The Stories of Us 

 

”海外暮らし”をキーワードに

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右差し過去の開催レポ

 

 

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こんにちは!

 

マレーシアクアラルンプール在住の

美帆です。

 

(↑名前をクリックいただければプロフィールに飛びます)

 

夫の海外赴任で来たマレーシアで3人の子育てをしています。

 

 

 

子どもは3人

 

長男、長女、次男、で

 

1番上と下は干支が一回り違います

 

 

 

そして長男は

注意欠如多動症(旧注意欠陥多動性障害)、ADHDです。

 

 

これまでADHD確定診断済の長男や、いわゆる「グレー」な次男の話をしてきました。

 

「ADHDと診断され、中1時点で偏差値35だった息子がインター校で変わった話」(全10記事)

 

定型発達?発達ボーダー?ADHD?次男の話(全4記事)

 

学校は社会の縮図(全3記事)

を書いて来ました。

 

 

よろしければ読んでみてください。

 
 
過去記事では、ずっと「発達障害の我が子」について書いてきました。
が、ちょっと趣向を変えて、別の話を…
 
 
 
過去の私。
 
「毎日栄養豊富な食事を(むしろおやつも)3食用意、一汁三菜」
 
「掃除は隅々まで美しく」
 
「お父さんのシャツも、子どものハンカチも全部ぴしっとアイロンかけ。なんならパジャマやシーツまで」
 
「明るく優しく、ディズニー映画のピーターパンに出てくるウェンディのお母さんみたいに怒らない」
 
「誰よりも早起き」
 
「子どもの気持ちに寄り添って」
 
 
こんな理想的なお母さん。
 
 
 
 
では、全く無く。
 
 

 
料理は嫌いじゃないけどメニューを毎日考えるのはダルい。考えつかない。
一汁三菜なんて出来ない。
洗い物は嫌いだからむしろワンプレートで済ませたい。
アイロンはかけたくないからアイロンが要らない服が好き。
夫のシャツ?なにそれオイシイノ?
パジャマにアイロン?なにそれ?
ロングスリーパーで朝は起きれない。
発達障害の子どもに疲れ、叱りつけ、下手すれば怒鳴り。
 
 
 
あー!!!仕事してれば良いならめっちゃ楽だわ!!!
(仕事を馬鹿にしてるわけじゃないです。単に私は家事が大嫌い)
 
 
そう思い。
 
 
そして、そう思う自分は「母親失格」…
私は、自分がそういうお母さんじゃないことをずっと心の中で責めていました。
 
 
自分自身にずっと「ダメ出し」をしていました。
罪悪感を持ちながら、かと言って、それ以上やることも出来ない…
 
 
 
これ。
 
 
「インナーマザー」
 
と言います。
 
 
 
「自分の中の母」です。
 
 
これ、たまに
「母子関係に問題があったから」
と書いてあることがあるんですが…
(つまりは幼少期のトラウマが原因)
 
 
そうじゃないです。
 
 
インナーマザーというのは「本当の母親」ではなく、
「自分の中にある自己批判をする存在」
です。
 
 
例えば
自らが母親になった時、
自分自身が幼少期に「こうして欲しかった」ならそれを理想像として、
実の母が完璧な母親であれば、まさにその母親を理想として
 
 
その理想と現実とのギャップが自らを責める。
それがインナーマザーです。
子どもがいようがいまいが、「自己批判をする存在」です。
 
 
 
私、これを「インナーマザー」と定義した方、すごいと思います。
 
 
つまりは
母ってそういうものだよね???
てこと。
 
 
口うるさく
我が子がして欲しいことではなく自分が「して欲しかった」ことを子どもにする。
「してもらって嬉しかった」ことをする。
「しなさい」と言う。
母親ってそういう存在なんです。
だから自己批判をする存在を「マザー」と名付けたんです。
 
 
 
 
理想は良い事です。
だけど、それが出来ない時、
「自分自身が自分を責める」…
 
 
 
このインナーマザー。
どちらかというと
「世間」
かもしれないなぁと思います。
誰に責められるわけではない、
「見えない誰か」=世間様からダメ母の烙印を押されるのを恐れているのではないか、と。
 
 
が。ここマレーシアに来ると、この「世間」が
ガラリと変わります。
 
 
「夕飯作るの面倒よね~」
とある日、他の国のママたちと話をしました。
 
 
そうそう、面倒よね。
ああ、世界中のママが面倒だと思ってるのね、と思いながら…
 
 
しかし。
 
 
イギリス人ママにメニューを尋ねると
「目玉焼き」
という驚愕の回答が…
 
 
え、それ夕飯なの???
あとは?と聞くと
「?」という顔をしながらBread、と。
 
 
イラン人ママは
「昨日は夕方ビスケットを食べてたから、昨日の夕飯はヨーグルトだったわ」
 
エ、ソレユウハンナノ part2
 
 
そして彼女たちは口々に
「日本人は毎日ライスを作るんでしょ?お料理が趣味なのね、素敵ね!」
 
 
え、趣味じゃなくておさんどんですけど…??
 
 
日本以外では、「火を使う」料理は一日一回、が当たり前なんだそうです。
 
そしてマレーシアの世間は日本と全く違います。
3食外食当たり前。
お料理するのは「趣味だから」。
 
 
インナーマザーもタジタジです(笑)
 
 
このマレーシアで、私は
「やらねばならない
という呪縛から、気付かないうちに徐々に開放されました。
 
 
そして今。
日本の某お菓子のCM。ズボラ。
 
 
あれも、「世間は責めてないよ」というメッセージでした。
「世間」と言うけれど、その見えない「世間基準」を作り上げたのは自分自身なんです。
 
 
私はあのCMを見た時
「ああ、私にはもはや完全にこの呪縛は無いんだな」と気付きました。
呪縛が無いから、実は響かなかったです…
 

そして 
繰り返しになりますが、 
母親というのは、そういうものなんです。
口うるさく
あれこれとダメ出ししたり指示したり。
それが母親なんです。
 
 
だから、もしあれこれと口うるさく言う自分自身を批判してしまうことがあるのなら。
それも含めて
「そんなもの」
なんです。



私は、
余裕があれば優しく接することも出来るけど、
朝学校に送る時は、時間を気にして
「もー、マジ急いで!!」
 と叫び
疲れたらユーチューブに育児してもらい(他国のママは「うちの子、ユーチューブで英語覚えたのよ!ユーチューブさまさまだわ♡」と言ってました…)
休日の朝ご飯は「各自で用意」させ普段の睡眠不足を取り返し
四角い部屋を丸く掃除し…
 
 
それを「ちょっとあなた、ダメよ、『ちゃんとやらなきゃ』」とインナーマザーに批判されたら。
 
 
 
「うんうんわかったよ」と言いながら
 
 
気にせずスルーする
 
 
海外暮らしは、私にそのきっかけを与えてくれました。
 
日本のお母さん、頑張り過ぎです。
そろそろ「~ねばならない」から解放されても良いと思います。
 
 
美帆