今回は、みおり舞さん(ロック所属)における、H30年8月頭の大阪東洋ショー劇場の公演模様について、三つの演目「ドリーム・カム・トゥルー」「アイリッシュの恋占い」「ユニオンジャック」を題材に、「どうしても観たいステージ」という題名で語りたい。

 

 

 H30年8月頭の大阪東洋ショー劇場に中日から顔を出す。

 今週の香盤は次の通り。①ゆきな(東洋)、②前田のの(ロック)、③春野いちじく(TS)、④白鳥すず(東洋)、⑤みおり舞(ロック) 〔敬称略〕。

 

 みおり舞さんのステージを初めて拝見したのは昨年2017年12月中のここ大阪東洋。衝撃だった。これまでバレエ経験のある方のステージは何度も拝見したが、みおり舞さんほどの素晴らしいバレエのステージは観たことがない。

 私はストリップ・ファンなので、バレエの公演を観に行く気はない。ところが、みおり舞さんのステージを観てからはバレエに興味を持ち始め、何より舞さんのステージをもっともっと観たいと思うようになった。ヌード抜きでもいいからステージを観たいと思ったのは初めてだ。(笑) 再び大阪東洋に来てくれるのを一日千秋の想いで心待ちしていた。今回その夢が八カ月ぶりに叶った。

前回の東洋では三個出しだった。前半は演目「青い鳥」と「American dinner」。なお後半には演目「Nutcracker ~クララの夢~」。私は12/11~16と通ったので演目「Nutcracker ~クララの夢~」は一度しか拝見できなかった。バレエ「くるみ割り人形」をモチーフにした最高のステージだった。もう一度拝見したいものだと熱望している。

今回の東洋でも三個出し。前半にデビュー作「ドリーム・カム・トゥルー」と演目「アイリッシュの恋占い」、そして新作「ユニオンジャック」を後半8月6日から披露。初披露に立ち会えて感激至極。これが11作目というから未だに五作品観ていないことになる。残りも全部拝見したいものだ。特に「午後の牧神」を是非観てみたい。そのためにももっともっと沢山ここ東洋に乗ってほしい。東洋常連として強く熱望したい。

 

 さて、バレエ知識の全くない私ではあるが、頑張ってみおり舞さんのステージを理解して、私のストリップ日記に記録しておきたい。

 前半1,3回目はデビュー作「ドリーム・カム・トゥルー」。初出しは2016年7月1日の横浜ロックで、ポラ館でのデビュー作になる。

 ついついDREAMS COME TRUEと云えば音楽のドリカムを想像しちゃうけど、ドリカムとは無関係で、ストリップ・デビューの夢が叶ったという話かな。

 最初に、黒地に白い水玉模様の半袖ワンピースを着た少女が登場。頭には服と同じ柄の布を巻いた帽子をかぶる。後ろにリボン結びしている。

 大きな茶色のボストンバックを抱える。きっとこの中に踊り子になる夢がいっぱい詰まっているんだろうね。

 黒い短靴を履いて、音楽に合わせ踊る。

 音楽が変わる。

 ここで銀のハイヒールに履き替える。そしてボストンバックから白い首輪を出し、更に白いダンス衣装を取り出し、舞台中央で着替える。幕が下りる。

音楽が日本の曲に変わる。

白いダンス衣装に着替えて再登場。頭に白い髪飾り。白い首輪。衣装は肩紐で吊るし、胸から下は白とピンクのキラキラ模様。短いスカート部は羽根状にふわり。

次に、衣装を脱いで、水色のパンティだけになり、大きなポイを身体に巻く。花道で下着を脱いで盆に移動。そのままベッドショーへ。

ハイヒールを脱いで、盆の上で足をすらりと高く上げる。なんてキレイな足だろう♡

彼女の足は宝石のように輝いている。

 

 前半(後半も)2,4回目は演目「アイリッシュの恋占い」。初出しは今年2018年2月11日の横浜ロック。

 ネットで調べたら、アイリッシュってアイルランドのことなんだね。「アイリッシュ・ステップダンス」の恋占いは忍耐強くストイックとある。……アイルランドの伝統音楽にあわせて、足の動きだけで踊る「アイリッシュ・ステップダンス」。上半身を直立姿勢のままにするというストイックさが魅力的です。あなたの恋の進め方は、このダンスのようにどこか自制的。相手の気を引くような動きをすることはありませんが、誠実かつ忍耐強く恋のステップを踏んでいくのです。……

