前回のブログ記事では、映画の都、ハリウッドがいかに発展してきたか、そして無声映画からトーキーへの進化する中での関係者たちの運命を描いた話題作を紹介しました。

 

今回は同じく、そのハリウッド映画界の中で、とりわけ作品には欠かせない特殊造形に携わった二人の女性たちが主人公です。二部構成。

でも、最後はこの時代も舞台も異なるこの二人がキーパーソンとなり、深緑野分さんの力技のシナリオで、一つにまとまっていくんですよね~。

 

深緑野分

スタッフロール

 

 

 

ざっくりとしたあらすじは、文藝春秋のHPからコピペしました。

 

映画に夢を見て、映画に魔法をかけて、私たちは生きていく

戦後ハリウッドの映画界でもがき、爪痕を残そうと奮闘した特殊造形師・マチルダ。
脚光を浴びながら、自身の才能を信じ切れず葛藤する、現代ロンドンのCGクリエイター・ヴィヴィアン。
CGの嵐が吹き荒れるなか、映画に魅せられた2人の魂が、時を越えて共鳴する。

特殊効果の“魔法”によって、“夢”を生み出すことに人生を賭した2人の女性クリエイター。その愛と真実の物語。

 

ハリウッド映画の特撮部隊の中で完全少数派だったであろう女性が主人公マチルダなのがいいですね。

マッカーシズムの中、優秀な製作者やクリエーターが一人、また一人、去らざるをえなくなり、暗黒時代もきっとこんな感じだったんだろうなぁと漠然と当時の状況が分かるような…。

 

そして一方、CGクリエーターのヴィヴィアンが住んでいるのはロンドンで、しかも思いっきり現在。

より良いもの、自分が納得するもので映画に息吹を与えるような、観客が瞠目するようなものを生み出したいというのは、二人とも同じ。

 

接点がないように思えて、実はマチルダがまさしく筆を折る直前に作り出したキャラクターが縁となり、運命のように彼女たちが周囲を巻き込んで繋がっていく。

後半はややこじつけ感を感じなくはなかったけれど、映画が大好きな者としては、映画とその技術の進化を具体的な映画タイトルが出てきて、その歴史に納得しました。

 

キューブリックの『2001年宇宙の旅』がどれほどの衝撃と動揺を与えたのでしょうか??

 

生まれる前に公開されたので、もちろん観ていませんが、映画ファンからは

 

これはMUSTだびっくりマーク

 

の評判が高い作品であることは間違いありません。

 

観客のみならず、一番衝撃を受けたのはきっと映画の作り手だっただろうなぁ。

そして、マチルダを含め、特撮部隊がその奇抜な天才的な撮影方法に驚愕した様子もよく分かります。

 

実はこれを事前に読了していたから気が付いたのですが、この『2001年宇宙の旅』の宇宙たりえる特撮シーンが『バビロン』でも登場するんですよね~。

最後、走馬灯のようにいろいろな映画のワンシーンが出てきますが、どのシーンよりも長かったのが、この2001年宇宙の旅の例のシーンだったウインク

 

自分の造りたいものとその評価として作品最後のスタッフロールに名を刻むこと、どちらの栄誉を望んでいるのか?

二人の戸惑いに光明はさすのでしょうか?

 

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