渋谷で邦画 | 森岡利行オフィシャルブログ「監督日誌」powered by Ameba

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脚本家
舞台演出家
映画監督
プロデューサー
文教大学情報学部メディア表現学科非常勤講師

ヒットしている邦画を観た。

けっこう、この手の映画が多くなっている気がするのだが、

不良、ケンカ、イケメンだ。


それはいいのだが、

この映画を撮ってる監督は、ケンカなんかしたこと

ないンじゃないかしら。


まあ、大勢でやるケンカシーン全てがそうなのだが、

ナニで殴られてもみんな死なないし、元気だ。

わかってやってるのかなぁ……。


映画を観るかぎり、わかってないような気がする。

鉄パイプとか金属バットとか、相当やばいけどね。


暴走族で鉄パイプ持って走っている奴見ると、

凄く嫌な気持ちになるのは私だけなのだろうか……。


若い女の子は、あれを見て、

「きゃーかっこいい」なんて思うのだろうか。


ケンカは現実じゃない、

バーチャルな世界だから良いと思うのだろうか?


私が中学生の頃、

叔父の森岡栄治(メキシコオリンピックボクシング銅メダリスト)が

私が剣道を始めたことを知って、

「頭を狙ってかかってこい!」と挑発したので、

木刀で向かって行ったら、よけきれず一発で倒れたので逃げた。


同じ、私が中学生の頃、酒席の力比べで、

叔父の忠利を柔道の技で投げ飛ばしたら、

仕返しに顔面を蹴られて、自分の歯が唇の下を突き抜け、

私の口の下には今でもその時の傷が残り、心にも傷が残った。


あと、現実に見た暴力的なものは……


ビール瓶で人の頭を殴ったら、一発で倒れる。

(瓶はそう簡単に割れない)


一升瓶で人を殴った奴がいて、相手の顔に傷がついて、

心にも傷がついた。


バットで人の頭を殴ったら、一発で倒れる。


バイクで転けたら、後遺症が残る。


ケンカで顔面にまともにパンチを喰らっても倒れないが、

顎に喰らったら、脳震盪を起こし、膝から崩れる。


私の父は浮気の現場で弟の栄治に殴られ、

「一生、あいつとお前(私)だけは許さん!」と死ぬまで言っていた。

(私は父を殴ったことはないが……学校に行かず、家を飛び出したから、かな?)


このような経験を元に、

『子猫の涙』の殺陣は、全部一発でケリがつくようになっている。

それも全部素手である(一部、鉄パイプがあるが)。


不良映画ねぇ……ヒットしてるのか……参ったなぁ。

って、私が参る必要ないのだが……。


私は、撮れないだろうなぁ……。

『鬼火』とか二人も人を殺した人を実際に取材して

脚本書いたからなぁ……。凄さが違うもんなぁ……。


あれで喜べるのは、

ゲーム感覚だからだろうな。

現実知っている者には……


つらいっす。