2016年10月にイタリアのフィレンツェで大々的ロケを行ったメディチ家にスポットを当てたドラマが放送されました。

 

ウィキやイタリア人のブログを読むと、英語でドラマ制作がなされているにも拘らず、Rai1で放送されたイタリアでの視聴率28.9%!は記録とか。

800万人以上がこのドラマを鑑賞したそうです。

 

リアリティを追求するならなぜ英語とも思いますが、その後の展開で世界市場がターゲットと考えると当然のことかなウインク

 

そういえば、同じくイタリアの悪名高きボルジア家を舞台にしたドラマ(確かBBCが制作)もありました。

ジェレミー・アイアンズ(チェザーレの父で法皇役でしたね)を迎えるなど、イタリアの壮絶で見応えがある歴史+オールロケ+名優で考えれば、採算が取れやすい美味しいビジネスなのかもしれません。

 

Medici: Masters of Florence

 

画像はVariety.comからお借りしました。

 

 

ありがたいことに、フランスのテレビでも先月から早々に放送されましたチュー

 

この2000年ちょいの歴史にあって、どの時代のイタリアも大好きな者としては、このドラマは絶対見逃してはならない!!と鼻息も荒く、録画を仕掛けておきました。

 

日本ではまだ未公開のようですが、こんな面白いドラマを関係者が見逃すはずもないですから、いつかは日の目を見ることになりましょう。

 

あのダスティン・ホフマンがテレビ・ドラマに登場したことも話題になりますよね。

重要な役割、つまりメディチ家の繁栄の基盤を作った主役となるコジモの父親役、ジョヴァンニ・ディ・ビッチを演じており、存在感を放っておりました。

 

コジモを演ずるリチャード・マッデンの芝居のうまさにびっくりしました。

声もいいし、こんなにうまい役者だったかしら?って思ったほどです。将来が楽しみだなぁ。

 

 

第1話の冒頭からショッキングでした。

そのジョヴァンニが誰かに毒殺されたシーンから始まるのですから…。

 

当時、メディチ家は銀行業を通じて確かにフィレンツェの名家ではあったけれども、同じく野心的なアルビッティ家との政治的対立は誰もが知るところでした。

その中で、表、あるいは水面下のせめぎ合いがあまりにも凄まじく、時にえぐいのです。

 

それが男性だけでなく、女性でもそうですからね。

時代なんだろうなぁ。

 

何がなんでも家を守る!

 

そのためには自分は家の繁栄のツールになっても構わないという考え方って、国を問わず、あるんですね。

 

話しの中でも、本来はアーティストになりたかったコジモですが、兄弟のロレンツォがいるにも拘らず、早々に父から銀行業を継ぐようにと命じられます。

ビジネスをさらに繁栄させるため、メディチ家の息のかかった者を法皇にすべく、バチカンの枢機卿たちを金で買収し始めます。

 

その時、コジモは買収活動もソコソコに、ローマの街の見事な建築、芸術の虜になるのです。偶然、芸術家ドナテロと出会い、身分を隠して、アトリエの通うようになり、そこでモデルをしていた女性と恋に落ちます。

 

その女性と夫婦になろうという試みを打ち砕いたのがジョヴァンニでした。

父の教えと導きに従い、心を鬼にして、誰よりも愛する女性、そして芸術家になるという夢を捨てたときこそ、メディチ家の輝かしい地位が確立した瞬間となったのかもしれません。

 

一度、ライバルの罠に引っかかりフィレンツェを追放になった経験から、表立っての政治活動はせず、何物にも心を動かされず、常に冷静にことを判断し、時に闇の力を借りることも厭わない。

何よりも「フィレンツェの繁栄と平和」が大切であり、民の幸せを第一義ですから。

 

表面上は平和を構築し、フィレンツェのランドマークであるあのドゥオモこそ、彼のの想いを象徴しています。ルネッサンスの礎となる文化を育む地盤を作り上げた男、それがコジモだったのです。

 

「法皇の銀行家」としてフィレンツェのみならず、のちにイタリア、さらには他国へどれほどの影響力があったかはもう皆が知るところですイタリア

 

ちなみに8話からなるこのドラマは必ずしも史実と一致していませんので、これを見て世界史の試験にそのまま臨むってことはやめましょうねガーン

 

あまりにも人気があったので、このメディチ家シリーズ、続編がすでに決まっております。

主役には事欠かない家ですしね。

噂によると、今度はコジモの孫であり、メディチ家が栄華を誇ったロレンツォ・イル・マニフィーコが主役だそうです。

ルネサンスの天才たちがわんさかいた時代ですし、これはこれで面白そうです。

 

個人的にはフィレンツェの街の美しさに見惚れました。

中世の趣がいい具合に残っている街ですもの。

またその中世感を思わせる衣装がとにかく作りが繊細で良いチュー

登場する女性たちもボッティチェリの絵画から出てきたような、柔らかい良質の素材とそのデザインが目をひきますよラブ

 

 

デザイナーの方を表彰したいぐらい、好きですハート

 

 

ドラマの長めのトレーラーはこちらですハート

 

 

 

 

おまけで2015年にフィレンツェに旅行した時のショット。

 

 

ベッキオ橋

 

 

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