今回は、H30年6月結の池袋ミカド劇場における様子を「ついにMy童話のマンガ化がブレイク!?」という題名で語りたい。
H30年6月結の池袋ミカド劇場に初日から五日間通うことになった。
今週の香盤は次の通り。①蘭あきら(晃生)、②北原杏里(晃生)、③神崎雪乃(晃生)、④花咲はな(道劇)、⑤虹歩(札幌ニューカジノ)、⑥春野いちじく(TS)〔敬称略〕。北原杏里さんが初ミカドになる。今週は前半三人が晃生メンバーなこともあり、お客も大阪からの遠征客も多く、まるで晃生で観劇している気分になる。
当初は三日ほど居る予定だったのだが、いろいろと想定外の嬉しいことがあって五日間ミカドに通うことになった。あまりにも楽しかったので、私のストリップ日記に記憶しておきたい。
今週は虹歩さんが出演していたので、セーラームーンの童話を持参した。少し前にプリキュアの童話を見せたとき「私、セーラームーンの方がよく知っているわ」と言われて、ハッと思って、すぐさまセーラームーンの童話を創作した(笑)。KAERAさんも浅葱アゲハさんも全く同様の反応。今週池袋に顔を出した第一の目的はそれにあった。
ところが、今週のミカドでは、先のプリキュア童話が大きな反響を呼んだ。
若手の踊り子さん皆に、私のプリキュア童話を渡すと同時と、虹歩さんが描いてくれたプリキュアのイラストを添付。本人がいるので一瞬気兼ねしたものの、虹歩姐さんが描いてくれたとなると自分も描こうかなと思う若手の踊り子さんもいるだろうと思い、あえて同封した。合わせて、お絵描き用にA4用紙を渡した。(今回はしっかり準備してました。用意周到です笑)
最初に反応したのが蘭あきらさん。彼女は、虹歩さんが前回の晃生で‘おにゃんこポン’のマンガを描いてくれたときに一緒にいて、虹歩さんにマンガを見せてもらい大はしゃぎしていたので、今回のプリキュアのマンガにも大はしゃぎして、なんと塗り絵をして遊んでいた。当然それを虹歩さんが見る。
虹歩さんから、最初のポラのときに「太郎さん、私のマンガをみんなに配ったでしょ!?」と言われる。一瞬慌てたが、虹歩さんは怒っている感じではなかった。後で、蘭あきらさんから塗り絵を見せてもらって漸く楽屋の状況がつかめた。
蘭あきらさんと虹歩さんの楽屋でのやり取りが目に浮かぶ。そうしたら、私のプリキュア童話と虹歩さんのイラストが楽屋で大反響を起こした。若手の踊り子さん皆がプリキュアのイラストを描きだしたのだ。
まずは蘭あきらさんが反応。「明日か明後日にベティちゃん描いて渡すね。みんな絵が上手でびっくり」「プリキュアが流行っているので、まずプリキュアを描く事になりました笑。プリプリ」。あきらさんが楽屋のプリキュア盛り上がり状況をリアルタイムで教えてくれる。
次に、北原杏里さん。彼女は前の週の渋谷で、私が彼女のために書きおろしたくまモンの漫画を見事に描いてくれたので、今回も期待していた。お絵描きの大好きな彼女は私の期待通りに沢山の絵を描いて私を喜ばしてくれた。プリキュア以外にも、クレヨンしんちゃんやちびまる子ちゃん等々。もう今では、杏里さんは私の愛娘であり、私の大切な専属マンガ家になってくれた。
そして、春野いちじくさんまで!「楽屋わいわいと楽しんでいます。あと一日の間に絵かけたら描きたい」「私はマンガや絵はセンス?なくて難しぽよよー。なにか描いてみる。つらつらと~」「もしも、絵? 間に合わなかったらごめんです。」とのポラコメに一喜一憂する私。虹歩さんからも「いちじくちゃんが絵描いてくれるかもね。楽しみね。」とのフォローの情報をもらう。三日目に出来上がってくる。蘭あきらさんが彼女の絵を見て、あまりの上手さに驚嘆していた。「太郎さん、あんなに上手く描いてもらったからには、お金払わないといけないわよ」と話すほど。彼女のイラストのことは別レポートで話す。
そして何と言っても驚いたのが、花咲はなさん。私は初日は彼女のポラを撮っていない。ところが虹歩さんが漫画を描いているのを横で見ていて、はなさんがプリキュアの絵と虹歩さんの似顔絵を描いていた。それを虹歩さんが私にくれた。「絵、上手いよね、はなちゃん。」私もはなさんの絵のあまりの上手さに度肝を抜かれた。プロの漫画家みたいなタッチである。一瞬「現時点で応援していない踊り子さんにまで手を広げてマンガを依頼するのもどうかな」と悩んだが、あまりにもマンガが魅力的だった。すぐさま翌日からポラを撮って、お絵描きを頼む。期待したが、残念ながら、その週はもう体力がないと描いてもらえなかった。それにしても、すごい逸材がいたものだ。
