Detroit Breakdown(yeah,yeah,yeah,yeah) MoterCity Shakedown(yeah,yeah,yeah,yeah)…
The Whoと並び僕が一番好きなバンドJ.Geils BandのNightmares…の中の一曲。
アルバム発表は1974年やからもう35年前になる。バンドとしては最も低迷期やったが、僕はこのアルバムが一番好きでよく聞いとった。
ボーカルのピーターウルフは当時絶頂やったフェイ・ダナウェイと丁度結婚した頃。アメリカンニューシネマも終焉を迎えつつ「チャイナタウン」が大ヒットしていた日本とアメリカがまだ遠かった古の時代。
ロックが一時代の節目となったのは1973年頃やと思う。
Whoは「四重人格」、ストーンズは「メインストリートのならず者」傑作が出揃った頃。この後急速に時代は変貌していく…
Detroit Breakdownが発表された頃、米国自動車業界は既に苦境に立たされていた。
歌詞の通りモーターシティやったデトロイトは、現在も世界5大モーターショーの一角やが、今はこの街は昔の繁栄の面影すら残っていない。
遂にビッグ3のGMが実質破綻となった。決して他人事やない極めて厳しいこの現実…
F1の仕事の頃、サーキットから然程遠くないチーム関係者がよく行く焼肉屋で決勝前日に食事をしながら歓談していた時の話を思い出した。
「マシンはエンジンだけでは走らない。馬力上げるとシャーシもレベルアップしないと曲がらない。サスも同じ。最後はタイヤだけど、とにかくバランス(セッティング)出さないと結果は出ない。
16戦15勝の時代は最高だった。本当にマシンバランスが良かった。MP4/4とエンジンのマッチングは奇跡のようだった。でもそれがマシン開発を躊躇させてしまった。今十分勝てるマシンを変えるのは本当に勇気が要るんだ。変えた結果勝てないマシンになるかもしれない。それなら今のままでまだ勝てるんだからそのままいこうと。でも気が付いたら勝てなくなっていた。うちのチームが元々やってたレースに対する取組は、実は今はウィリアムズがやってるよ…」
元々四輪は興味なかった僕は、へーそうなんやとじっと聞いとった。ただ何となくこの言葉は頭に残った。
その後日本も不況の時代が始まり国は一変した。
古いツレが丁度その頃大手石油会社をスピンアウトしてアメリカ屈指の企業に入った。
「俺はジャックウェルチの考えに共感するからこの会社を選んだ。お前もこの人の本を読め」
少し読んで「なるほど」と思った。
「私が仮に20世紀最高の経営者と呼ばれるなら、それは私がどんな時も常に決断を先送りしなかった事からでしょう」
これを読んだ時「ああ、おんなじなんや」と思った。
日本でも一時期「勝ち組」「負け組」等と下らぬ言葉をマスコミが持て囃した。
社会は人の一生と同じ。勝負の単純な二元で割り切れるものじゃない。
ジャックのような経営者を育んだ国の、昔は革新的経営手法やったGMの経営陣が、事態をここまで追い込んだ。
「決断を先送りしたから」に他ならない。
人間分かっててもなかなか出来ない事は本当にたくさんある。ほんまのチャレンジなんかそう簡単には出来ない。そやけど現実から逃げとったらもっとしんどくなる。
日本の会社も自分の人生もおんなじや。今頑張らな明日はない。
そんな事を久々に考えさせられた…
