ロックの灘ジュンさんの演目「Be America」の観劇レポートです。「元気が伝わる」と題して語ってみたい。

 

 

 H26年8月30日(土)、ジュンさんに会いたくて大阪東洋に遠征した。

 今回は、友坂麗さんとのチームPRECIOUS「Liberty」と「Be America」の二個出し。

 ミュージカルっぽいチームショーも見応えがあったが、今回は演目「Be America」について観劇レポートしてみたい。

 この「Be America」は今年のGWに初出しされたものらしく、私は初めて拝見した。

 ジュンさんファンのスト仲間ライス君がおり、演目名など事前情報を教えてもらったお蔭でステージに入り込みやすかった。この作品は60年代のアメリカン・ポップスを楽しく踊る内容で、これまでのメッセージ性の高い作品とは違い、ひたすらダンスを楽しんだらいいと教えてくれた。

 

 最初に、ロックンロールを踊るようなハイカラな衣装で登場。臍出しのセパレート型で、上は丈の短い白いシャツ、下は裾広がりのスカートで、鮮やかな黄色に黒の水玉模様。赤いベルトを締める。頭には黄色と赤の可愛いリボン。そして素足の先には白いソックスと赤いハイヒールを履き、軽快に踊る。明るさが爆発したような陽気な気分になる。

 次は装いを変え、シックな感じの衣装。濃い緑色で、胸元から膝上までのワンピース。髪をポニーテールにし服とお揃いの緑のリボンがいい。白い手袋をして、足には白いソックスに白いハイヒールを履く。黒い線が細かく入ったハイヒールだ。

 椅子を持ち出して、椅子に絡みながら衣装を脱いでいく。そして、白いパンティ一枚になり、白い刺繍入りのベールを羽織ってベッドショーに移る。

 踊っている時に白いハートのイヤリングがすてきに映えているなと思っていたが、近くに来たのでよく見ると、白いハートマークの中に黒い斑点が並んでいる。お洒落なアクセサリーだなぁ♪

 

 ステージを観ていて、とても爽快で、元気がもらえた。「アメリカになる!」ということは元気になるということだね。とくに60年代のアメリカは元気があった懐かしい時代。アメリカというのは色んなマイナス面を内在しているが、そうしたマイナス面を吹き飛ばすほどにプラスの面が大きく表れている。

 元気を出して! というメッセージが伝わってきた。

 

 ライス君と話しているときに、この作品には映画「ヘアスプレー」が背景にあると聞いた瞬間に私は強く興味を惹かれた。この映画は知っている。

 2007年アメリカ映画「ヘアスプレー」が日本でも上映されて大ヒットした。この映画の原作はジョン・ウォーターズ監督『ヘアスプレー』('87)で、その後ブロードウェイで舞台ミュージカル化されて大人気となり2003年度のトニー賞で8部門を獲得した作品で、今回それを再映画化したもの。

 舞台は1962年のボルチモア。起床するなりハイテンション、プニプニした肥満体にハッピー感をみなぎらせつつ歌い踊るトレイシー(ニッキー・ブロンスキー)に、たちまち心を奪われる。彼女は、音楽とダンスとおしゃれに夢中な、天真爛漫な女子高生。ひょんなきっかけで10代の子たちに大人気のTV番組「コーニー・コリンズ・ショー」のオーディションに合格し、一躍シンデレラガールに。

 彼女はおデブのコンプレックスなんてブッ飛ぶほど、ポジティブで無邪気。そのエネルギーが「思わず踊り出したくなっちゃう」世界を創っている。

 女の子というのは生来、歌やダンスが大好き。私にも2人の娘がいるが、お遊戯会や運動会の前になると、家の中でいろいろ披露してくれるのが楽しかったものだ。小さいときからダンスを習ったりもしていた。

トレーシーを見ていると本当にそうなんだなと確信する。トレーシーは人前で踊りたいという夢を持ち、それを見事に実現できた。簡単に実現できたわけではなく、母親に反対され、一度目のオーディションには失敗・挫折もし、ライバルの親子からの妨害など苦難もあった、だからこそ感動を呼ぶ。

 改めて、この映画は、踊り子はどういう心構えをもつべきかを示唆してくれている。

 ひとつは自分を受け入れることがいかに大事なことか。どんなにおデブでもそのコンプレックスを跳ね飛ばすほどポジティブに切り換えるトレーシーの逞しさ。またトレーシーは差別撤廃を訴えるデモ行動を起こすほどで差別の醜さをきっちり伝えてくれる。つまり、彼女は自分を受け入れると同時に、他人をも受け入れようとする優しさを兼ね備えている。そんな人間として魅力的なトレーシーが踊り子としてデビューしたら私は絶対にファンになるだろうな。(笑)

 

 絶世の美人であるジュンさんがおデブのトレーシーを演じているのかと思うとまた楽しくなる。

 大切なことは、ダンスは人に元気を与えること。綺麗な踊り子さんでも誰しもコンプレックスを持っているはず。しかし、コンプレックスを跳ね飛ばす元気があって、はじめてお客に元気を与えることができる。ジュンさんの元気がしっかり伝わってきましたよ。

 

平成26年8月                           大阪東洋にて 

 

 

【事後録】

 すぐにジュンさんから感想が返る。「Be Americaについて読んでいたら、作ったときのこと思い出して感動しちゃいました!! そして、ファッションのみならず、心の中までしっかり伝わっていていつもながらびっくりしています。この作品はパワーの放出です☆」

 たった一度の観劇で、これだけのやりとりができることが幸せの極みです。