映画「アンチヴァイラル」を観た感想と、私が若い頃に傾倒していたアートについて。
最近観た映画は
また「マッドマックス怒りのデス・ロード」を2回と、
また「プリズナーズ」、
映画じゃないけど久々に「結婚できない男」というTVドラマと
「鋼の錬金術師」というTVアニメ2回目
そして・・・
「アンチヴァイラル」を、ようやく観ました。
あのカナダの巨匠デヴィット・クローネンバーグの息子が撮った映画ということで気になっていたのと、トレーラーがよかったので、観たいなと思っていた作品です。
デヴィット・クローネンバーグは最も好きな映画監督の一人です。
「裸のランチ」
「ザ・フライ」
「クラッシュ」
「スキャナーズ」
「イグジステンズ」
「スパイダー」
「ヴィデオドローム」
を観てきました。
「スパイダー」はイマイチでしたが、その他はどれも素晴らしい作品ばかりで、数回観ているものが多いです。
最も好きな作品はダントツで「裸のランチ」です。
原作であるウィリアム・バロウズの同名小説は、映画の後に読みました。高校生くらいの頃だったと思います。
高校生から20代中頃は、バロウズ、ラブクラフト、ウィリアム・ギブソンが最も尊敬していた小説家でした。
ウィリアム・ギブソンに惹かれていったのは、高校生くらいのときに観たブレードランナーの影響で、サイバーパンクに傾倒していったからです。
ラブクラフトを好むようになったのも高校時代ですが、私は中学一年生の頃から「D&D」をはじめとするテーブルトークゲームに熱中し、クトゥルフ神話を題材としたTRPGと同時に出会っていきました。
僕が中学生くらいの頃から、レンタルビデオ店というものが、世の中にあらわれだし、VHSのデッキでダビングすることができるという時代でした。まだDVDもありません。
高校から20代中盤くらいは、一番多いときで年間300本の映画を観ていました。今でも我が家には、数百本のVHSのビデオテープがありますし、1000作品以上の映画ライブラリーがあります。
今でもVHSのデッキが3つくらいあるかな・・・
それが今や、DVDどころか、ネットフィリックスでiPhoneで映画を観るような世の中になるなんて・・・ さすが21世紀ですね。昭和の人間からすると本当に驚きの近未来世界ですよ・・・
当時の私はカルトムービーが大好きで、デヴィット・リンチの「イレイザーヘッド」、ブラザーズクエイの「ストリート・オブ・クロコダイル」、シュヴァンクマイエルの数々の短篇作品が、その中でも一番好きでした。
その影響で30歳から独学で、クレイアニメの道に進んでいったわけです。
30の頃は、ちょうどチェコアニメブーム、チェブラーシカブーム、アートアニメブームが巻き起こり、その中でキャロライン・リーフ等の砂アニメーション作品に触れていっています。
よもや40を手前にして、サンドアートパフォーマンスの世界をこうして日本で切り開いていくことになるなんて、思ってもいませんでした。
さて、かなり話が脱線してしまいましたが、
本題に話を戻し、
「アンチヴァイラル」についてです。
素晴らしい映画でした。
お父さんの作風を見事に受け継いでいます。
「肌からくる不気味さ」
これにつきます。
骨でもないし、肉でもないし、血でもないし、髪の毛でもないし、内臓でもないし、声でもないし、動きでもありません。
肌です。
混沌とした不条理な世界観、
知性的でエロティック、
まさにクローネンバーグ節!
ストーリーも大変独創的で、決して二番煎じでもないし、
お父さんの同人誌的なものでもない。
きちんとオリジナルティも個性もあり、
ひじょうに優秀な監督でした。
お父さんは、あたりはずれが激しく、すごく繊細なところと、すごく大雑把で大味なB級感があるところの落差が激しいのですが、
息子さんはそつがない・・・
最後まで見事にきれいにまとめあげ、
エンターテイナーだなあと。
ブランドン・クローネンバーグ、今後も楽しみです。
あと、主人公の俳優さんが好みのタイプでかっこいいですし、
演技もよかったです。