売上予測をエクセルで極める その11 行動ベクトル
ところで、行動ベクトルは、このような狭い範囲でのみで活用できるばかりではありません。図4のように、10キロメートルとか20キロメートルといったひじょうに広い領域でも同じようなことが言えます。大きな街があれば、周辺の人々の行動ベクトルはみなその街の中心へ向きます。
するとどんなことが言えるかというと、この行動ベクトルに逆らった方向や、行動ベクトルと直角な方向には、商圏が広がりにくくなるのです。
そればかりではありません。既存店周辺の行動ベクトルに沿った方向に、新しいお店を出すと、既存店の評判を聞きつけた人まで多く来店するので、繁盛しやすいという現象が生まれます(図3)。
これとは別に、こうした行動ベクトルをまったく無視して、共通性のまったくない地域に新しい店をいくつ出しても、せっかくの評判がほとんど伝わらず、繁盛しないというようなことさえ起こります。いわゆる有名チェーン店が失敗してしまう出店配置を調べてみるとそうした傾向が顕著に見えて来ます。
このように「行動ベクトル」は、お店の有利な立地を見つけることから大きなチェーン企業の店舗配置や出店戦略を考える上でもたいへん有効な概念です。
図 首都圏行動ベクトル
図 チェーン企業X社の出店配置
ただ見ただけでは店舗が首都圏をまんべんなく網羅しているように見えますが、各店舗が別々の関連性の弱い行動ベクトルに沿っているため、首都圏における認知度は同程度の別のチェーン企業に比べて低い傾向にあり、有効な出店が難しくなっています。
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有)ソルブ 林原安徳
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引用元:行動ベクトルを無視すると出店を続けても繁盛しない

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