部屋を整理していたら旗旈信号に用いるペナント(旈旗)を見つけました。

十年以上前に、ニュージーランドでたまたま見つけて入手したもので、タグに Hutcheson Wilson & Co Ltd. Aukland Wellington, Newzealand とあります。

 けっこうな大きさがあり(46cm×130cm)廊下の壁に飾っていたんですが家人の評判が悪くお蔵入りになっていました。

 

 「9」旗、並べて揚げられるよう左端に輪になったロープ(下側)とクリート(上側)がついてます。

 

 学生時代先輩から頂いた「船舶信号の解説」という本によると数字旗の「9」になります。文字旗、数字旗と回答旗などがあり、代表的なものにP旗(出帆旗)、Q旗(検疫旗)、G旗(水先旗)などがあるようです。

 

 

 今の時代は技術の発達で通信は無線電話、六分儀でやっていた船位測定はGPSや電波航法のロラン、デッカなどになりましたが、この本が出版された昭和38年頃は旗旈信号の他に手旗信号、発光信号(モールス符号を使う)が使われていたようです。

 学生時代、海上自衛隊要員はこの3つの訓練をよくやっていました。視覚信号なので訓練参加していない私にも遠くから見ることができうらやましく思った覚えがあります。それで懐かしくて旗旈の「9」旗を買ったのだと思います。

 

 船舶信号の解説(海文堂 昭和39年再版 ¥450)

 

 手旗の「原画形象」図(上記「船舶信号の解説」より)

 

 この本に挟んであった謄写版刷りの手旗交信一覧表

 

 この本には「汽笛による信号」は記載されていませんが、当時海の近くにいたので霧の深い日などは汽笛による信号をよく聞きました。

 覚え方に歌のようなものがあり教えてもらったことがあるのですが、今は思い出せません。Wikiなどで調べたところ下のようになってましたが、「短音二声」に国際法と海上衝突予防法で矛盾があるように見えます。私の調べ方に間違いがあるのかもしれません。

 

「汽笛による信号」:国際法で決まっているようですが詳細不明です。

  大きな船ほど低い音程の汽笛を使うことになっているみたいです。

 

    長音一声: 船が停止していることを示す

    短音二声: 船が前進していることをす
    短音三声: 船が後退していることを示す

    短音四声: 船が停止する準備ができていることを示す

    短音五声: 緊急を示す

 

  海上衝突予防法が定める操船信号では次のようになっているようです

 

   短音一声:針路を右(面舵)に転じているとき

   短音二声:針路を左(取舵)に転じているとき

   短音三声:後進をかけているとき

   長・長・短声:先行船を右側から追い越すとき

   長・長・短・短声:先行船を右側から追い越すとき

   長・短・長・短声:追い越される船が追い越しに同意のとき

 

 ひとつの物から昔のことが次々と思い出されて懐かしくなるのは、そうは思いたくはないんですが、歳でしょうか。

 

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