最近、踊り子さんやストリップ仲間から、ブロクの苦情をよく聞く。気楽にお喋りができて手軽で便利なものだが、ひとつ間違うと厄介なものに変ずる。
ひどいことを書く輩がいるためだ。マナー違反にも程がある。
踊り子さんを中傷する中には、以前その踊り子さんのファンだったが、相手にされないのか逆恨みしているという輩、そういうのが一番性質(たち)が悪い。困ったものだ。
言葉というのは時に刃(やいば)になって人の心に突き刺さることがある。
踊り子さんとのコミュニケーションでもちょっとした配慮なくして放った言葉が知らずに傷つけてしまうこともある。
反省も含めて、いくつか思いつくことを述べてみたい。
新人さんがデビューした初日、彼女のポラが飛ぶように売れていた。まさに行列のできるポラだった。
新人でこれだけサインするのも大変だ。私はいつものように手紙を添えてポラサインを頼んだのだが、驚いたことにしっかり返事が返ってきた。気に入って毎回ポラを買って、ラストは劇場にポラを預けておいてほしいとお願いした。そのとき、彼女が「お手紙書きたいんですがいいですか?」と言っていた。
またその劇場に行った時に預けていたポラを回収した。添えてあったお手紙に感激した。
私のエッセイへの感想に始まり、いろんなことが書いてあった。その中に、デビュー初日の体験談があり、こんなことが記されてあった。名前を伏せてそのまま載せさせていただく。
『私は人が何気なく放った一言でダメになっちゃうんです。今日いきなりソレがあって...4stの時は目がすこし赤くなっちゃってて・・。「サイン早く!」ってそのお客さんが何気に言った一言で、もう限界だったんです。忙しくて休憩が全く無い位にたくさんの楽屋ポラ・・・。私は基本的にポラにサインだけってのはすっごく嫌なので、ゆっくり書きたいのにーっ!無理―っ!ってパンクしてしまいました。一瞬・・なんで?こんなにいっぱいいっぱいなのに全部書く時間なんて無いよ?って、サインですら書き慣れないのに・・って頭の中はもうマイナスのことで埋まってしまいました・・。』
気持ちがよく伝わってきた。
私の隣の席のお客がたしかにそう言っていた。そのときには聞き流していたが改めて考えたら、ポラはあくまでサービスなんだから急かすなんてマナー違反だよな、と彼女に同情した。同時に、そんなお客の顔は忘れてしまった、という彼女の気持ちの切り替えにも感心させられた。
もうひとつ、Mさんへの一言。
Mさんはいろんな演目に挑戦するので、毎回出し物に興味をもって観ている。
少し前の出し物で「ドラゴンボール」があった。太極拳らしくしっかり足も上がっており、よく練習したあとが感じられた出来栄えだった。ただ、よい演技であるがゆえに、たったひとつ側転の出来が気になった。ショーが始まってすぐの側転のため、きれいに決まるのを期待して観てしまうからだ。
踊り子さんの中には側転の上手な人が多い。一般に、ヒップの大きい方はあまり得意ではない。側転がうまく見えるコツは、できるだけ床と90℃に近く足を回すことだ。
フィギュアスケートのようにひねりの回転系にはヒップの大きく下半身に安定感があった方がいい。ところが、そういう方は器械体操のような回転系向きではない。側転は器械体操の部類になる。
Mさんはヒップが大きいので側転には向かないと思えた。せっかくいい演技なので、むしろこの側転を抜いて構成し直したらどうかと思ったほどだ。
新作を見た最初のポラのときに、すごくいい演技であること、合わせて後は側転をうまく練習したらいい旨を口頭で一言話した。
さりげなく話したつもりであったが、次に会った時の第一声が「側転どうだった?ちゃんと観てくれた?」であった。頭のいい彼女のこと、ずっと私の一言を気にしていたのだった。正直驚いた。いい加減なことは言えないなぁと考えてしまった。
踊り子さんからはよく新作やステージの出し物の感想を聞かれますが、不用意な発言は控えるべきだと反省しました。
本人はもちろん真剣に取り組んでいるわけで、面白半分で言ってはいけないことは当然のことながら、一方で的を得ている場合も問題です。簡単に直せないことだってありますし、気に障ることだってありますよね。
聞かれたときには、よいところを見つけて褒めてあげるのが一番いいのかなと思います。
なかなか難しいことです。