以上、ポラを撮った全ての踊り子さんが私のプリキュア童話に反応して、プリキュアのイラストを描いてくれたわけだ。(正確に言うと、最初にあれだけはしゃいでいた蘭あきらさんが最後五日目に「あかん。ベティーちゃんもプリキュアもめっちゃムズイ・・めっちゃ下手・・・びっくりした自分で」との丁寧な手紙を頂く。プレッシャーを感じさせちゃったな。でも私は諦めないよー。次回への期待としたい笑。) それもこれも全て虹歩さんが基点になってくれている。心から感謝である。
笑えることがひとつ。なんと踊り子以外に衣装屋さんまでイラストを描いてくれた。踊り子みんなが楽屋でせっせとイラストを描いているのを見て自分から進んで描きだしたらしい。おそらく虹歩さんが彼女をうまく乗せてくれたのだろう。初日のポラタイムで虹歩さん、蘭あきらさんや春野いちじくさんが知らせてくれた。「衣装屋さんが来て、高級衣装買ってもーた笑~ イラストめっちゃ上手やで」とのあきらさんポラコメ。虹歩さんから衣装屋さんが描いたイラスト二枚を頂く。ドラえもんとオバケのQ太郎をデフォルメしたユニークな作品。私はなぜか若くてかわいい衣装屋さんを想像した(笑)。虹歩さんからのポラコメ「衣装屋さんは私よりも年上ですよ(笑)」
やはり若い子にはプリキュアが正解だったね。今後このプリキュア童話をシリーズ化するぞー!と張り切る私。(内緒)
今週の楽屋での盛り上がりを聞いて、私の童話もついに踊り子さんの間でブレイクしたかなと実感できた。一気にマンガやイラストを描いてくれる踊り子さんが増えた。それもこれも、虹歩さんやKAERAさん、浅葱アゲハさんの‘うさかめファミリー’の存在が大きい。ほんと感謝に耐えない。
この調子なら、踊り子さんのマンガ集、まさしく私の童話と踊り子さんの漫画とのコラボ「ストリップ・マガジン構想」も夢ではなくなりつつあると思える次第。
さて、少し余談になるが理屈染みた話をしたい。
今回の池袋ミカドでの盛り上がり、MY童話の漫画化に激しく興奮しながらも、少し冷静になって「なぜ踊り子さんはこんなに絵が上手なのだろうか?」とつらつら考えてみた。
ひとつは、女の子は小さい頃からお絵描きが好きでたくさん描いているから、お絵描き以外のものに興味が向かう男の子に比べて、当然に上手いはず。自然と絵心が培われる。これは私の三人の子供たちを見ていてもよく実感できること。(長男に比べて二人の姉妹は全く違ったもんな♪)
言い方を代えると、女の子にとってお絵描きはお化粧なんだな。毎日せっせとお化粧をする感覚でお絵描きができるんだ、きっと。その点、お化粧なんて殆どしない男子にとってはお絵描きなんて面倒くさいことは一切ダメ。ただ絵描きを趣味にした男子は例外。男の子は趣味・プロ化したらとことんはまるし、それに伴う収集癖(コレクター)も半端ないけど。まぁ~私を含め一般の男子はお絵描きはダメだね。(笑)
もうひとつは、踊り子は表現者(アーティスト)だから、本能的になにかを表現したくてたまらないのだ。踊り子はたまたまステージで踊ることで自己表現しているが、本来それは歌でも絵でも文章でも何でもいいのだ。たまたま踊りだったに過ぎない。私自身は文章でこうして自己表現しているが、本当に自信があるのは歌だった。しかし楽器が全くダメだから諦めた。つまり、表現したいことの根っこはみんな同じで、その表現方法が違うだけなのだ。表現者は自分が感動したことを何らかの形で表現し、それにより自己実現したいという欲求が本能的にある。
踊り子が絵が上手なのは、ある意味では当然なのかもしれない。自己表現したいという強い欲求があるところに、お絵描き用の紙を与えたら、自然と絵で自己表現するのだ。
たしかに、絵にも上手い下手の強弱があるから、遠慮して「私は絵心がないから」「私の絵は恥ずかしくて見せられない」と言うが、それは上手い絵と比べるからであり、実際に描いてもらうと、皆さん味のあるいい絵を描く。絵はまさしく自己表現であり、その人の個性そのものだと思う。
そして、表現者が自己表現したものは全てがアート(芸術)なのだ。ステージは総合芸術であり、衣装選び(衣装のデザイン含む)、小道具選び、舞台構成作りの中に既に絵心が表出されていて、まさしく「絵になるステージ」になっている。
踊り子たちにどんどん白いキャンパスを与えたい。私はストリップの父として、かわいい娘たちにお絵描きをさせたい。その結果、彼女たちがどんな可能性を表現してくれるのか楽しみでならないのだ。
平成30年6月結 池袋ミカドにて