みぃ子の命日 | A Cheap Log.

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Kei

寒い日が続く。例年にない冷え込みで今日も大阪は最高気温一桁で外を出歩いても熱が体からどんどん逃げて頭の芯まで疼くような感じだった。

ここ暫く仕事を詰めて柄にもなく頑張ったせいか少々疲れが溜ってきていた。
10月末に転寝して風邪を拗らせてから体調が芳しくない。唇の腫れと喉の痛みが一向に治らない。
市販薬飲んでも全く効かず先週ようやく医者に行って血液に尿レントゲンと検査したが然程悪い所は見当たらないとの医者の診断。「喉が炎症起こしてますね」そんな事分かっとるわい…
取敢えず処方箋の薬を服用して様子を伺ってるが若干マシになった位で小康状態が続く。

家内は先週から漸く職場に復帰した。
役所の某部門の責任者で家内が手術入院中は大変だったらしい。皆から花束や色んなモノ贈られて少々照れていた。
まだ暫くは体調は万全じゃない。朝晩は車で送り迎えしてその間に自分の仕事をする日々が続く。

先日、家内の迎えついでに選挙の期日前投票しようとロビーで待ち合わせ、トイレに行って手を洗ってたら「○○さん久しぶり」と声を掛けられた。
顔を上げると大阪府会議員になった昔のサラリーマン時代の同僚がいた。

取引先の社長からのヘッドハントで移籍した会社の同僚で年は少し上だった。同じ管理職だったが僕は役員並の待遇でアッパーミドルの端くれだったが結局この会社は反りが合わず最後は当の社長から三行半突きつけられ追い出される事になった。

議員になって約1年半。すっかり「先生」が様になっていた。
家が近所で僕が家の前でバイクやらチャリやら整備してると寄ってくれて立ち話を昔はよくした。
本人の人柄は嫌いじゃないがバックの党が僕は嫌いで当選後は距離を置いていた。
トイレを出てからロビーで暫く話をしていたら党のエライさん来て名刺交換した。以前に会ってるのに全く覚えてない様だった。
「年を越せない地場の中小企業が大量に出そうで大変な事態だ。本当に出鱈目な政権だ」と叱責していたが元を正せば野党に陥落した旧与党の党首が事態を悪化させた事は明白だ。

その後家内と期日前投票済ませたが「アンタ、本人確認てあんなええ加減なんでええんかな?」とビックリしてた。同感だった。


先週末の7日はみぃ子の命日だった。

早いものでもう6年前になる。今思えば色んな事があった年だった。

行き詰った家内の両親の面倒見る事になり中古の家を近所に買ったが約束した僅かな家賃も全く払わず2年以上経ち「いい加減にしろ」と自己破産と生活保護申請させて漸く何とかなった矢先に癌でアッという間に家内の父は他界した…

僕の母も大怪我で長期入院し御世話になった義父も脳梗塞から14年の闘病の末静かにこの世を去った。

前年の暮には長い間仕事で御世話になり僕を支援して下さった取引先の親父さんが同じく癌で急逝された…

この年は結構長い間何もせずブラリだった。「これからどうするのか自分で納得できるまでゆっくりして」と家内の言葉に甘えていたらアッという間に秋になった。

この間、みぃ子をずっと病院に連れて行って点滴注射する日々が続いた。

秋になり僕も漸く再始動しバタバタし始めたが、みぃ子は日増しに衰弱していった。

亡くなる前日、体調が急変し深夜に救急病院に連れて行き出来る限りの処置をして貰い夜が明けて昔助けて頂いた病院に連れて行ったが、
「出来る限りは手を尽くしましたが非常に難しい状況です。前の時みたいにもっと前に連れて来てくれてらしたら何とか出来たかもしれませんが…」
近所の医者を恨んだ。そこまで悪いとは云わなかった。延命的な治療に否定的だったのかもしれないが、それを決めるのは医者じゃない。アンタは神じゃない。

明け方、みぃ子は天に召された。家内と二人、言葉にできない喪失感だった。

それでも数日間、一緒に過ごした。認めたくない現実を受け入れられなかった。

数日後にみぃ子を火葬で送り出した。10数年一緒に暮らした家族と別れるのは耐え難い辛さだった。

今年はみぃ子の魂が天に召された時間まで起きていて大好きだった牛乳と線香をあげて暫し遺骨を抱きしめた。
家にいつまでも置いておくものじゃないと云われるが知った事じゃない。構わない。

本当に賢い子だった。タバコ買いに行く時はいつも一緒について来てくれた。カミさんと買い物行く時もリードをつけて一緒に近所の商店街を歩いてたら道行く人がビックリしていた。

優しい子だったが勝気で時にはケンカして怪我して帰って来た。
親バカだが本当にベッピンで可愛い子だった。

「子供に恵まれなかった私らに、みぃ子は天の神様が授けてくれたんよ」カミさんが言った。


あれから6年。チビとユキが僕らの家族になって早3年目の冬を迎えた。

家族4人、これからも末永く元気に仲良く暮らしていけるようにと、みぃ子にお願いして暫しの間遺影に手を合わせた。