
昔、Aさんというとても屈強な筋肉の女性がいました。
60歳に近い彼女は、日夜ウエイトトレーニングで鍛えあげた体をほぐしに来てくれました。
彼女の体格はゆうに100kgを超えるもので、手足もとてもしっかりしています。
しかし、慢性腰痛に悩まされていたのです。
ほぐしの時間は彼女にとっては癒しですが、私には戦いのようで、、、
「ほー、、先生の全力ってのはそんなもんかえ?」
と、いつもおちょくられてしまっていました。
強く押せばいいってもんじゃあないのは、私もご本人も分かってはいるのですが、、、
強く押されたいという要求があれば、それを満たすのが私の仕事ですから、
とにかく全力で強い刺激を心がけていました。
まったく、歯が立たない感じの時間をすごしているある時、
ああ、98℃のホットストーンをもし直接肌に当てたら、Aさんだって飛び上がって熱がるだろうなあ、、、、
と、ふと閃いて、、
実践しようとしました。
でも、それは、あまりに酷いので、薄いタオルに替えて、熱々の石を使って、圧ではなく熱をを使おうと思ったのです。
どんなにコリがひどくても、、
どんなに筋肉が厚くても、、
どんなに痛みに強くても、、
そして、どんなに冷えがあっても、
98℃に保温されたホットストーンが熱く感じない人はいません。
彼女は案の定、とても熱がったのですが、その部位のコリは、その一撃で弛んでしまうのです。
まあ、灸の原理ですね。。
温かい石で強く押し当てられる感覚はなかなか言葉では表現しがたいものがあります。
温と圧が同時にくる感覚。
Aさんに鍛えられて、練り上がった療法は熱で弛ませて、さらに指や肘でほぐすというもので完成されてきました。
まだまだ、進化を続けてよく卒業生にお叱りを受けますがw、
たぶん、一生完成はしないような気がします。
最近は、温石薬石整体にもメディカルアロマの効果を取り入れたりして、またまたいろいろ試行錯誤の進化をとげようとしています!!
ああ、忙しいけど楽しいのです。