飛行機に乗った時に隣に誰がいるかというのは重要な問題です。が、一人旅の場合ほぼコントロール出来ない問題でもあります。

何度も飛行機に乗ったけれど、隣席に可愛い女の子が座って、楽しいひと時を過ごした、みたいな記憶が殆どないのです。
「太っている奴は人間失格だ」と言ったのはミック・ジャガー先生だったと思いますが、人間失格な外国人と隣り合わせた回数がとても多い気がします。んもー、ハミ出して来んなやオマー、と何度思ったことか。肘掛けの争奪戦以前の問題なのです。だってさだってさ、肘掛けの上の空間が奴の体で埋まっているんだもの。

でも、機内に入って自分の席を探す時、隣に既に人が着席していたら、まず「こんにちわ」と挨拶する様にしているのです。長いフライトなので、最初のきっかけで声を掛けておけば、後で会話するにもお互い入り易いのではないかと思うからです。雑談する、とまで行かなくとも、トイレに行く時などでどちらかが席を立つ時には、また声を掛けざるを得ないので。

大風邪引きの人と隣り合わせた事も何度かあるのです。狭く乾燥した機内での長時間フライトでは、これも切実な問題なのです。
チェックインの時にカウンターのお姉さんとお話しして、せっかく前方の足元の広い席に変えてもらったのに、たまたま隣がグチョングチョンに風邪を引いた大柄な外人だった事もあるのです。しかも彼は箱のティッシュを抱えていて、フライト中何度もブチューンと鼻をかむのです。ジョーカーを引いた気分でありました。

この次は顔中に赤い斑点を塗って搭乗してやる、と心に誓いましたが、まだ実行していません。

大韓航空の機内はニンニクの香りがするのです。これは冗談ではなく、搭乗する時、機内に一歩入るとニンニクみたいなもわっとした匂いがするのです。乗った人が皆言っているので、間違いないと思います。


別にそれが悪いとか馬鹿にするつもりはないのです。あの匂いに触れてほっとする、「ああ、俺はこれから祖国に帰るんだ」と思う韓国人の人が何人も居ると思うのです。

大韓航空の名誉のために言えば、大韓航空の機内食は美味しいと思います。


アジアのフリートを制覇したりしてない私ですが、多分タイ国際航空はタイの、マレーシア航空はマレーシアの、独特な香りがするのではないかと思うのです。

この研究の為に、臭気判定士の資格を取ろうかと考えている私です。うそです。


ところで、もしそうなら日本航空や全日空も味噌や醤油の匂いがしているかも知れない。自分で気が付いていないだけかも。

そう思って暫く前に、知り合いの外国人に、「JALの機内って、何か独特の匂いがする?」って聞いたら、あっさり「するよ」という答えでした。

全然自覚してないんだけどな。気がつかんかった。どんな匂いだろ。


知らん間に匂いを振り撒いているかと思うと気になって、普段よりワンプッシュ余計にコロンを振って外出したりします。それが臭いんだってば。もう。



以前、多分英国航空だったと思うけど、日本への帰途のフライト中の事です。


エコノミーの席だったんだけど(いつもだ)、隣に居た日本人のおじさんが、飲み物を配りに来たスチュワーデスさんに、「キャンティ」と注文したのです。(知ってる人は知ってると思いますが、キャンティはイタリア・トスカーナ州産の赤ワインです)


それを聞いて私は、何やらこだわるおっさん?でも、エコノミーなのにそんな決め打ちしていいの?と思ったのですが、案の定キャンティなどは用意されておらず、その外国人のスチュワーデスは、キャンティはないけどこれならある、と言って別の赤ワイン(フランスだったと思う)を勧め、そのおじさんは、ウン、じゃそれ、と指差してその赤ワインを受け取ったのです。


そしたら、次にそのおじさんが発した言葉を聞いて、私は、(顔には出さねど)ちょいズッコケたのでした。

「何だ、あるじゃん、キャンティ」


思うに、そのおじさん、赤ワイン=キャンティ、と思っていたのですね。


多分もともとワインを飲まない人だったのが、どこかでキャンティを飲んで、それが美味しかったので名前を聞いたところ「キャンティ」と言われたので、赤ワインの総称をキャンティと呼ぶものと勘違いしていたのだと思うのです。(まあ、それだけキャンティが美味しかったという事だから、それはそれで良しと思うが)


明治時代に鉄板に包まれたレンガを「ブリック(英語でレンガ、の意)」と紹介されて、それを包んである鉄板を意味するものと勘違いして、以後誤って鉄板をブリキを呼ぶようになった、という話がありますが、それに似たような話です。


でも、そういう勘違いって笑えない。自分もどこかで似た様な勘違いを犯していないか、不安なのです。

巨人の星のオープニング画面を見て、古タイヤをコンダラという名のトレーニング器具だと思っていたとか(注:「重いコンダラ試練の道を♪」)、童謡「赤い靴」で、女の子は「ひいじいさんに連れられて行っちゃった」と思っていたとか....何かいまちょっと考えても色々な例を思い出すのです。


きっと自分も、今気付いていないけど、後で気付いて穴があったら入りたいような思いをする事があるんじゃないかという気がします。入る穴を間違えないようにしたいと思うばかりです。


(麻生総理も、「え?『未曾有』って、『みぞうゆう』じゃないの?あ、『みぞう』って言うの??いやー、68年間ずっと『みぞうゆう』だと思ってたよ。初めて知った、今知った。マイッタねー、さるまた失敬」ぐらい言う様だと、少しは愛されるんじゃないかと思いますが)