外国人と一緒に街を歩いていたりすると、説明に困る場面に出くわすことがたまにありますよね。


しばらく前なんだけど、あるイギリス人と歩いていたら、たまたま右翼の街宣車が大音量で演説しながら通り過ぎまして、当然ながら彼に「あれは何だ?」と聞かれた訳です。とっさに英語で右翼とか過激派?とかいう言葉が出て来なくて困りました。ふと「テロリスト」という言葉が脳裏に浮かびましたが、口に出さなくて良かった。更に突っ込まれるのが見え見えです。


それにしても、最近外国人に対して説明に困るもののひとつがビールですね。いや、ビールというか発泡酒とかの類。

『ビールの代用の飲み物なのだが、課税率を下げるために成分をいじっているのだ』と言うような説明をするのですが、それにしても種類が多すぎますね。そもそも「ビール」以外に、「発泡酒」「リキュール類」「その他の醸造酒」などと何種類かあって、しかもブランド数がやたら多いし。

発泡酒が麦芽比率が低い(50%以下で、何段階かある様です)とこまでは判るけど、そこから先は説明がつかないのです。何とかせい!


昔、日本酒やウィスキーには等級があったじゃない?特級・1級・2級と。もうビール風飲料もああいう風にすればちょっとは判りやすいかな?と思ったりするのです。


ドイツにはビール法(ビール純粋令)という、500年近い歴史のある法律があるのは有名ですが、この法律は、ビールの原料は水・麦芽・ホップ以外を使用してはならない、という内容のものです。これなどは最初にビールという飲み物ありき、という感じですが、上記の発泡酒等の例はこのビール法とは対極にある感じで、税制に合わせて飲み物のほうが次々と変質・増殖していくのです。

どうも食文化が貧困というか、ドイツ人には信じられない話のようです。そりゃそうだなあ。ドイツなんてビールの値段って、ソフトドリンクと同じか少し安いくらいだもの。


ついでに言うと、「第三のビール」という言い方を時々目にしますが、これをそのまま「The Third Beer」と訳してしまったら、「一番はどれだ」と突っ込まれました。売れ行き第三位と誤解されたのです。

まあこの場合は僕の説明が悪かったと言えますが、じゃあなんて言えばいいのでしょうネ。「The Third Alternative」とかかな?代用3号。。。うーむ、あまり美味しそうに聞こえないというか、ますます貧困な感じ。


それにしても田村正和さんは、あんなニガイだけの飲み物を「ビールと間違いました」なんて言ってちゃダメだよねえ?



知らなくても良い言葉、というのがあると思うのです。豚インフルエンザのニュースが相変わらず賑やかですが、それを見ていてふとそんな事を思ったのです。


ここのところの国内のニュースでは、食肉業界への風評被害を気にしてか、「豚インフルエンザ」とは書かずに、「新型インフルエンザ」と書く事が多いみたいですが、海外では「Swine Flu」という表現がほぼ一般的になっているようです。

「Swine」という単語は普段はあまり見掛けませんが、「豚」とか「豚の」という意味なのですね。

因みに「牛の」は「Bovine」、「鳥の」は「Avion」だったと思います。BSEのBはBovineのBなのです。


この「Swine」という単語は、普通に「豚の」という意味だけではなく、時には誰かを嘲笑するときなどにも使うそうです。「この豚野郎!」という時には「You Swine!」なのですね。

こういう使い方は、辞書を見ただけでは、ちょっとした冗談で済むのか、もっとシリアスな中傷なのか、実際に使う場面に遭遇しないとなかなか判らないのです。(ところで、「金髪豚野郎」って英語でなんて言うのだろう。「Blondie Swine!」とかと言うのかな。パンクバンドの名前みたい)


だから、この手の単語は、誤ったTPOで使ってしまうと致命的に危険なので、わざわざ知らなくてもいいなあ、と思ってしまうのですね。豚は「Pig」だけでいいじゃん、取り敢えず、みたいな。

(時々、日本に来たばかりの外国人に、「おっぱい」だの「ちんちん」だのとヒワイな単語を教えて喜んでいる人がいますが、僕はそういうのには本当に腹が立つのです。本人が誤ってそういう単語を口にしてしまって、恥をかいたりトラブルにあったりする可能性を考えないのだろうか)



