ロックの踊り子・香山蘭さんについて、5周年作「花鳥風月」を話題に語ります。
H29年7月中の大阪東洋ショー公演に顔を出す。
今週の香盤は次の通り。①渚あおい(東洋)、②鶴見つばさ(ロック)、③香山蘭(ロック)、④荒木まい(東洋)、⑤紗凪美羽(東洋) 〔敬称略〕。私的にいいメンバーに恵まれた得週。
今週はアイドル系が多い中で、一人ベテランの味を出しているのが香山蘭さん。
香山さんとはH27年8月結の仙台ロック以来なので約二年ぶりの再会になる。
まず、ヘアスタイルが金髪のショートヘアになっていて驚く。よく似合っているし、ステージの上でよく動く蘭さんにとって頭が軽くなったようで観ていて身体のバランスがよく見える。とてもいいイメチェンですね。
もともと作品を自作し、いいステージをやる方ですが、今回改めて玄人受けするいいステージだと目が釘付けになった。踊りも数段上手くなった。ベリーダンスも最高にいい。持ち味の妖艶さが増している。
今週の演目は、1,3回目が「アラビアンナイト」で、2,4回目が「花鳥風月」。前者は二年ほど前の作品で、後者は昨年11月に発表した五周年作。前者は仙葉先生に作ってもらったもので、後者は全て自作のもの。どちらの作品もいいが、今回は「花鳥風月」を中心に話を進めたい。
作品「花鳥風月」は和物。
最初に絢爛豪華な振袖を羽織って登場。赤い振袖で金きらきらと輝く。その振袖を盆前に脱いで置く。
振袖の下にはピンクの襦袢。花柄入りの白い傘を持って舞い踊る。楽曲はインスト曲「MURASAME」。
その襦袢を脱ぐと、上下の黒いセパレート衣装になる。斬新な衣装で、上は上腕部とブラが繋がり、肩口が開いている。下は刺繍入りの布地でパンタロン風に履いている。腰にゴールドの布を巻いている。首から長い純金のネックレスを垂らす。両手首にも純金のブレスレット。すごくかっこよく着こなしている。
今回の演目の最大の魅せどころになる。感心したのがステージ全体の構成がいいこと。開いたままの和傘を横に置き、照明もよく、まるで一服の絵のような景色になっている。楽曲はインスト曲「LUCIFER」「Mugen」と続く。洋楽っぽいが和物にマッチしている。
激しく、かっこよく舞い踊り、時にブリッジのポーズを決める。
そして、最後に歌詞入りの曲「花鳥風月」が流れる。演目名にもなっている中島みゆきの名曲である。まさしく、この曲があってのこの演目である。
ピンクの襦袢を再度着て盆に移動。ベッドショーに移行。
アクセサリーを目で追う。純金のネックレス。へそピアス。右手の人差し指と薬指、そして左手の小指にリング。指先の爪が白くキラキラしている。とてもオシャレ。
近くで蘭さんのヌードを見て、TATOOが増えたのに気づく。以前は下腹部だけだったが、背中に赤い一輪の花、右足のふくらはぎ、そして左足の甲にもTATOOが増えたね。なんか仙葉先生に近づいている気がした。退路を断って真の踊り子への道をまっしぐらと感じさせられたよ。
最後に盆の上に置いていた振袖を持って舞台へ移動。しっとりと締める。
観終わって、ため息が出るほどにいいステージであった。
蘭さんはデビューが2011年11月11日(新宿ニューアート)なのでもうすぐ六周年を迎える。最近は月二の出演頻度で順調にコースが入っているようだ。今まさに旬と言える円熟した演技である。
平成29年7月 大阪東洋にて