踊り子さんにとって、いまの出し物をどのくらい続けると、「もう、この出し物は自分なりにマスターしたわ。そろそろ次の新しい出し物に取り掛かろうかしら」と思うのだろうか?

 

  ロックの長谷川凛さん(H21.3引退)のステージを観たときに、また新しい出し物を出しているなと感心していたら、彼女からのポラ・コメントに、「今年に入ってから(半年で)もう四つ目の出し物です。自分でもペースが早すぎるとは思っています。でも・・・関東ばかり続いてますからね」とあり、半年で4作というのは随分早いペースだと改めて感心した。

 

 個人的な趣味の話で恐縮ですが、私はカラオケ好きで、一月に5曲ぐらいのペースで新曲をマスターしている。最近のヒット曲を片っ端から聴いている。

 最近は覚えるスピードが減退してきたが、前は一月10曲ぐらいマスターしていたし、20歳くらいでカラオケに夢中になっていた頃は1日に1曲マスターするのを日課にしていた。

 当時はラジオで今週のベスト10などを録音しておいて、毎朝目覚まし代わりに音楽が鳴り、ベッドの中で数曲聴いて、この曲がいいと思ったら、おもむろに歌詞を見て最低1曲目は暗記した。当時は歌詞カードが欲しくて毎月「明星」とか「平凡」というアイドル雑誌を購入していたほど。そして、暗記した曲を会社までの15分、自転車に乗りながら歌っていた。気分爽快。会社に着くまでにほぼマスターする、という具合。

 そして、カラオケ好きな友人とカラオケ・スナック(当時はカラオケ・ボックスも無かった)に行って歌いまくる。私の場合、その時点で自分なりに納得して歌えたらもうその唄は卒業になる。

 よほどいい唄でないと、それ以上興味がなくなってしまうのだ。だから、同じ唄を何度も歌うということはあまりなかった。

 次々と新しい歌のマスターに興味が行くので仕方ないのだが、結果としてすぐ忘れてしまう。しばらくして懐かしくて歌おうとしても出だしが分からなくなっていたりすること度々。

 でも一度マスターした曲はどこか記憶の隅に残っていて、しばらくすると思い出したりする。最近は思い出した曲を懐メロとしてよく歌ったりする。

 

 総じて、私の場合、同じ唄を歌いこんでいないため、どれが十八番なのか困ることがある。ある意味ではレパートリーが多過ぎともいえるが、やはり体に染み付いているような曲も必要だ。中学・高校の頃に聴いた唄というのは、メロディーが完全に体に染み付いてるもの。こういう歌は自然と口ずさめる。ところが会社に入って無理やり自転車の上でおぼえた(笑)曲は次第に忘れ去られてしまうもの。

 

 マイクを握り出すと止まらなくなるが、最初の一曲を選ぶのに時間がかかってしまう。これはひとえに一曲を歌いこんでいないからだ。聴いている方も、歌いこんでいない唄はやはり分かるだろう。本当に聴かせようと思う唄は歌いこんでおかなければダメだと最近は常々思うようになった。まぁ、これも歳をとって新曲マスターのスピードが落ちたせいでもあるが・・

 

 

 話が脱線してしまったが、踊りも同じことがいえるんじゃないかな。

 

 ひとつの出し物をじっくりと固めて自分のものにしていくことも素晴らしいことだと思う。

 また考えようによっては、別に同じ出し物をずっと続けていても、ことストリップとして問題はない。

 にもかかわらず、凛さんのように常に新しい出し物にこだわるのはなぜだろう。

 ひとつは「気持ちの張り」の問題だと思う。彼女のように前向き、挑戦的、創作意欲満々な性格の方には常に新しいものに取り組んでいるという気持ちの張りが必要なのだろう。そうでないと逆にだらけてしまう。新作はいつも新たな気分にさせてくれる。デビュー当時の初心に帰ることもできよう。

 新作のたびに「まだマスターしてないの。ちゃんとしたステージを観せられなくてごめなさいね」と言われるが、そんなことはない。なぜなら、凛さんのステージはいつも輝いてみえる。