こういう言葉のニュアンスのことでいつも思い出す事があるのです。何年も前の桜の季節です。


ある短大に派遣講師で来ていたアメリカ人男性の友達から、つい最近着任したアメリカ人女性の同僚がホームシック気味なのだ、という話を聞いて、じゃあせっかく桜の季節だから、皆でお花見にでも行こうか、という話になったのです。

友人数人とビールや食べ物を買って、花見客で賑わう夕方の公園に出掛けました。レジャーシートを敷いてお花見というか、良くあるオソトでの飲み会を開始。

まだ日本語もカタコトという程も喋れない彼女は、それでも周囲の賑やかな雰囲気に驚き喜んでいるようでしたが、暫くすると、僕にこう話し掛けて来たのです。


「サクラノ、ハナガ、キライデスネー」


多分、彼女は、日本語の教科書でも見て、初対面の日本人たちと少しでも話をしようとして、このフレーズを準備して来たのだと思うのです。でも、ただ「キレイ」が上手く言えてなかったのです。

そこで僕は、「『キレイ』は『Beautiful』だけど、『キライ』は『Dislike』や『Hate』の意味になるから、気をつけた方がいいよ」と教えてあげたのです。

しばらく僕らはその場所にいましたが、小一時間ほどで彼女は飽きてきて、帰りたいと言い出し、同僚のアメリカ人男性の別のお店で飲み直そうかという誘いも断って、帰ってしまいました。

その後、相変わらず彼女は日本に慣れなくて苦労している事を友人から聞きましたが、その後会う機会もなかったので、無事に任期を全う出来たかどうか判りません。


後で僕は反省したのですが、恐らく彼女は、せっかく準備して行った言葉がうまく通じなくて、ずいぶん失望したのだと思います。


あの時、僕は無用な親切心でわざわざ発音の説明などするべきではなかったのです。「嫌い」という単語を教えるタイミングではなかったのです。それより、ただただ、ニコニコしながら「ウンウン、キレイデスネー」と返してさえいればそれで良かったんだなあ、と思うのです。


ホームシックを癒すつもりが、ワンフレーズで逆効果になってしまった。


誰かが言ったのを思い出します。「言葉はマインドである」って。その通りだよなあ、とつくづく思うのです。

優しさってコミュニケーションの第一歩なのです。


しばらく前に女性用ふんどしが話題になったと思ったら、今度は男性用のブラジャーがひそかな人気なのだとか。

でも身の回りで体験談を聞いた訳でもなく、どうせヨタ話だよねー、実際にいるのかね、と思っていたら、今日の朝日新聞にまで取り上げられていました。本当のようです。


それにしても愛好者の方は、何がきっかけでブラをする様になるのだろう、と素直に疑問に思うのです。彼女や奥さんのブラを冗談でつけてみて、以後病みつきになったりするのでしょうか。

でもその場合、彼女や奥さんはどう思うのだろう。アラお揃いネ♪って喜んだりはしないような気がするのです。


昔、僕の当時の上司がイタリアに出張に行った時に、あいにくとローマの空港でロストバゲージに遭ってしまいました。スーツケースが届くまで2日間掛かったそうです。

その間着替えなどに困りまして、ホテルの近くのスーパーに行ったのですが、そこで売っていた男性用下着が、何故か超ビキニのものしかなく、仕方なく、生まれてこの方穿いたこともないようなデザインのそれを買って穿いていたそうです。(その後その下着はどうなったのだろう。無事に彼のローテーション入りを果たしたのだろうか)


でも、海外出張中に下着に困った経験は僕にもあるのですが、その時は移動続きで洗濯をする時間がなく、仕方なくモーターウェイのサービスエリアの売店で5枚セット(単品はなかった)のブリーフを買ったのでした。そのブリーフはSサイズなのにやたら大きくて、色が紺色であったこともあり、まるでちょうちんブルマーにしか見えませんでした。

これに比べたら、ビキニパンツは立派に正統派ですね。男らしく負けを認めるちょうちんブルマーのあたし、いや私、いや僕です。


さて、男性用ブラジャーの次に流行るのは何なのでしょうね。男性用ちょうちんブルマーではないと思うな。男性用スカートかな。口紅?生理用品とか?