#795『色弱検査』
これは私が19歳の春休みに体験した話である。
私の目の前に立ったスーツの男が、おもむろに手にしていた本を開き尋ねてきた。
「ここにはどんな数字が書かれていますか?」
ちょっと待て、数字なんてどこにも書かれていない。
ここは、ノリで適当な数字を答えるべきか?
と、怪訝な顔をしていると、今度は懐から数枚のカードを取り出し、私の前に並べ出した。
そして今度はこう尋ねてきた。
「赤いカードはどれですか?」
バカにするな!と言いかけたがその言葉を飲み込み、おとなしく赤いカードを指さした。
緑、黄と何度か繰り返すと彼は満足そうに私の前から去っていった。
彼には私が色の判別もつかない子どもに見えたのだろうか?
放送作家 戸武来酢
ウノプロダクション株式会社
放送作家集団ストレンジャーhttp://www.unopro.co.jp
放送作家育成プロジェクト2008~2015(事務所&全実践)
http://www.unopro.co.jp/housousakka_prj.html
#794『日本一のデータベース』
今は調べ物が本当にカンタンです。
検索窓にカタカタとワードを打ち込めば、
お目当ての情報をすぐさま手に入れる事が出来ます。
しかし、ネットでは手に入れられない情報も存在するわけで。
先日、国会図書館に行って来ました。
まず約15分の利用者登録を終え、専用の利用カードをもらいます。
もうすでにレベルが違うのですが、このカードが無いと、
本を借りるどころか、読む事も、入館する事も出来ません。
僕が探していた資料は、マイクロフィルムにしか保存されていないという、ふるーいものでした。
まさか図書館で顕微鏡的なものを覗き込むとは思いませんでした。
きっとどんな調べ物も国会図書館なら解決するはず。
機会があればぜひ。
放送作家 写六家
#793『笑いとは反抗精神』
1889年にイギリスで生まれた喜劇王・チャーリー・チャップリン。
俳優、脚本家、そして映画監督として
「モダン・タイムス」「ライムライト」など、
数々の名作を誕生させたのである。
チャップリンは、生まれてすぐに両親が離婚したため、
母・ハンナに育てられた。
貧しくても一緒に住めるうちはよかったが、貧民救済施設に送られ、
母・ハンナと離れ離れになってしまう。
母・ハンナとの面会の時、チャップリンは病気を患っていた。
丸坊主で茶色いヨードチンキまみれになっていたが、
母・ハンナはそんなチャップリンの姿を見て大笑いした。
「どんなに汚くてもいい、お前はほんとに可愛い!」
と言い、抱き寄せてキスをした。
どんな自分であっても受け入れてくれる母・ハンナの存在。
それを足場にチャップリンは、
「笑い」を武器として、社会に打って出たのである。
薄汚い屋根裏部屋で過ごした極貧の幼少期を経て、
芸1つで大富豪にのし上がった。
「笑い」について
チャップリンが語ったプレミアムワードががこれである。
「笑いとはすなわち反抗精神である」。
放送作家 石川心水
ウノプロダクション株式会社