ただし、ここで問題がありました。
このサテライト店舗の出店に関しては、
出店調査部は、ほとんど関与しなかったのです。
つまり、事実上、「調査もせずに出店していた」ということです。
その結果、、 売上はどうなったかというと・・・
やはり当初は、トラディショナル店舗よりかなり低い売上でした。
しかし、より少ない投資で、
年間の売上を増加させる(既存店の売上げ減少をカバーする)
という位置づけの戦略としては、
その時点では、 「ベスト」と言えるものでした。
ですから、誰も反対しなかったのでしょう。
どんどんそういった方向性での出店は増えていきました。
そこからしばらくすると、大きな変化が訪れます。
次第に、こんなことが言われるようになりました。
「サテライトもトラディショナルも関係ない。」
その背景には、大きな投資をして作ったトラディショナルの新店より、
その近くに作った小投資のサテライト店の方が、売上が上回ってしまうという、
逆転現象がいくつも起きたことが挙げられます。
「ならば、トラディショナル店の方も、
調査などしなくでもいいのではないか」
という雰囲気が出てきたとしても、おかしくはありません。
そうこうするうち、 「立地調査より、出店数の確保を優先」で、
どんな立地にもM社はどんどん出店していきました。
これは、私たちに言わせれば、
M社の「暗黒時代」と呼ぶべき時期でしたね。
しかし、そうやって「出店数」だけを追い求めるあまり、
貧乏立地に出し続けたツケは、すぐに支払わされることになります。
21世紀初頭、日本のM社は、 創立以来の大赤字を計上しました。
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引用元:立地を顧みぬ大量出店は失敗する-4 マクドナルド大量出店の大・・・

