映画「籠の中の乙女」を観た感想 | サンドアート集団SILT船本恵太のアメブロ

映画「籠の中の乙女」を観た感想

映画「籠の中の乙女」を観た感想です。

 

ギリシャ映画です。

 

ギリシャ映画といえば、

テオ・アンゲロプロスが大好きです。

 

逆にいうと、

テオ・アンゲロプロス以外の監督の作品を観るのは初です。

 

 

 

結論からいうと、

とても素晴らしい作品でした。

 

エンターテイメント性も充分ありつつ、

社会の根源的なテーマの深い部分を

ブラックユーモアたっぷりにひねった、

考えさせられる映画でした。

 

イノセントなロリータ映画の要素と、

サイコサスペンスの要素が、

混在した独自の映画美学をハッキリと持った監督ですね。

 

とても、好みのタイプです。

 

 

 

一つの家族の物語で、

ソリッドシチュエーションムービーです。

出演者はひじょうに少なく絞られています。

 

 

 

 

 

この先は、ネタバレを含みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

1つの家族の中での、

独自のルールに支配された世界の中で生きる子供達。

 

これは1つの村や、1つの国に置き換えたら?

独自の風習や、

宗教とは、

この映画と同じ状況なのではないか?

 

そう考えさせられます。

 

 

 

 

この家族の世界を

崩壊させるキッカケを作ったのは、

唯一外の世界から家の中に入ってきた女性の存在でした。

 

この女性が皮肉にもハリウッド映画を一人の子供に見せたたまに、

その子供は外の世界に興味を持ってしまい、

脱出しようとしました。

 

戦後の日本が、アメリカ文化に憧れ、ロックシンガーやハリウッド映画に感化され、アメリカナイズしていったようにです。

 

この映画では、この異常な家族の家に閉じ込められていた子供が脱出することが、成功して終わるのではなく、成功したか、失敗したかがわからないよう、どちらとでも解釈できるように終わります。

 

家の残った二人の子供は、ベットの上で寄り添って寝ころがり、窓辺の日財を浴びながら幸せそうにしています。

 

むしろこの異常な家族の閉じ込められた家の中にいつづける子供二人のほうが、ハッピーエンドのようにも、みえるように映画が作られています。