今回は「オリンピックよりストリップ!? (その4)」。

 

「2010年2月のバンクーバー冬季オリンピックで、あなたにとって一番印象に残ったのはどの競技ですか?」と質問すると、日本人の殆どはフィギュア・スケートと答える。

 男女ペアでメダルを獲得、出場した男女六名全員が入賞という快挙、いかに日本のレベルが高いかを世界に見せつけた。高橋大輔選手が男子初の銅メダルに輝いたのも素晴らしいが、なんと言っても浅田真央選手がトリプル・アクセルを三回成功させたこと、なのに韓国のキムヨナ選手に金メダルを取られたことが鮮明に記憶に残った。

 浅田選手は競技後のインタビューで「メダルを取れてホッとした。ただ金メダルを取れなかった悔しさが残っている」と嬉しさ半分・悔しさ半分をのぞかせたが、これは日本人全員の思いだろう。ただ、真央選手の凄いところは「この悔しさをバネにして、四年後のオリンピックを目指す」と言い切ったこと。同じく、男子の高橋選手も銅メダルに満足せず「次のオリンピックで金メダルを目指す」と明言。

 その2人の言葉は、オリンピックの翌月に開催された世界選手権で男女そろっての金メダルという快挙につながった。メダリストの大半はオリンピックで燃え尽きていた。ところが、高橋選手と浅田選手の2人はより高い目標をもったがゆえにメンタル面でテンションが下がっていない。

 

 もしかしたら、2人にとって、むしろオリンピックで金メダルを取れなかった方が良かったのかもと感じた。新しい目標をもったお陰で、引き続き夢を追える。若いエネルギーを注ぎこめる対象を失っていないがゆえに、2人の表情はとても明るい。我々ファンはその2人の頑張りを見ていることで元気を与えられ、そして一緒に夢を追うことができる。

 過去の輝かしい栄光よりも、未来への希望をもって今を頑張れることの方がはるかに大切なのではないか、と私には思える。アスリートの競技人生は短い。肉体的・精神的にテンションを維持するうえで四年というのはひと区切りなのかもしれない。長くて八年かなぁ~、十二年間もテンションを維持できる人は殆どいない。だから、長い人生において、もう四年間、大きな目標に向かってエネルギーを燃やせるというのは素晴らしいことだ。

 

 ストリップも同じかな。踊り子は、若さを輝かせ、踊りの楽しさに目覚め、より高い輝きを目指す。我々ファンはそれを見て元気を与えられ、共に希望を追う。しかし、それは長く続くわけではない。長い人生の中で踊り子さんが輝けるのはほんの一時期にしか過ぎない。その分その輝きは強く、何ものにも替え難いものであり、踊り子さんや我々ファンの心の中に永遠に残るものなのである。

 

平成22年3月