酔している。同時に、志穂さんも私からの手紙や童話を喜んで読んでくれ太郎ワールドを楽しんでくれている。踊り子とファンとしての関係ではあるが、お互いが各々の世界を理解し楽しむ。本当に相性がいいんだと思う。だから今ではすごく仲良し!

 

褒めてばかりだとなんなので(笑)・・・今だからエピソードとして話すが、最初から相性がいいと思ったわけではなかった。

志穂さんは、私がまだ仙台に単身赴任していたH21年7月11日に仙台ロックからデビュー。仙台ロックからデビューする新人は殆どいないので、すごく新鮮な気分で応援させてもらったのをよく覚えている。

私は一目で志穂さんのダンス・センスを気に入り、手紙で絶賛した。ところが、志穂さんからは私の手紙に対して何の反応もなかった。ポラのコメントには、私が手紙に書いたことには触れず、私が差し入れした仙台銘菓への御礼しか書いてない。三日間そんな状態が続き、彼女の心のドアは全く開く気配すら感じない。私は思い切って、私の手紙に反応してほしいとお願いした。それに対し、「今は自分のことと裏作業で手いっぱいで・・・きちんとお返事できなくてスミマセン」と素っ気ない返答。どうも、劇場関係者から「最初のうちはステージに専念し、ポラ・サインは適当でいい」とのアドバイスを受けていたようだ。私は「お客あってのステージなんだから、もっとお客さんの方を見ないといけないよ」という厳しい言葉を返した。これで嫌われたら縁がなかったと諦めるしかないなと思った。ところが、何度も通ってきて手紙を差し入れる私に対して志穂さんの気持ちが変わっていく。志穂さんは私に嫌われたかと恐縮していたが、私はそんなことは全く気にしない。こうやって仲良くなれた結果が大事。

まあ、それくらい志穂さんはダンスに対する姿勢が真っ直ぐだったという話である。

今でもステージを観ている時に、私が眠そうにしていたり、上の空にしていると、すぐにポラ時に「お疲れですか?」と突っ込んでくるので、私もうかうかしていられない。志穂さんのステージはいつも真剣勝負なんだね。うむうむ

踊り子四年目になり、まさに中堅として円熟味を増してきた。これからの活躍を期待できる逸材である。

 

平成25年3月                            若松劇場にて