 最初に、アイルランドの民族衣装で登場。髪飾りだけでも凄いな。赤、青、黄色、白、緑、水色とたくさんの色彩の布に包まれる。紺をベースにした衣装で、袖の部分は丸く白く、大きなベージュのエプロンをして、膝上丈のスカートの裾はオレンジの花柄になっている。足元は白い靴下に、黒い短いシューズ。

 タンバリンを持って、掛け声を発しながら、最高のステップを魅せる。あれほど素晴らしいステップは観たことがないと思うほどステップに魅了された。

 音楽が変わったところで、タンバリンから麦の束に持ち変える。

 ここで一旦、暗転。

 黄色をベースにしたワンピース衣装に着替える。上着は丸い肩の半袖で、袖部に白と赤のフリル付き。ウエスト部を赤いベルト紐でしばり、紫の布紐を両サイドに垂らす。スカートは足元までのロング。裸足。髪型は同じ。ガラスの首輪。

 音楽が日本語になる。フィドル(バイオリン)と歌、ギター、それにアイルランドの太鼓、バウロンを使って奏でる音楽はリズムやグルーヴ、優しさ楽しさ、時に哀しさに満ちている。空気に触れて、呼吸を合わせてどこまでも高く登りつめ、 呼吸を整えてどこまでも静かにささやく音楽。

 麦を一本持って、ベッドショーへ。ゆっくりした演技。前半の‘動’に対して、後半は‘静’といった感じ。

 最後は足でタンバリンを叩くほど激しく終わる。

 

 後半8月6日から、新作「ユニオンジャック」を披露。

 いうまでもなく、ユニオン・ジャックとは、イギリスの国旗の通称である。ユニオン・ジャックという呼称には海軍大国として日の沈まない帝国を築き上げたかつての大英帝国の栄光と矜持が籠められている。歴史的には16世紀に制定された聖ジョージ十字(イングランド)旗と聖アンデレ十字(スコットランド)旗を17世紀初頭に融合させ、さらに18世紀に制定された聖パトリック十字(アイルランド)旗を19世紀初頭に融合させて作られたものである。

 ユニオン・ジャックと云えば、海軍の水兵が思い浮かぶ。 (ちなみにセーラー服はフランスの水兵さんが最初に着て、それを正式に海軍の制服に取り入れたのがイギリスである。)

 ということで最初に、セーラーマンに扮して登場。

 白いワンピースのセーラー服。後ろに黒いリボン二本が垂れる白い帽子をかぶり、もちろんセーラー服最大の特徴である大きな襟(ジョンベラ)を付けている。襟の両脇に胸ポケット。胸元に黒いリボン。スカートの先から素足が伸び、白いブーツを履く。

 音楽が変わり、水兵のきびきびした踊りが始まる。赤と白の旗を両手に持って振る。

 音楽が少しゆっくりしたリズムの曲に変わる。舞台の椅子の上に置いてある輪状の船の操縦舵を操り、地図を開き、望遠鏡をのぞく。

 袖のところで着替える。縞模様の水着がちらりと見える。その上に赤いふわふわドレスを着る。水兵さんとの楽しい船上パーティーが始まる。白い日傘を持って楽しく踊る。

 音楽が変わる。白い麦わら帽子をかぶり、赤いドレスを脱ぎ、胸元に赤いリボンの付いた白黒横縞模様の水着になって、赤い白鳥の浮き輪で遊ぶ。

 そのまま、盆の上に赤い白鳥を持って移動。赤い白鳥と戯れながらのベッドショー。選曲がいいねぇ~♪

 アクセサリーとしては左手首にガラスのブレスレット。マニキュアもなし。

 みおり舞さんの場合、長い手足こそが宝石のように輝いているので、アクセサリーなんて余計かもね。

 立上りはジャズのスタンダード・ナンバー。

 一旦ここで幕が下りる。終わったかと思い気や、汽笛の音が響く。スポットライトが船舵をもった水兵さんを照らす。驚いて目を覚ましたようだから、これまでの話はひとときの夢だったのか。

 

 全ての作品がまるでブロードウエイの舞台を観ているかのようだ。ストリップでこれだけのステージを観れるなんて幸せこの上ない。

 みおり舞さんはダンスの申し子、ストリップの至宝。「ダンスが好き過ぎて恋愛どころじゃない」とおっしゃっているから、しばらくは我々ストリップファンを恋愛対象としてステージを楽しませて下さいな。

 

 

平成30年8月                          大阪東洋ショーにて