連日30度越えのストラスブールですが、青空の中の雲の形などを見ていると、秋の気配もそろそろ感じております
季節の変わり目に新しく取り入れたデトックス・プログラム
週末の時間があるときに、キャスターオイル(ひまし油)を使って髪パックをしてみました。1時間の髪パックというと、母など耐えられないなんていうのですが、私はもともと長風呂だし、浴室では本を読むので、さして苦痛でもないです。
翌日など、文字通り、毒気が抜かれたようなすっきり感で目覚め、頭皮上にどれだけいけない物質まみれだったのだろう…なんて思ってしまいました
頭をずっとぎゅーと締め付けていたカツラをパッて取ったような快感です(←あくまで比喩です)
髪も元気になったような気がします。次回のパックが今から楽しみだなぁ
さて、今日、ご紹介するのはまだ日本語の翻訳版が出ていない辞書です。図書館のおすすめコーナーにあった重量感あふれる1冊。
重さをはかったら850グラムでした(笑)
Remèdes Littéraires
Se soigner par les livres
副題にもあるように
本で癒す文学療法ってことなのです
やや見辛いですが、表紙にあるいくつもの薬瓶には、世界でも有名の作家の名前が書かれております。
トルストイ、ナヴォコフ、ディケンズ、ヴァルガス・リョサ、マルセル・プルースト、ガルシア・マルケス、ヴィクトル・ユーゴー、エミリー・ブロンテなどに加え、村上春樹の薬瓶も発見
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このフランス語版の原作はこちら。
The Novel Cure
An A-Z of Literary Remedies
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辞書ですからアルファベット順に編集されています。
病気そのものの症状だけではなく、生活していると起こるちょっとしたことなどが挙がっており、その例をちょっと取り上げましょうか
「初恋」、「失恋」、「独身」、「結婚」、「出産」、「愛する人を失ったとき」など人生の局面もあったり、さらに細かく「失業」、「アル中」、「うつ」、「病気」などのカテゴリーもあります。
面白いところでは、「飛行機嫌い」、「監禁」、「義母になる、あるいは義母を持つ」など、色々な症状に対してのオススメ文学なり、文庫が列挙されるアプローチです。
最初はフランス語が原作と思ったほど、マイナーなフランスの小説などもランクインしていたのは驚きました
日本の作家もアジア諸国の中では一番登場するのが多かったですよ。
英語圏であれ、フランス語圏であれ、日本の文学が翻訳されてその価値を認められるのは誇らしいです。
安部公房(『砂の女』)、三島由紀夫(『豊穣の海』)、谷崎潤一郎(『細雪』)、村上春樹(『1Q84』など)が登場しておりました。
この辞書を読み進めると、本好きな人なら、ニヤニヤしながら、ほぉ、そうきたか〜と嬉しく唸ることも度々あるはずです
私など一度、読み通して、内容を楽しみ、すぐさまノートとペンを用意して、もう一度読み返しました。
今後読みたい本をメモったほど、役に立ちました
また反対に本を読み通すことが苦手な人に対するアドバイスもちょこちょこと掲載されているんです。
読む本を誰に相談すればよいか?
どう自分の好みを開拓していくのか?
超大作を読むときのコツなど…
本が好きでもなるほどと思ったもの。
さらにはそれぞれの切り口でのトップ10も特集されています。
ティーンから100歳代まで、それぞれの年代で読んでおくべき世界の名作などは秀逸でした。
超大作文学トップ10に加え、入院時、禁酒・禁煙したいとき、興奮しすぎたとき、落ち込んだとき、自笑したいとき、電車で読むオススメなどなど。
笑ったのはしゃっくりと止めたいときのラインナップで、背筋が凍るような本を選びました〜という説明付きでした(笑)
文学に対する愛情が溢れ出ているこの辞書
こういうアングルで作品を読むのも面白いかなぁ
少し細切れ時間があるときにパラパラとめくるのにうってつけです。
日常生活を豊かにするにも家庭に1冊あってもいいなぁ。
ばろーろも医師気取りで、この文学療法の本とともにパチリ
次の患者さーんって顔をしていますね!?
いつも拙ブログにお越しくださってありがとうございます。