
立地が店の売上を決める その11
もう一つ、交通量があてにならない理由があります。
それは、地点ごとに、交通量の測り方がまったく異なってくるということです。
単に、ほんとうに「お店の直前だけ計測する」と決めたとしても、その「お店の直前」というのがどうなのということになります。図にもあるように、実際、交通量というのは、単に直前を往復する人ばかりではありません。横断歩道や路地がすぐ近くあるような場合、その人達をどうするか、数えるのか数えないのか、これによって交通量はかなり変わってきます。
それに、直前なんか、ほとんど人は歩いていない。でも、店は繁盛している。どうしてかなあと思ったら駅からその店がよーく見えて、駅口から出てきた人も売上に貢献していることは明らかというような場合もあります。ですから、こういう場合、本来なら駅に出入りする人も数えなければいけないと思ってしまいます。
さらに、計測する相手はどうしましょう。子供を含めますか?赤ちゃんも含めますか?ベビーカーに乗った子供はどうしますか?タクシーやバスから降りてきた人は数える、それとも数えない?
計測時間はどうしましょう。1日24時間数えますか?それとも12時間?8時間?1時間でも良いですか?
雨が降ってきたら中止ですか?風が強かったらどうです?暑い日でも良いですか?
このように、そもそも交通量なんて計測自体が、ほとんど正確でない。
もちろん、車の交通量なら、ある程度正確にできるかもしれません。でも、問題は、人間の交通量のほうです。これがなかなか、同じ条件で計測できることは少ない。異なる条件で計測した「交通量」どうしを比較して、意味があると思いますか?
一方は店前を往復する人が8時間で5000人。もう一方は、店前を往復するだけではなく横断歩道を渡ってくる人も数えた4時間で3000人。こういう数字を単純に比較しても意味がないですね。
交通量は、多いに越したことはありませんが、それは同じ地域、街だから言えること。合点していただけましたか?
筆者注
「交通量」は「自動車」や「鉄道」の交通量を表すことが多く、人間が対象の場合は、それと区別して「通行量」と呼ぶことがありますが、ここでは混乱を避けるため敢えて、一般的な「交通量」と表記しております。
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私は、立地と高精度/売上予測で「不振店」を根絶します。
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有)ソルブ 林原安徳
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引用元:立地が店の売上を決める その11 交通量