私はいろんな劇場に顔を出すので、ストリップファンの方に「他の劇場でみかけましたね」なんてよく声を掛けられます。そして、話しているうちに親しくなることが多くなりました。中にはストリップ初心者の方に尋ねられ、答えているうちにずいぶん感心されたりします。いつの間にか私もストリップ通の仲間入りをしているようですね。
先日、最近ストリップにはまったという三十歳ぐらいの方から立ち話で相談を受けました。男前ではありませんが、男っぽい感じで、少なくても男の私には好感のもてる男性です。その彼がIさんに夢中になり、なんとか彼女に気に入ってもらいたいと云うのです。
私はIさんがデビューして以来ずっとファンとして応援しているので、ポラを買うときなんかはそれなりに親しく短い会話をかわします。彼にはそれが羨ましいわけです。
なるほど私も最初の頃は、踊り子さんと親しく話しているファンの方を尊敬の眼差しで眺めていたのを思い出します。今では私にとって当たり前のことが彼にとっては凄いことのように映るわけです。
そこで、ありきたりですが、ポラを撮るときにプレゼントをしたり、できたらお手紙でも添えたらどうか、とアドバイスしました。
彼はそのとおりに実行したようですが、Iさんの反応がいまひとつと云って嘆いていました。どういう手紙を書いたか分かりませんが、彼の期待するような返事はないようです。もしかしたら彼の期待するレベルに問題があるのかもしれませんね。
あらためて、踊り子さんに気に入られる秘訣とは何か、を考えてみました。
思いつくまま書くと次のようになる。
①まずは、せっせと劇場に足を運ぶこと。時間と労を惜しんではいけません。これが自然にできて第一段階がクリアー。
②第二段階としては、毎回必ずポラを買うこと。これでやっと顔をおぼえてもらえる。さりげなくお花やプレゼントを渡せば印象度アップ。たしかに物量で押せばそれなりの効果があるかもしれないが、踊り子さんはプレゼントを貰い慣れていることもあり、物量作戦は絶対ではない。大切なのは気持ちなのだと思う。
抽象的に言い換えるとこうなる。劇場代、ポラ代も含めプレゼント代などのお金、そうした「物」のファクターも必要。合わせて「時間」というファクターも大切。遠いところから時間とお金をかけて応援に来てくれれば嬉しいもの。そして何よりも大切なのは「気持ち」がこもっているかどうかと思う。プレゼントもそこに気持ちがこもって初めて相手の琴線に触れることができる。
そう、あえて秘訣があるとすれば、「物」と「時間」と「気持ち」をいかに上手に相手に伝えるか、と云えるでしょうか。
③大切なのは第三段階がないということ。
踊り子さんはあくまで象徴的な存在。人によってはセックス・シンボルなのかもしれないが、あくまで高嶺の花的存在である。ふつうに飲みに行ったりなどのお友達感覚で考えてはいけないし、そういうことを期待してはいけないもの。この点を十分理解しなければならない。
「恋愛」の「恋」と「愛」の違いが分かりますか。それぞれの字の中の「心」の位置を見ると、「恋」は下心で、「愛」は真心になります。先ほどの彼の気持ちはおそらく「恋」のレベルなのではないかな。
踊り子さんに対する思いは「愛」でなければならない。言い換えれば、「Give & Give」の関係。
一般に世の中は「Give & Take」の関係で成り立っています。ストリップの世界でも、お客がお金を払うことによって初めてストリップショーを観劇できます。お客と劇場の間には「Give & Take」の関係があります。
しかし、踊り子さんとファンの間は「Give & Take」の関係ではありません。プレゼントを贈ったからといって見返りを期待してはいけません。つねに与え続ける気持ちです。まぁ、男と女の関係全般にそう云えるんじゃないかな。
ファンは一方的に応援しなければならない。手拍手、拍手、励ましの言葉、プレゼント、ときにリボン、などなど。踊り子さんは、そういう応援を受け、励まされ、頑張ろうという気持ちになれる。我々ファンは、つねに「Give & Give」の気持ちで踊り子さんに向き合っていかなければならないのだと思います。
ずいぶん回りくどい内容になってしまいました。結論としては、踊り子さんに気に入られる秘訣があるとすれば、「Give & Give」の気持ちなのではないでしょうか。
私は時にお手紙を書きながら、踊り子さんが私の手紙を読み、何かを感じ、何かを得てくれたら望外の喜びと思っています。私の手紙が踊り子さんにとって少しでも、励みになったり、頑張ろうと思える精神的支柱のひとつになれたら本当に嬉しいなと思っています。