ここで、ついでながら、一宮紗頼さん(道劇所属)との思い出を記憶しておきたい。
最初は、一宮紗頼さんの独演会「一宮紗頼の実験室」の模様です。
H26年10月のTSで、出演中の一宮紗頼さんから「今度、私の独演会をやるので来てくれませんか」と案内のお葉書をもらう。
SARAI ICHIMIYA’s Laboratory(イチミヤサライの実験室)
公演は一か月先の11/26(水)開演17時(開場16時30分)
葉書には「現役ストリッパーとしての活動と並行して演劇、教育、伝統芸能等 様々な角度から人間の在るべき姿と性の在り方を追求するイチミヤサライ。より深遠な世界を模索する為、初の公開実験を執り行う。」とある。
紗頼さんは演劇の世界からストリッパーになり、現在も二足の草鞋で頑張っているのは知っていた。以前も紗頼さん出演の演劇に誘われたときに「私はストリップ以外のものには興味がないので御免ね」と断ったことがあった。ただ、今回の公演は渋谷道劇のメンバー、多岐川美帆さんや北川れんさんも友情出演するようだし、ストリップもあるとの話から興味が引かれた。しかし、本当に行けるかどうかは当日にならないと分からないので「前向きに予定しておくね」と答えをぼかした。
一番のネックは、夕方17時スタートなので、車で二時間かかるため午後15時に会社を早退できるかどうか。仕事の状況次第なので、まさに当日になってみないと分からないと思った。
しかし、一宮紗頼さんはH24のデビューから応援している踊り子さんなので無下にするわけにもいかないと自分の予定表に入れといた。案の定、当日、午後から大事な会議が入る。会議予定は二時間なので上司に15時に早退したい旨を申し入れ許可された。
目的の新宿区山吹町の会場「絵空箱」に向かった。有楽町線「江戸川橋」から徒歩2分のところ。
17時前に到着。外は霧雨っぽい感じ。傘をさしている人はいない。急いで会場を探す。少し時間がかかり、17時過ぎに目的のパフォーミングギャラリー&カフェ「絵空箱」に着いたら、外に長い行列があった。近づいてみたらスト仲間の顔が並んでいる。挨拶して最後尾に並ぶ。なかなか中に入れずに待つ。予想外の客入りなのか紗頼さんが入口でバタバタしているのが見える。
場内に入ったら道劇を少し広くしたスペースで、人で溢れかえっていた。定員のパイプ椅子で足りなく、急遽スタッフが前の方に座って観れるスペースを確保。お蔭で私は運よく最前列で観れた。ストリップと同じくかぶりつきだね♪ それでも後ろでかなりの客が立見状態になっていた。
観客の三分の一はスト客か。顔見知りがたくさんいた。道劇っ娘が三人出演するので道劇ファンが大挙して押しかけていた。道劇の美月春さんの顔も。残りは演劇関係者なんだろうな。女性客もたくさんいた。そのせいか、ストリップといってもトップレス程度。後で「芝居以外の客も多く、むしろ今回は芝居の要素はあまり入ってないんだよねー。」との紗頼さんコメント。
予想外の客入りのせいで開演が30分以上遅れてスタート。
入口で頂いたパンフレットに沿って内容を報告する。
最初の演目は「道」。
これは紗頼さんの一周年作「道」そのもの。私が初めて紗頼さんのレポート&童話をプレゼントした懐かしい作品である。初めての独演会のスタートを切るに相応しい演目である。
次に「Miho Live」。
道劇のお姐さん多岐川美帆さんが歌い手として友情出演。実は美帆さんはレコーディングした自分の歌を持っているほどの歌姫。以前、立ち上がりの曲がいいなぁと聞いたら、これは私が歌っているのよと返事が来て驚いたことがある。だから歌が上手いのは知っていた。
今回は彼女の持ち歌二曲を始め、「なごり雪」など数曲を披露。流石の出来。後で本人に直接「良かったよ♪」と声をかたら「喉の調子が今ひとつだったの。私、もっと上手いのよ。」と返答あり。カラオケ好きの私としても美帆さんの気持ちがとてもよく分かるよん♪ ちなみに、踊り子のカラオケ仲間(葵うさぎさんとさくらみみさん)と年明け2/5にSpecial Song Liveを企画しているようだ。
次は「和完 Live」。
即興唄三味線(早乙女和完)と小鼓(今井尋也)の二名の奏者。
即興唄三味線というのは、舞台演奏本番や、その時に感応してきた想いや音を瞬時、唄と三味線演奏する、誠のトランスミュージックである。演奏の題材は種々様々で、武士の時代もの、恋愛もの、時には宇宙人の唄。
和楽器の心の奥底に響く音色、二人の息の合った演奏、そして和完さんの独特なキャラとトーク。すごく面白かった。
合わせて、こういう人たちと交友関係がある、紗頼さんの奥深さにひたすら感心。
第一幕の最後は「LUNE froide」。
今回の独演会で最高に圧巻の出し物だった。
大きなぼさぼさの髪の毛(かぶりもの)をした、ほぼ全裸の男性と紗頼さんの絡み演舞。
秋田なまはげのごとく男は登場。動くたびに男の髪の毛から粉がパラパラこぼれる。汗まみれというが、これは全身粉まみれである。また、前列席のことを相撲では砂かぶりというが、今回は粉かぶりの席になっていた。(笑)
第二幕は「Ren’s Life Story」からスタート。
渋谷道劇の同僚、北川れんさんが友情出演。
今回は北川れんさんの日常生活みたいなものをかっこよく演じていた。衣装・スタイル・振付がれんさんによく似合っていて決まっていた。とてもいい出来である。これも今回は紗頼さんが選曲・演出したものらしい。
次は「人体飢餓」。
これは女衒(ぜげん)BOYSが構成・出演している。紗頼さんの演劇仲間なんだろう。
紗頼さんの求める性の在り方を追求する作品。正直、この辺から観ている方も疲れてくる。内容が難解なせいだろうか。後で紗頼さんからのコメント「女衒も邦楽パフォーマンスバンドです笑。女衒のは高村光太郎の詩だよー。」
最後は「悪女の象徴」。
「悪女とは何だろうか」というテーマをおどろおどろしく演ずる。この内容は疲れを吹き飛ばすインパクトがあったなー。(笑)
以上、感想というより、私の紗頼メモとして記録するために書き記してみた。なにせ、こういうパフォーマンス系の観劇は私にとって初体験だからね。
その週は渋谷道劇に通っていたので、出演メンバーに前日、紗頼さんの独演会に行く話をしていた。終わってから渋谷に立ち寄るつもりだったが、独演会が終わったのが9時半を過ぎていたので当日は無理だった。翌日、会社帰りに、報告がてら渋谷に行く。メンバー全員が私の顔を見るなり「昨日の紗頼さんの独演会、大入りで盛り上がったんだってね」と話しかけてくる。すでに情報は入っていた。
独演会の最後に紗頼さんから挨拶があった。大盛況に気を良くして「またいろいろ考えて、来年もやってみたい」とのこと。彼女のステージの幅と奥行きは、こういうところに源流があるのだとしみじみ感じるものがあった。
平成26年11月26日