ポエトリカルワールド「白と黒の物語」 初の物語作品公開!
SILT -The Poetrical World-
9th インプレッション
『白と黒の物語』
完成し、公開いたしました。
ポエトリカル・ワールド初の物語作品です。
子供向けに作りました。
物語・朗読・作曲・ピアノ演奏・写真/KEITA
写真は、新潟で撮影いたしました。
『白と黒の物語』
今日は 待ちに待った 大会議の日
真っ白い雪にはもう飽きたから
真っ黒い雪にしようっていうので
大会議で決めましょうっていうことになって
もう百三十年
私は真っ白い雪が好きだから 真っ白のままのほうがいいなって
お話しようと思ってる
やあ 白うさぎさん こんにちは
ずいぶんと おはやい お着きじゃないか
まあ 黒猫くん あなたこそ
だって今日は 待ちに待った 大会議の日
いても たっても いられなくてね
真っ黒い雪になったら 僕は雪と同じ色の身体だよってご自慢さ
誰にも気付かれなくなって 尻尾を踏まれちゃ かなわないけどね
諸君 静粛に それでは 大会議をはじめる
黒だ! 白よ! ホーホー ワン! コケコッコー!
静粛に! 静粛に!
やれやれ これじゃあ 日が暮れちゃうよ
白うさぎさん それじゃあ あの時の約束通り 四人で秘密会議を開こうじゃないか
ええ そうね 黒猫くん
でもまだ 黒オオカミくんが来てないわ
ねえ 白鳩さん 黒オオカミくんは どうしたのかしら?
私は知らないわ でも もう 百三十年も待ったのだから 私達だけでも 秘密会議を開きましょうよ
そうね 仕方がないわね
そうと決まったら さあ 誓いの言葉を
ヤー フーリ ヤー フーリ 四つの椅子
ヤー フーリ ヤー フーリ 血の誓い
白と 黒と 白と 黒と 四つの椅子 血の誓い
やっぱり 今回も 雪は真っ白いままに決定か
黒オオカミくんがいてくれていたら きっと結果も違ったろうに
そうかもしれないわね 空いた椅子が 寂しそう
もう 二度と 会えないのかも しれないね
ええ そうね そう 覚悟してるわ
空いた議席を 誰に委ねるべきか検討し 今日は解散しましょう
ごめんよ みんな 僕はもう 約束を果たせない
あの議事堂の あの秘密の部屋の あの四つの椅子は恋しいけれど
白い雪も 黒い雪も 僕は選びたくなかったんだ
それにね 僕は このベンチで あの子がやってくるのを 待っていないといけない
この手紙がつくころには 僕の身体は雪に覆われて 白くなっていることだろうよ
それでも僕は あの子を 待っている
やっと きてくれたんだね
あたたかい手だね
ずっと まっていたよ
さあ いこうか
あの空の 光りの向うへ