階戸瑠李一周忌 | 森岡利行オフィシャルブログ「監督日誌」powered by Ameba

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脚本家
舞台演出家
映画監督
プロデューサー
文教大学情報学部メディア表現学科非常勤講師

日付をまたいでしまったが、

今日8月28日は階戸の一周忌だ。

 

 

そうか、もう階戸との写真はこれ以上増えないんだな.。

 

今日、映画の2日目だった。

キネマ旬報から昨年亡くなった人の特集をやるから、

階戸について寄稿してくれと依頼が来た。

それは元々私への依頼ではなかった。

とある監督に依頼があり、

その監督が「わたしは適任ではない」と、

また階戸と組んだ監督のところへ行き、

その監督も「わたしではない」と最終的にわたしのところへ来た。

 

神様はいるものだと思った。

 

舞台、映画、合わせて七年で九本一緒にやったのは、

わたしが一番多いのではないだろうか。

 

 

人は二度死ぬと言われている。

 

一度目は肉体がなくなった時。

 

二度目は忘れ去られたとき。

 

 

 

別に追悼のイベントとかしなくてもいい。

それぞれ彼女と関わった人たちの心の中で彼女が輝いていればいい。

 

 

今日、私の監督する映画に俳優の川瀬陽太さんが出演してくれた。

彼も、階戸と共演している。

 

亡くなる前、少しコミュニケーションをとった話を聞いた。

みんな、それぞれ、彼女に対しては思うところがある。

わたしも。だ。

 

それでも、空を見上げて、

「あ~、彼女は明るい人だった」

なんて思いたい。

 

映画「ハダカの美奈子」から舞台「嫌われ松子の一生」まで。

 

映画や舞台のことで、

「もっと、こうしてあげればよかったナ」なんて後悔もあるが、

まだ、亡くなった気がしていない。

 

 

 

自分が関わってない芝居でも必ず彼女は観劇しに来てくれた。

稽古場にも見学に来ていた。

 

これから私の演出する舞台に出演が決まってるというのに、

観劇もしない、わたしの映画も観ない、クソ野郎な俳優志望ではない(笑)。
 

正真正銘の女優だった。

 

合掌。