今回は、浅葱アゲハさんの11周年記念イベントの模様を語ります。
H27(2015)年4月25日(土)、渋谷道頓堀劇場で浅葱アゲハさんの11周年記念イベントが催された。ちなみに今週はGW特別興行でなんと七人香盤。①虹歩(札幌ニューカジノ)、②浜崎るり(晃生)、③綾乃(晃生)、④石原さゆみ(道劇)、⑤伊吹千夏(東洋)、⑥翔田真央(道劇)、⑦浅葱アゲハ(フリー)〔敬称略〕。渋谷の二週目の新人・石原さゆみさんや晃生の新人二人・綾乃さんと浜崎るりさんもいて華やかなメンバー。
最初に、周年作の内容を紹介する。
題名はまだ付けていないようだが、レ・ミゼラブルを題材にしている。『レ・ミゼラブル』はヴィクトル・ユーゴーが1862年に執筆した大河小説。フランス革命下、一本のパンを盗んだ罪で19年もの監獄生活を送ることになったジャン・ヴァルジャンの生涯を描く作品。
アゲハさんが赤い背広に裾の長いスカートという姿で登場。フランス国旗を振り、まさに革命児の風貌。これまでのアゲハさんのイメージとは違い、荘厳な戯曲を観ている感じがし、かなり力を入れて作り込んだ意気込みが伝わって来た。
最後は得意の布の演技で締める。アゲハさんの演技は日々進化しているのが素晴らしい。
早朝7時半頃に劇場に行ったら、五時半から並んでいるという青年がいた。29歳で、浅葱アゲハさんの熱烈なファン。待っている間に、彼が交通事故の後遺症で苦しんでいる時にアゲハさんのステージを観て感動し追いかけるようになった話をしてくれた。まだ1年半というファン歴。アゲハさんに生きる勇気をもらったと、アゲハさんのことを熱く語る彼に親近感を覚えた。その日は一日、舞台正面のかぶり席で並んで観劇することになる。
当日は大入りで三回公演。アゲハさんのファンが全国からたくさん押しかけてきており、ポラが並ぶ並ぶ。行列が劇場の扉を開けて階段下まで並んだ。こんなに並んだのは初めて見た。立ち見客も多く、ポラ行列で場内はごった返した。
二回目のフィナーレ後、11周年記念イベントが開催。たくさんのファンが企画に参加していた。アゲハ人気を改めて思い知る。
最後のアゲハさんのお礼の挨拶が素晴らしかった。盆前に座り、生声で話す。真正面に座っていた私は最高の臨場感を味わえた。11年間、決して平坦な道のりではなかったのが言葉の端々から伝わって来た。浅葱アゲハと云えば今では押しも押されぬ空中ショーの第一人者であるが、最初は「踊り子ではない」等いろいろ言われたようだ。それでもストリップの魅力で一人でも劇場に足を運んでもらいたいとの真摯な思いで11年間頑張って来たと話してくれた。アゲハさんが感情を込めて語るので、その気持ちが伝わって来て思わずもらい泣きしそうになる。隣の青年は完全に泣いていた。アゲハさんは本当にいいファンに恵まれているし、またファンを釘付けにするアゲハワールドの魅力に改めて感服した。
平成27年4月 渋谷道劇にて