1月4日になったので、今年の活動も徐々に始まっています。( 付き合いの長い帰省中の友人1人とはお茶しましたが)子供達、孫たちの誰とも会わず正月の三が日を過ごしたのはもしかすると初めてです。
家事も大幅に手抜きして起きてる時間は殆どNetflixの映画(邦画)やドラマを iPad miniで眺めながら過ごしました。Netflixでは洋画は日本語吹き替えが有るものと無いものが有るので、字幕の日本語を読みながら映画を観るのは疲れると思い、1作2時間前後の邦画を何作も観ました。
観た中で印象に残ったのが、2014年劇場公開されたらしい「欲動」という (R15+の)邦画です。「映画『欲動』公式サイト」にあらすじが書いてあるのですが、重い心臓病を抱えた夫と(仕事の上では病と向き合うのは慣れている筈の)看護師の妻という夫婦が臨月の妹(夫婦)の暮らすバリ島に出向いて、夫の病と向き合う夫婦の様子、心情を中心に描いた物語です。
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(YouTubeに有った予告編)
どんなところが印象に残ったかというと、病を抱えた当事者の夫の言葉、夫の病死が予想される中での(看護師では有るけれど)妻としての言葉、行動が主です。
それ以外にも、出産した妹が「母親になった」話をして、主役の妻がその産まれたての赤ん坊を抱いて「重いか軽いかわかんない」と母にはなっていないらしく話す場面などです。この辺りは台詞の言葉選びが巧みだなという印象でした。
自分自身、子供が居るし離婚はしたけど婚歴は有るわけで作品中の「夫婦の様子」から自分に重ねて観てしまう場面が有ったし、実際、自分が病を抱え出した時に妻がどういう様子だったかを思い出しつつ観る場面も有りました。
もう一つ、この本編を観終わって、エンドロールで監督が「すぎの きき」(杉野希妃)という変わった名前の人だったのですが、この人、作中で主人公夫婦の妹(妊婦)役を演じている女優さんでもあるので、「出演しながら監督やってたの?」と驚いた次第です。「有るかも」と思い、Wikipediaで調べてみたら「杉野希妃 (リンクはWikipedia)」が有りました。これによると1984年生まれで、現在32歳の人でした。読んでみたのですが、中学生のころから女優志望だったようですが、出身大学は難関の慶應義塾大学経済学部卒業で、映画とは全然関係ないにも拘わらず、アジアを中心に注目されている映画監督だということで、また驚きました。
彼女にとっては自身が監督して公開された初の作品がこの「欲動」のようです。
(YouTubeに「欲動」公開初日のインタビューに主演女優の三津谷葉子さん(左)と一緒に杉野希妃さん(右)が出演している動画がありました。)
元々それほど映画は観てなかったし興味は無くて、暇つぶしに近い感覚で観始めた作品だったのだけれど、時代は「コンテンツビジネス」の時代になって来ていると感じていて、そういう中で杉野希妃さんの様な才能ある若い人が活躍し始めているというのは、邦画も今後は過去の名作だけでないんだなとなんだか感慨深かったです。