実は20年近く前から防災士の資格を持っています。

防災に関する仕事も、実務として通算10年近く行っています。

…ですが防災士自体は特殊な資格ではありませんし、単に確かな話として

改めて、

みなさま一人一人に大事な

『考えれてみれば当たり前』な話をしますね。


災害対策は、

土砂災害、水害、地震

それぞれ全く違います。

逃げる先も、異なります。


ハザードマップも、

『土砂災害』と『水害(洪水、内水氾濫)』と『地震(揺れやすさ)』用とが

全て別に用意されているはずですので

ご自身のご自宅またはよく行く学校なり職場なりのハザードマップを確認して

リスクを把握し避難手段を確保しておいてください。

各自治体や、NHKや、防災科学技術研究所が出しているはずです。

重なるハザードマップ、オススメです。↓



先日南海トラフの情報が出ましたが

1週間で解除されたのは、

警戒を伴う避難生活や社会生活には

1週間が限度だろうとの政治的な配慮からです。

企業や自治体も、イベント中止や延期の判断があるし

国民も、毎日携帯トイレや水や簡易食料を持ち歩いて、

危険な場所を避ける生活を送るのには限度がありますよね。


でも実は正直切迫した状況は変わっていません。

では災害別に対策を見ていきます。


・土砂災害

リスクがある方は、家に居ないでください。

急傾斜地だったり、裏山がある方はハザードマップを元に避難してください。

昨夜は愛知県で土砂災害が起きましたが

土砂災害の可能性がある場合は避難が最優先です。

宿でも公民館でも車で高台でもなんでもいいので

命を救うと思って泊まりに出かけてください。

ちょっとキャンプ気分でも、ビジネスホテルでもカラオケボックスでもなんでもいいです。

『家』がそもそも危険だからです。


・水害

リスクがある方は、危険のない標高の避難所か、

2階以上に居てください。

最近は台風などの大きな混乱以外にゲリラ豪雨でも

許容量を超えた雨水の流入で

地下鉄に水が流れ込んだり、

路上のマンホールが吹き飛んだりする被害が出ていますが、

数十センチの水ですら命取りです。

出入口が開けられなくなり地下室で命を落とす事例や

車でアンダーパスに侵入してしまい

ドアが開かずに命を落とす事例もあります。

用水路や側溝、マンホールなどか見えなくなり、足を取られて流される例もあります。

激しい雨の最中や、水が入って来た場合には、

外に避難に行くことはやめて、

水回り(洗面、風呂、台所、トイレ)の排水口や

床下収納に水のう(水を入れたゴミ袋など)を置き、

速やかに2階以上に逃げてください。

土砂災害と同じく、泊まりに出かけてもいいです。

命あっての資産です。

お金、使いましょう。仕事、休みましょう。

心配でも絶対、畑や川や海の様子は見に行かない!

家にいる場合、

一階や配電盤、室外機に浸水すると電気が止まります。

必要に応じ、119番への救助要請も行えるように

大事なもの(スマホやモバイルバッテリー、水や簡易食料、保険証や薬など)は2階に持って上がってください。


・地震

災害と土砂災害はある程度天気予報での事前予測が可能ですが

地震はどうしても突然起こるので

持ち出し用品の準備やトイレの備蓄、

ローリングストック方式での食糧や日用品の備蓄が必要です。

地震は自分がどこにいるときに起こるか予測できないため

まずは自宅を安全地帯にします。

窓ガラスに飛散防止、大きな家具に転倒防止、

食器棚の食器の下に散乱防止マット、といった

基本的な対策は大前提として必要ですが

停電して散乱物のある中での移動に備えて、

室内にスリッパや靴、懐中電灯も必要です。

うちはロウソクを用意していますが、火事にも気をつける必要があります。


また、学校や勤務先、移動中に地震に遭遇することもあります。

帰宅困難となり、大事な子どもやペットを1日以上放置する羽目になる方もいます。

(子どもやペットのため)自宅内の耐震化や耐震ベッドなどの安全確保のほか、

アナログの地図や、近隣の方の連絡先、靴や簡易食料の持ち歩きも必要です。

といっても、毎日すごい荷物を持ち歩くのには限界があります。

山登りや小旅行を考えてはいかがでしょう。

身分証のコピーやチョコバーなどの簡単な食糧、小銭やメガネ、薬などの生活必需品は持っていきますよね。


何もなくても、普段からできる対策があります。

私の尊敬する方が言った最大の災害対策は

『筋トレ💪』でした。

私自身の災害対策は『知識』です。

いざとなったら自分自身や人を助けられる体力と筋力、

いざとなっても柔軟に目の前の困難に立ち向かう判断力。

これを鍛えましょう。

願わくば、助かったあなたが誰かを助けて

助けられた誰かも誰かを助けて

その救助の輪が少しでも広がりますように。