ただ今、お目当ての踊り子さんが出演しているため、岐阜まさご座に遠征しています。これを機に、岐阜まさご座を紹介したい。

 

私のストリップ日記を見ると、初めて、まさご座に行ったのは2013(平成25)年12月。8年ほど前かぁー

そのときは引退を間近にひかえたTSの盃島楓さんを追いかけてやってきた。

そのときのストリップ日記から。

 

 

1.     初めての岐阜へ

 

 スト仲間に、まさご座への行き方を教えてもらう。新幹線で名古屋まで行き、そこで在来線に乗り換え一つ目の岐阜駅で下車。駅からの道は分かりづらいのでタクシーを勧められる。私は夜行バスで行くつもりでいたので、東京のバス乗り場で尋ね、岐阜まで行く「ドリームなごや」の切符を予約した。

 11月30日(土)の深夜23時20分に東京駅八重洲口から発つ。翌朝12月1日(日)午前7時20分の定時少し前に到着。夜行バス明けだと、まずはお風呂に入りたい。マンガ喫茶でシャワーという手もあるが、必ずシャワーがあるとは限らない。そこで駅前でタクシーの運転手に尋ね、近くのサウナに連れて行ってもらうことにした。通常1800円のサウナ料金だが、9時までの早朝サウナ700円があった。カプセルもついていて、ここはまさご座に来た客も利用するところらしい。

 この周辺は、あの名曲「柳ケ瀬ブルース」で有名な「柳ケ瀬」。タクシーの運転手に色々教えてもらった。岐阜で遊ぶなら、夜は柳ケ瀬、風俗なら有名なソープランド街の金津園があるよ。観光なら岐阜城くらいかな。まさご座から10分くらいだよ。

 私は一旦サウナからまさご座に向かう。そうそう、岐阜市内でタクシーが全然つかまらず凄く往生した。岐阜市内は、タクシー乗り場が決まっていて、流しはいないらしい。特に日曜日は休みのタクシー会社が多いようだ。

 

まさご座に10時前に着いたら客が一人並んでいた。ところが入口の扉前に場所取り用の荷物がすでに5か6個置いてあった。熱心なファンが多いんだね。なにせ、ここは中京地区唯一のストリップ劇場だからね。

 

1台のタクシーが劇場前に停まり中から一人の女性が降りる。盃島楓さんだ。上野から移動してきたんだ。私の顔を見つけて驚いていた。「初めて、まさご座に来たんだよ」と挨拶する。楓さんは地方に移動する日は徹夜しているとファンに聞いていたので、連投疲れと徹夜明けでかなり疲れた様子に見えた。「また後でね」と中に入っていく。

 

2. 岐阜城を観光

 

 12時20分の開場まで2時間程あったので、私は岐阜城を観光することにした。通りにタクシーが来たのを見つけ飛び乗った。10分ほど1200~1300円の料金で、ロープウェイ乗り場に着く。往復1050円で山の上へ。そこから徒歩7分くらいでお城に辿り着く。かなり急な石段になっており、杖をついた老人などはきつそう。

標高300mの金華山の頂上に城は建つ。天気が良かったので一望が見渡せた。市内を鵜飼で有名な清流長良川がゆったり流れ、紅葉で色付く山々に囲まれる。東には恵那山、木曽御岳山が雄大な姿を見せ、北には乗鞍、日本アルプスが連なる。また西には伊吹、養老、鈴鹿の山系が連なり、南には美濃の大平原が豊かに開け、木曽の流れが悠然と伊勢湾に注がれている。

素晴らしい眺望だ。国盗り物語で有名な斎藤道三が東西交通の要所であったこの美濃を治めることで戦国時代の英傑と言われたのがよく分かる。道三は晩年、息子の義龍と不和になり、長良川を挟んで戦い敗死する。後に道三の孫にあたる斎藤龍興が織田信長により滅ぼされる。信長は「井ノ口」と言われたこの地名を中国の文献から採って「岐阜」と改称し、合わせて稲葉山城を岐阜城と改名して天下統一の拠点にした。信長は後にこの城を長男信忠に譲り安土城に移ることになるが、それまでここが天下統一の本拠地であった。天下人の信長も本能寺の変で配下の明智光秀に命を奪われる。この地は「邯鄲の夢」というか、栄枯盛衰の儚さに満ちている。城自体はそれほど大きくはないが、城から一望を眺めていたら、ずっしりと歴史の重みを感ぜずにはいられない。

 

城の建つ山は、昔は稲葉山と言われたが、信長が金華山に名前を変えたとのこと。近くに岐阜公園もあり、この辺は金華山ハイキング・コースになっている。

 岐阜城はゆっくり回ると1時間半の観光コースだが、まさご座の開場12時20分に遅れるわけにはいかないので、一時間弱で駆け足で回り、タクシーでまさご座に戻った。

 午前中は金華山を楽しみ、午後からはマン華山を楽しむ。(失礼!)

 

3  初めてのまさご座

 

 開場前に10人以上の客が並んでいた。名古屋の銀映が無くなり、まさご座は中京地区唯一のストリップ劇場になり人気を博しているようだ。

 入場料は通常4500円だが、早朝は3000円と高くない。

 

 この劇場の一番の特徴は土足禁止。入口で靴を預け、番号札をもらう。中は絨毯が敷き詰められており、清潔感が漂うとともに、なんといっても寛(くつろ)ぎ感が最高。後方では、ごろんと横に寝そべって観ている人もいるほど。なんか、保育園や小学校の体育館に靴を脱いで入って子供の演劇を観ているような、独特の和み感がある。

 

 劇場内は正方形でかなり広い。大阪晃生より広いかな。座席数86とある。正面の舞台から短い花道を渡り大きな盆がある。盆全体がライトになっていて回る。渋谷道劇の盆によく似ているが上下には動かない。盆の位置はけっこう高く、盆かぶり席からだと見上げる恰好になる。

 

 客席は、ステージから真正面の狭い通路を挟んで、盆の丸みに沿うように左右に広がる。盆周りのかぶりには左右5人ずつゆっくり座れる。盆を底にして、座席は段差をつけて上に登る。西川口に似ている構造。盆周りのかぶりには黒い背もたれがあり、次の後方2つの段差に足場と背もたれのある座席がある。そのため盆周りは四段あるが座席としては二列。更に後方では足を伸ばして座っている。最後部には一段高い寝そべれる踊り場がある。客が大入りになれば立ち見場所になるのだろう。

 

 正面の舞台は色付きの電球とスクリーンで凝った化粧貼り。場内の左右の壁と天井は、鏡貼りで複数のライトが取り付けてある。しかし実際にステージをライトアップするのは、天井のライト一つと、投光室からのライト、そして盆自体のライトのみ。他に左右の壁と天井のライトはあるものの点灯していない。照明的には正面の通路を挟んだ左右の席が一番よく見える。

 

 私は舞台向かって左側の2つ目に座る。盆自体のライトが明るいので、よく見えて満足。ふと、左隣の年輩の客が踊り子一人一人の似顔絵を即興で書いて渡していた。絵心がある表現者なんだな。私と同類の表現者としてストリップを楽しんでいるのが分かり親しみを覚えた。ちなみに、似顔絵はあまり似ているとは思えなかったが(失礼!)