2021年(今年)11月末に「今更、戻れない-アソシアトロンの話」と言う記事を書きました。記事に掲載したうちの1冊の本が
なのですが、中野馨先生が編著となっています。Wikipediaでは「アソシアトロン」に「1960年代に中野、Kohonen、Andersonの三者によって、其々独立に概念が提唱されていたものの[3][4]、その実現の困難さにより、一時期研究は滞っていた」と書いてあるのですが、上記の書籍(76ページ)には「アソシアトロンは東大の中野によって提案された連想記憶モデルである」と書いてあります。
この「Cでつくる脳の情報システム」と言う本では文字どおりC言語のソースプログラムが掲載されていて、原理、モデルの簡単な説明が載っています。書籍の発行は1995年11月になっていました。
付録の3.5インチ 2HD(1.25MB)にはソースプログラムと実行プログラムが記録されています。
実行ファイルだけを集めて一覧にしたのが、下図です。
当時、個人で扱えるPCとなるとNECのPC9801シリーズが主流でした。なので、書籍のプログラムもこのPCを想定して書かれています。処理系はTurbo Cを利用しています。
先日「Mac版のPC9801エミュレータでTurbo C 2.0が起動できました」と言う記事を書いたのですが、利用の目的は(AIの先駆的モデルの1つの筈の)「アソシアトロン」を試してみることでした。Turbo Cが使える様になったので、早速アソシアトロンのプログラム(実行ファイル)を試しました。
この図は予め記憶させた5X5のマス目のパターンを元にパターンを入力(「INPUT」)すると「想起」したパターン(「OUTPUT」)で出力してくれます。(原理の理解が間違っていなければ・・・)
一般的なプログラムでは想定される入力バターンに対して考えられる全てのパターンをプログラムで書いておかなければ出力できませんが、このアソシアトロンはその様なプログラムではなく入力されたデータから連想記憶に基づいて「想起」して出力するので、最近話題になりやすいAIの一種だと思います。
まだそれほど詳しくは知らないのですが、C言語を主に使いながら、AI(人工知能)を幾つか試してみようかと思っています。