力学の最重要概念「一つのものの気持ちになって考える」続き
先日の記事の続きです。
この「一つのものの気持ちになって考える」ということが、いかに大事かわかる設問をもう一つ。
分かりやすいサイトがあったのでそこから引用します。
早稲アカ小5理科先週の単元で出てきた問題ですね。
ポイントは、この図(上記サイトから引用しています)。※著作権法第32条第1項に基づく引用
これ、アとイのばねばかりと棒の間で発生する力の向きってわかりますか?(ぜひお子さんに聞いてみてください)
……
前回の記事をお読みの方はわかると思いますが、答えは「分からない」(立場によってかわる)です。
おもりに下向きの力を加えられているんだから、下向きじゃん!と考える方、これは「ばねばかりの気持ちになって考えている」人です。確かにばねばかりは、下向きの力を加えられて、それがバネと張力とつりあい、その力が目盛りの数字として現れます。
しかし、この問題はそれだと解けません。
この問題は、バネばかりではなく、棒の気持ちになって考えることが必要です。
棒の気持ちになると、ばねばかりは自分を吊り上げてくれるものなので、上向きに力がかかっていることになります。
つまり、このようになります(下記図も上記サイトからの引用です)。(アとイのそれぞれの求め方は上記サイトをご覧ください。右か左を起点に回転力を計算すればばOKです。)
この力の矢印をきちんと書けることが、大学受験に至るまでの力学の最大の難関であり、そのために一番重要な考え方が「一つのものの気持ちになって考える」ということなのです。
矢印が釣り合わないとモノは動き出す
一つの物体に注目して矢印を書きだす際、重要なことは「矢印が釣り合わないとモノは動き出す」=「モノが静止ている限り矢印の総量は釣り合う」ということです。
これを理解することで、直感的にはイメージしにくい力も書き出すことができます。
たとえば、地面にみなさんが立っている際に、みなさんにかかっている力はなんでしょうか?
重力が下向きにかかるのはわかるとして、矢印がそれだけだと先ほどのルールによりこの人は地面に加速度的に埋もれていくことになります![]()
現実にそうならないのはなぜかというと、我々は地面に押されており、それが重力と釣り合うことで釣り合いがとれているわけですね。これを垂直抗力といいます。
これは、地面の立場に立って考えるとら人に踏んづけられて押されている下向きの力ですが、これを立場を変えて人の気持ちになって考えると、地面に押されているわけです。さっきの綱引きと同じですね。
このあたりの感覚がしっかり身につけば物理は怖いモノなしです!





