テニス友達であり、またアンプ作りの仲間でもある友人から、「真空管アンプの
しくみと基本」という書籍を借用しました。
「TINA7で解き明かす真空管アンプの秘密」と副題にあり、電子回路シミュレータ TINA7とそのサンプルが入ったCD-ROMがついています。
私は真空管のアンプ作りは好きですが、アンプの理論についてはごく基本的なことしか知りません。一度しっかり勉強したいとは思うけど、350ページもある本を読破する元気はもうないしとあきらめてましたが、電子回路シミュレータには興味があったので拾い読みしてみました。
この本の発行は2009年なので、このシミュレータソフトもWindows10では動きません。古いノートPC(Win7搭載)にインストールしていたずらしてみましたが、結構楽しめそうです。
もっともノートPCでは画面が小さくて図がみえないので、外部ディスプレイを接続し、キーボードもタッチしにくいので、ワイヤレスキーボードを接続するという苦労もありましたが。
あと一週間くらい借用を伸ばしてもらっているので次のことをしようと思っています。
1.回路シミュレータでは、回路を描けるので、回路エディタとして使ってみる。
今まではWORDの作図機能を使ってました。
とりあえず作ってみた2A3シングルアンプの回路図(未完成)
2.製作途中の2A3シングルアンプをシミュレータで解析してみる。
幸いなことに付属デバイスモデルに、真空管(2A3、12AU7)と出力トラ
ンスが含まれていましたので、周波数特性図(Bode plot)を作ってみようと
思ってます。アンプ製作はあと3セットで終わらせて以降はできたものの測定を
予定していたので、シミュレータ解析と実測を比較してみたいと思います。
サンプルにあった2A3 電力増幅回路
上記サンプル回路を「AC伝達特性」で解析して得た周波数特性
低域(10Hzくらいまで)が伸びているのは、出力トランスの低域特性がモデル化
されていないのではないかと思っていますが、デバイスモデルの修正ができるか
どうか現時点では不明です。サンプル回路ではトランスの直流抵抗は、外付け
抵抗R1 100Ωで表しているので、トランスの2次側にローカットコンデンサを
入れて、実トランスの低域特性をシミュレートしてもいいかなと思っています。
もちろんトランス単体のAC伝達測定もできるので、実トランスのデータを参考
にコンデンサの値を決めることができると考えます。
サンプルにあった 12AU7 電圧増幅回路
この回路のAC伝達特性を調べてみたら、10Hzから1MHzまで完全にフラットになっていました。カップリングコンデンサ Cc 100nとグリッドリーク Rg220k はあまり効いてないのかもしれません。
製作予定アンプでは、12AU7のパラ接続+2A3 電力増幅なので、上の2つのサン
プルを参考にモデル回路を作ろうと思っています。
最近モグラ対応に時間を取られているので、あと一週間で終わるかどうか心配です。