出逢って数ヶ月、

彼女に年上の恋人がいることを知る。

そしてその恋人は僕にとっても大切な友人。


僕にとって彼女は友達。

彼女にとって僕は友達。

そんな距離感で知った恋人の存在は、

むしろ微笑ましいくらいだった。

彼女もその恋人も、“友達として”好きだったから。


でも思い返してみると、その恋人の存在が、

彼女を“友達以上”の存在として意識するきっかけだった。

「彼女が僕の恋人だったら…」なんて思い描いて、

彼女のいい部分も悪い部分も見えてきたりして。


誰にでも優しくいられる彼女。

小さなことにも感動を見出せる彼女。

素直に人と接することのできる彼女。

感受性豊かで涙もろい彼女。

しっかり僕を叱ってくれる彼女。

うつむいた横顔に雰囲気のある彼女。

時に子供みたいに無邪気に笑う彼女。

無理のない自分らしさを持った彼女。


彼女に対するそんなひとつひとつの発見が、

“友達”から“憧れ”へと感情を変化させていって、

気付いたときにはすでに手遅れ。

完全に彼女のこと、好きになってた。

彼女をつくる全ての要素を好きになってた。