偏差値の標準偏差答
ずいぶん昔の記事ですが、学力の安定/不安定を測るために「偏差値の標準偏差」という概念が有効だという話をしました。
「偏差値の標準偏差」といわれると、数学嫌いな保護者さん方はアレルギーを起こしそうですが、この数字はお子さんの「調子」を可視化できる魔法の数字です。
わかりやすい例として、「68%ルール」「95%ルール」というものがありますので、どういうものかみていきましょう。
68%ルールと95%ルール
たとえば、これまでの組分けテストの平均偏差値が55で、偏差値の標準偏差が2.5のお子さんの場合、
68%の確率で、偏差値は55±2.5=52.5~57.5の間に収まります。
また、
95%の確率で、偏差値は55±(2.5×2)=50~60の間に収まります。
抽象化していうと、平均偏差値がxで、偏差値の標準偏差がδのお子さんの場合、
68%の確率で、偏差値はx±δの間に収まります。
また、
95%の確率で、偏差値はx±2δの間に収まるのです。
これを知っておくと、お子さんの過去の成績から、今後の成績の振れ幅を数学的に予測できます。
通塾開始~1年程度の間によくみられる成績の上昇期にはこの方法でなく、学力の推移グラフなどから成長度合いを予測する方がよいですが、ある程度成績が安定しがちな小6以降では、この計算によりお子さんの成績変動にある程度心づもりをしておくことが(親の精神衛生上?)有効です![]()
こぐまの例
こぐまの小5組分け&志望校判定テストを例に、平均偏差値、標準偏差を計算してみました。
- 国語:平均偏差値50.9(Max60.9 Min:40.3)、標準偏差5.7→68%の確率で偏差値45.2ー56.7、95%の確率で偏差値39.4ー62.4
- 算数:平均偏差値66.4(Max69.9 Min:59.6)、標準偏差2.8→68%の確率で偏差値63.2ー69.2、95%の確率で偏差値60.7ー72.0
- 理科:平均偏差値68.9(Max76.4 Min:64.5)、標準偏差3.3→68%の確率で偏差値65.6ー72.2、95%の確率で偏差値62.4ー75.4
- 社会:平均偏差値63.2(Max69.0 Min:58.4)、標準偏差3.1→68%の確率で偏差値60.2ー66.3、95%の確率で偏差値57.1ー69.4
- 総合:平均偏差値64.3(Max:68.8 Min:58.3)、標準偏差2.7→68%の確率で偏差値61.6ー67.1、95%の確率で偏差値58.9ー69.8
これをみると、前々回の組分けは、国語と算数で発生確率各5÷2=2..5%の悲劇が起こったことになり、単純計算で2.5%×2.5%=0.0625%の本当に交通事故レベルの不運が重なったのだとということがわかります。
また、総合の偏差値のブレ幅は志望校を検討するのにも役立てられそうですね。
例えば
- 抑えの併願校は95%の下限((100-(100-95)/2=)97.5%以上の確率でその偏差値以上出せる)
- チャレンジ校は68%の上限((100-68)/2=16%の確率でその偏差値以上出せる)
- 本命校は68%の下限((100-(100-68)/2=)84%の確率でその偏差値以上出せる)
機械ですら一定の割合でミスをしますし、人間ならなおさら、小学生ならさらになおさらで、失敗やミスはつきものです。
悪い時に「なんでそんなに悪いの!」と叱り飛ばす前に、それがどれくらい数学的に「起こりうる」現象なのかを知っておくと、冷静になれるかもしれません![]()
…しかしそれにしても、こぐまの国語の偏差値の標準偏差5.7ってデカすぎやろ…。95%で偏差値39ー62って。結局出たとこ勝負ではないか![]()
※標準偏差はここから計算できます。ぜひお試しください。
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