クラシックの楽曲のトランペット・パートは、たいてい読み替えないといけない。例えば、楽譜が、in Cで書かれているとは限らない。in D、Es、E、F、A、B♭、といろいろある。しかも、楽器の調性が、C、つまりC管とは限らない。B♭管、C、D、Es、F、G、ピッコロのA、B♭……とあるから、余計ややこしい。尤も、管弦楽作品は、たいてい、B♭管か、C管で吹く。in Esの譜面をB♭管で吹いたり、いろいろある。読み替えのことを考えたら、C管でやった方が便利なのではないかな、と思うこともある。
この、読み替えというのは、慣れとよく言われるが、実際、皆、どうやっているのだろう。今日、ツイッターで聴いたところ、ヘ音記号に慣れれば、あとはその応用、という、正に実践的な方法を教えたくださった方がいた。
この読み替えに、固定ド読み、移動ド読みが加わってくると、いったいどうなるのか。
尤も、こんなことを考えなくても、とりあえず、音は出せる。
難しい話はおいといて、例えば、ベートーヴェンのエロイカは、確かin Esであるから、B♭管を持った場合、完全四度上を吹くことになる。で、私は、実際に、楽譜の完全四度上を見て吹いているのだ。古典派の曲ならば、こんなやり方でも、二、三度練習すれば、だいたい吹ける。しかし、こんなやり方でいいのだろうか。泥縄式な感じが否めない。
考えてみたら、こんなやり方でも、バッハから、現代作品まで吹いてきたのだから、それでもいいのかもしれないが、これでは、単なる機械みたいなもので、まるで音楽的ではない。
そういうわけで、ドレミ唱法、固定ド、移動ド、バークリー式移動ド、とやってきたのであるが、実際に吹くときは、結局、泥縄式である。移動ド、バークリー式移動ドの訓練はしていない。やはり、専門教育を受けた方には、とうていかなわない気がする。
実際、かみさんは、音楽小学校から音大まで行っているのだが、ソルフェージュ一つとっても、驚く。巷で流れている音楽をすぐにドレミに置き換えて歌う。これは、専門教育を受けた人にとっては、あるいは受けてなくても、ソルフェージュ能力の高い方にとっては、別になんてことはないことなのかもしれないが、私には、ハミングすることはできても、すぐに完璧なドレミには置き換えられない。
移動ドでなくても、固定ドでも、ソルフェージュ能力があり、また、調性感もあれば、おそらく良い音程で楽器を吹くことができるのだろうが、何せ、私は泥縄式である。遅きに失したかもしれないが、今からでも、本当の意味で良い音程を身につけ、それを楽器で表現したい、と思っている。
そのためには、ドレミ唱法を……話がぐるぐる回り出した。